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公図(kozu)

公開日2021年8月21日

不動産売買を行うにあたり、私たち不動産仲介業者は物件の調査を行いますが、まず取得する資料が「公図」と呼ばれている資料となります。

★目 次★公図とは⁉


公図(こうず)とは

「公図」とは法務局に備え付けられている図面で、土地の大まかな位置や形状を表した法的な図面となります。

公図(こうず)の利用

この「公図」を取得することが売買対象となる物件を確定させる(確認する)ための第一歩となります。
公図にふられている地番をもとに対象不動産の登記情報(登記簿謄本)を取得して、所有者や地積(面積)、地目(宅地、公衆用道路、畑など)、抵当権設定の有無などを確認していくという流れになります。

では実際の「公図」をいくつか見ていきましょう。

(1)まずはこちら。

公図①

とっても綺麗な公図ですね。
このような物件ですと、売買対象物件の確定が安易に行えますので、仲介業者としてはそれほど気を遣わずに調査を進めていけます。

(2)続いての公図はこちら。

公図②

先ほどの公図と比較するとちょっと細かくなってきておりますが、私ども不動産のプロにとってはまだまだ序の口。売買対象不動産の確定も比較的容易に行えます。

(3)もう少し難易度が高いとこんな感じになります。

公図③

不動産の調査では

・接道はどうなっているのか
・建築基準法上の道路に接しているのか
・前面道路の幅員はどうなっているのか
・接道間口はどれくらいあるのか

というふうに「道路」に関する調査がとっても重要になってきます。

ちゃんと道路に接していないと再建築ができないので、特に慎重に調査を行います。
上図のような公図の場合は、ちょっとガチャガチャしておりますので、売買対象物件の確定と、接道状況の確認は慎重に進めていかないといけません。

(4)最後はこんな感じ。

公図④

めまいがします。
虫メガネがないと数字が読めません。

いくつかの公図をご紹介してきましたが、1枚目にご紹介した公図を「綺麗な公図」と表現したことも納得いただけたかと思います。

ちなみに、登記上の不動産の表示は私たちが普段慣れ親しんでいる住所では表示されません。

弊社コーラル亀戸店は「江東区亀戸5丁目5番11号」という住所ですが、この土地の登記情報を取得しようとした場合、公図で位置を確認して該当する「地番」の登記情報を取得することになります。

外観からは一つの土地に見えても実際は4枚目の公図のように

・一つの土地が複数の土地に分かれていたり
・セットバック部分の道路も所有者がいて地番が割り振られていたり
・土地を合筆(二つの土地を一つにする)したり

ということがあり、「地番」は新たに割り振られたり、消滅したり、を繰り返しています。

そのようなものを住所として扱うにはかなりの不便が生じてしまいますので、地番とは別に住所というものが私たちの生活に定着していったのです。

登記情報(登記簿謄本)の取得は普段の生活ではあまり縁がないことかと思いますが、例えば「確定申告などで不動産の登記情報が必要になった」ということもあるかと思います。
今ではインターネットから登記情報が取得できるようになっていますので、わざわざ法務局に出向く必要がありませんが、登記情報を取得するには対象不動産の「地番」が分からないと取得しようがありません。

住所・地番・住居表示、登記情報の取得方法など、こちらのページでも詳しく解説していますのでよろしければご覧になって下さい。

☛ 住所・地番・住居表示、登記情報の取得方法