泊めて! さあ、どうする?

皆さん、こんにちは!
モデルルーム巡りが好きな主婦、ヤマダです!

実は最近、来客が多いです。今住んでいる場所が地元の近くであり、昔ながらの友人とも交流可能な距離に引っ越したためだと思います。やはり距離というのは人と人がかかわっていくうえでとても大事ですね。ここのひとつ前に住んでいたお部屋には、ほぼ客人がありませんでしたもの。
とはいえ、お子さんがいらっしゃるかいらっしゃらないか。家族が多いか多くないか。そもそもお部屋に人を招くのが好きか、好きじゃないか。さまざまな要素によって来客数は変わると思います。
私自身はお客様を招くことは嫌いではありません。まあ、不器用なので手作りのケーキでおもてなし、なんてそんな素敵な接客はできません。来ていただいたお客様が退屈しないように、居心地が悪いと思われることだけはないようにはしたいとは思っていますけれども。なかなか難しいですね。
と、ここまでお話した内容は家にちょっとお茶を飲みに、とか、食事をしに、といったレベルのお話。
今日考えたいのはそれより先のステージのお話です。
ずばり、お泊まり、について。
実は先日、友人から「泊まりにいっていい?」という打診がありました。
嬉しい反面、めちゃくちゃびっくりもしました。四十代にもなるとなかなかね、お泊まり会なんてありませんもの。
夫もそれは同様だったようで、
「え、え、俺、いていいの?」
と、おろおろ(笑)
我が家は子どももいませんし、泊まりにいっていいかと聞いてきた友人は独身。まあ、こういうのも楽しいか、と了解したものの……。
おい! どこに寝てもらうよ?! という話に。
そこで思ったのです。そもそもですが、お客様に泊まってもらうとき皆さん、どうしているの? 客間ってやっぱり必要なの? と。
ということで、本日は、客間、ゲストルームの必要性、ないときはどうやって寝てもらうのが主流か、お客様に不便なく泊まってもらうためにどうしたら良いか、などを考えていきたいと思います。

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1. リビング、客間とゲストルームの違い

表題のキーワードを一つずつ、みてまず思うこと。そもそもですが、リビングとはなにをするところなのか。
考えられる用途はふたつですよね。お客様をもてなしする、家族が団らんする。このふたつの顔を持つ場所がリビングといえるでしょう。
この認識はまあ、間違っていなさそうで、モデルルームを訪れても、お客様をもてなす場所としてディスプレイされているのは、やっぱりリビングです。
ただ一方で、お客様をお通しするためだけの部屋というものも存在します。モデルルーム、というよりは、モデルハウスのような一戸建ての展示場だとしばしばみるのが、「客間」。
西欧化が進んだ現代の建築において、客間、と名がつくような部屋はあまりないように思われますが、家人がくつろぐ目的ではなく、お客様を招くために作られた部屋というものは古くから存在していて、日本においては、座敷、応接間という名称で知られています。確かに、江戸時代、明治時代を舞台にしたドラマなどを見ていると、「お客様をお座敷にお通しして」なんて台詞も普通にありますよね。

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大正ロマンになると「お座敷」が「応接室」に代わったりして。
実際、調べてみると、応接室、という言葉は明治以降、建物に洋風建築が入ってくるようになってから出てきた言葉のようですね。ほかにも書院、という、お客様用の棟があったり、とおもてなしのための施設というものは、日本の歴史と共にあり続けたようです。もともとお客様をもてなすためのものなので、客間の場所は家の中でももっとも日当たりの良い快適な場所に設けられていたようですが、そうなると必然的に居住空間が客間よりは環境がよくない場所に設置されてしまうもの。今でいう、家族で団らんを過ごすリビングが奥まった北側に、客間が南側に、という形で設けられていたそうで、暮らすのにはちょっと不自由もあったようですね。しかし、第二次世界大戦後、近代化が進み、住宅自体もコンパクトになるようになったことから、滅多にない来客のために客間をあえて作ることもまれになってきて、現在のような、リビングで接客をするスタイルが一般的になったそう。
では、ゲストルーム、という言葉はなんなのか。調べてみると、西洋においては、お客様が宿泊できるようにしつらえられたお部屋を指し、そのお部屋は、ホテルのようにバスルームも完備されたものだとか。日本ではなかなかないタイプのお部屋のことのようですね……。
ただ、集合住宅が林立するようになった現代日本において、ゲストルーム、というと、マンションの共用施設を指すことが一般的なようです。利用のルールは各マンションで異なるそうですが、マンションの居住者の家族、友人などが訪れたとき、泊まってもらえるようしつらえられたお部屋のことをゲストルーム、と呼ぶのだとか。
ほええええ! と唸りました! ちょっとお茶を飲んでもらうとか、食事をしてもらう、とかであれば、リビングがあれば事足りるとは思うのです。しかし泊まるとなるとハードルがぐんと上がりますよね。そこに自分の部屋にはないけれど、共用施設にゲストルームがある、となれば……。これはかなり便利!

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2. そもそも客間が必要な人とは?

とはいえ、共用施設だと、休前日や休日など、人が来やすい日は埋まってしまうかも……? やっぱり客間、ゲストルームは必要なのか……。
では、設置を検討するとよいのはどんな人か。
考えてみました。

・日常的に来客が多い人
・育児中で父母、兄弟姉妹など、手伝いで来てくれる方が多い人
・将来的に家族が増える可能性がある人
・趣味部屋など、多目的部屋を持ちたい人

この辺りが想定されますね。
一つずつみてみましょう!

・日常的に来客が多い人

実際のところ、家族が増えれば増えるほど、来客頻度は上がる、と思われます。私の実家の場合だと、父は友人が多いものの、泊まりにくることはまれでした。母にいたっては記憶にないなあ……。私自身はといえば、学生時代、たまに友人が泊まりにきてくれていました。一人ずつの来客は少なかった印象はあります。が、家族が増えれば増えるほど、来客の可能性も増えるように思います。あくまで私の経験上ですが、一年間あたりの宿泊を伴う来客の回数が5回を超えるようであれば、お客様が寝泊まりできるような部屋を用意しておくほうが、お客様側もホスト側もストレスがなく良いように思います。

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・育児中で父母、兄弟姉妹など、手伝いで来てくれる方が多い人

今住んでいる部屋のお隣さんは、新婚のご夫婦です。普段から仲良くさせていただいているそのご夫婦に先日、赤ちゃんが生まれました。めっちゃめでたい! めでたいけれど、育児がやっぱりね、大変そうで。
夫婦そろっていたとしても子どもを一人育てるのは大変なこと。周囲のサポートがあると随分違いますよね。そんなとき頼りになるのはやっぱり、家族。
お話を聞いていると、お隣のご夫婦の元にも、奥様側、旦那様側それぞれのご家族が、手伝いに来てくださっているそうで。時々は泊まりがけで来てくださるとか。子育てする環境としては最高ですね! 
ただ、ここの集合住宅はすべて鏡合わせで間取りはほぼ同じの2LDK。話を聞いてみると、やっぱり泊まってもらうには狭いようで……。
「交代で寝てもらおうと思うんですけど、独立したお部屋が少ないから、どうしてもゆっくりは過ごしてもらえなくて」
とは、お隣の奥様の言葉です。
実際のところ、こうした話はよく聞きます。友人が子育てをするときもそうだったみたいで、お母さんに手伝いに来てもらえたのはいいけれど、お客様に使ってもらう用の部屋がなくて、いつもリビングで眠ってもらっていた、とか。
子育てはすごく神経を使いますよね。お手伝いにおいてもそうで。大切な自分の子どもの面倒を見に来てくれているのに、くつろいでもらえない状態は、お手伝いを頼む側としても心苦しいといいます。共用施設にゲストルームが備えられている物件はその点で優れてはいますが、完全に無料というわけではありません。子育てのお手伝いとなれば回数も増え、出費も増えます。そう考えると、スペースを借りるよりも自身の住居の中に、手伝いにきてくれた家族が安心して休める場所があるほうが、合理的であるといえるのでは。

・将来的に家族が増える可能性がある人

客間、ゲストルームを作っておくデメリットというと、やっぱり「普段使わず、結局物置になってしまう」というところかもしれません。
置ける部屋があると油断することで荷物も増えがちになりますし、荷物が増える、はイコール、物を購入して増やしていることでもあり、お財布にも優しくなくなってしまいます。
ただ……将来的なライフスケジュールによっては、客間、ゲストルームがデメリットを超えるメリットをくれることにもなり得ます。
そう、家族が増える場合です。
現在、お子さんがひとりのお宅でも、いずれふたり目をと考えていれば、将来的に子供部屋を分ける必要がありますよね。もともとある間取りで部屋を増やすのは大変だけれど、将来を見越して部屋を用意しておき、それまでは客間、ゲストルームとして使用する。これだったらデメリット以上にメリットがある使い方といえます。
また、今はまだ、親は元気だし、離れて生活したほうが自分達も、親も、自由に気兼ねなく生活できているけれど、将来的には親も年老いて体に不調をきたすことが考えられます。そうなったとき、あるいはそうなる前に同居をしたい、と考えている場合も、客間、ゲストルームとしてもともと一間余分に用意しておけば、いざその段になったとき、するっと対応ができるようになります。

・趣味部屋など、多目的部屋を持ちたい人

前述もしましたが、普段使わない状態で客間、ゲストルームを遊ばせておくというのは、少しもったいない感があるというもの。だとしたら、客間、ゲストルームという扱いではなく、多目的部屋、趣味部屋として作って、いざというとき、お客様に泊まってもらう、というのはどうでしょうか。
モデルルームを見学していると、DVD鑑賞などをするお部屋、ゲームをするためのお部屋、というように目的を明確にしたお部屋が存在しています。こうしたお部屋があれば、日常においてオンオフができ、効率的にリラックスができるなあ、と見学していて思ったのですが、趣味に特化したお部屋というものは24時間、使うものでもありませんよね。空いている時間も当然あるはず。だとするならば、自分の趣味を充実させた部屋を用意しておいて、いざというときに来客用にも使える装備もしておけば、部屋を遊ばせておくことにはならなそうです。その意味で、客間、ゲストルームの設置は検討してもよいかも、と思えます。

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3. ゲストルームがない! そんなときみんな、どうしてる?

冒頭でもお話しましたが、実は我が家に友人が泊まりに来ることになったのです。正直、悩みました。どこに寝てもらえばいいのかなあ、と。
寝室で寝てもらい、私たち夫婦はリビングで……とも思ったのですが、普段私たちが使うベッドで眠る、というのは、人によっては嫌かもしれない、とさんざん悩み、結局、書斎用の部屋に客布団を強いてそこで眠ってもらうことに……。リビングもね、考えたのですが、やはりドアも閉まらないし、プライバシーがなさすぎるという結論に達しました。
リサーチしてみると、お客様を泊めるとき、どこに寝てもらうかはやはり悩ましい問題のようですね。
リビングのソファーをソファーベッドになるタイプにして、なにかのときはそこで寝てもらう、という意見には、なるほどな、と思いました。また、たまのことで、あまり部屋数に余裕がないのであれば、近場のホテルに泊まってもらうほうがよいのでは、という声もありました。
ただ、意外と多かったのは、リビングの一角が和室仕様になっている間取りであれば、そこで寝起きしてもらえるので便利、という意見でした。
モデルルーム巡りをしていても思います。リビングに畳を敷いたスペース、いわゆる畳コーナーがあるお部屋が多いな、と。現代の住宅において、フローリングやクッションフロアが主流になってきて、畳敷のお部屋が少なくなっております。普段はそれでも問題ないけれど、お布団を敷いて寝てもらうとなると、やっぱり畳は強いですよね。床よりもクッション性があるし、寝心地が違う気がします。
そう考えると、客間、ゲストルームとしてお部屋を設けることもひとつだけれど、リビングの一角を畳コーナーにして、お客様にはそちらで休んでもらうというのもありだなあ、と感じました。お子さんのいるご家庭であれば、お客様がいない日はそこで遊んでもらうこともできますものね。
それで思い出したのは、少し前に放送していた「コタツがない家」というドラマ。あのドラマでは主人公の祖父が同居することとなって、部屋がなく、当初祖父は、子ども部屋で高校生の息子さんと寝起きするんですよ。けれど、最終的には畳コーナーを部屋としてもらう、という結論に達していたはず。
状況によって臨機応変に使い方を変えていける間取りとして、畳コーナーつきリビングで来客に備えるというスタイルに私は一番、魅力を感じました。今回は難しいので書斎で寝てもらうことになりますが……。



4. 終わりに

この記事を書いて思ったのは、住みやすい間取りとは、ひとつの顔で完結する部屋だけではなく、時々によって違う顔を持てる部屋を持った間取りかもしれない、ということです。
畳コーナーもそうですし、趣味部屋もそう。もちろん、部屋数にゆとりがあるならば、問題はないのですが、なかなかそうもいかないのが日本の住まい。
限られたスペースの中で、求める最適な顔を見せることができるようなお部屋を、ひとつでいいから家の中に持っておく、というのは大切なのかもしれません。
今回、友人には書斎に布団を敷いて寝てもらうことになりましたが、ソファーベッドになるソファーを書斎に入れれば、もう少し快適に寝てもらえるのかもな、と思えました。ソファーベッド、買おうかな。
今までお部屋を選ぶとき、誰かが泊まりに来たら、と考えながら選んだことはないのですが、これからは考慮しつつ内見しようと思ったヤマダでした。

ということで、今回は、「客間」「ゲストルーム」について考えてみました。
いかがでしたでしょうか。
皆様のお部屋選びの参考に少しでもなれば、幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!






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