床色は生活をこう変える

皆さん、こんにちは!
モデルルーム巡りが大好きな主婦、ヤマダです!

先日、友人と話したときのことです。

「旦那とけんかしちゃって」
こう言ったのはAちゃん。普段、けんかをしたという話をあまり聞かない子でしたので、深刻なのかと不安になったのですが、どうやら原因は……。

「床の色がね……」

とのこと。
床の色? 確かAちゃんが現在の家に住み始めてまだ数か月だったような?
どういうことかと聞いてみると、経緯は以下のようです。

Aちゃん
「旦那がね、なんか髪の毛が気になる気になるって言いだしたの! 洗面所。で、見てみたら確かに髪の毛が床に落ちてて。ごめんねってなったんだけど。でもさ、床の色がもうちょっと髪の毛目立たない色ならけんかしなかったかなーって」

・・・それはどうだろう。いや、でもあるな、こういうけんか……。
問題なのは髪の毛を片付けなかったことだったかもしれないけれど、仕事して疲れてお風呂入って髪乾かして……。ばてていて、とてもじゃないけれど床の髪の毛にまで気が回らないことなんて普通にあります。そう考えてみると、床の色を恨みたくなる気持ちもすごくわかります。
そこでふと思ったのですよね。床の色によって得られる効果って実はかなり大きいのではないか、と。
ということで、本日は床色によって得られる効果や、それぞれの色の長所、短所などを調べてみたいと思います。

床色



1. そもそも床色が部屋に与える影響とは?

住まいを選ぶポイントは、さまざまだと思います。
自分が必要としている設備がきちんと備わっているか。(ウォシュレットがない家だと私は生きていけない……)
あるいは、自分が住みたいと思う建物イメージに近い外観、内観をしているか(英国クラシックスタイルを髣髴とさせるような煉瓦造りの外観や、玄関ドアの上部に半円形の装飾がある、などなど)。
見た目も設備も大事ですが、もうひとつ大事にしたいなあ、と思うものとして、お部屋全体の雰囲気だと私は感じています。
このお部屋は光があふれていて癒し効果が高そう、や、シックで落ち着いた大人のイメージ、など、お部屋それぞれに人がまとうような空気があり、その空気によって住み心地も随分変わってくるなあ、と。
そしてその空気を作る要素のひとつとして床色は大きな割合を占めています。
なぜそうなるのか。
一概には言えませんが、基本的にお部屋とは狭く見せるよりは広く見せるようお部屋全体の色もコーディネートされているのが一般的です。
天井の色が暗すぎると圧迫感が出てしまうので、天井は基本的に明るい色、壁は天井よりも多少色味が暗くなったとしても、閉塞感を与えないような柔らかい色が選ばれる傾向にあり、床は天井、壁よりも暗い色が使われることが多いようです。
ちょっとあれですよね、ケーキや、タルトみたいですね。床はさながら土台生地といったところでしょうか。
しっかりした色合いの土台であればあるほど、口に入れたときの触感もしっかりします。お部屋に関しても同じことがいえるかもしれません。重めの色が下にあればあるほど、落ち着きは増すように思いますから。天井も高く見えるし。
ただ、土台、床色もそのカラーはさまざま。カラーごとに効果は違い、お部屋の空気だってがらりと変わります。だからこそ、床色はお部屋の雰囲気を左右する重大な鍵を握っているといえるのです。
ということで、次章にて住まいに使われる床色の中で、ポピュラーな床色のそれぞれの効果と弱点を調べてみたいと思います!



2. メジャーな床色とその長所、短所

床色もいろいろあり、カラーの分け方も多岐にわたっていますが、見ていると以下に大別されることが多いようです。

ナチュラル(ライトブラウン)
ダークブラウン(ダーク)
グレー
ホワイト

ではそれぞれの色のメリットとデメリットを見てみましょう!

・ナチュラル(ライトブラウン)

ナチュラルって言われると、え? となる私(笑) が、ライトブラウンと言っていただけると、あー! となりました! 我が家の床色もそれです! 淡い茶色なのですごく部屋が明るく見えて好き! この感覚は間違っていなかったようで、ナチュラル系のメリットを調べてみると、部屋が明るく見える、というものがありました。しかも他の床色に比べ、埃も目立ちにくいらしい。どんな色も邪魔しないタイプの優しい色であるため、インテリアを選ぶ際、かなり楽でもあるよう。確かにそうでした! 我が家の家具は白いものが多いのですが、白系とも相性が良くて、床色がネックになるということはまったくありませんでした。
ただ反面、それがデメリットにもなることがあるようです。邪魔をしない、ということは個性に乏しいと思われてしまうから。確かに床色って意外と印象に残りますよね。内見をしていて、床の色で覚えていることって私は結構あります。ナチュラル系は印象が薄かった覚えも。また、高級感を出しにくいというのもデメリットとして挙げられるようです。

床色2

・ダークブラウン

ダーク系の床色のメリットを調べてみると、ナチュラルとは対照的にやはり重厚感があるために、シックで落ち着いた印象を部屋に与えることができるところのようです。
あくまで主観ですが、私はダークブラウンには包容力も感じます。コンセプトによってそれぞれにカラーイメージをつけられたカフェにおいて、ダークブラウン系の床、調度でそろえられているほうがリラックスできる気がして。そう考えてみると、ダーク系の中でもダークブラウンの床には癒し効果もあるのかも?
他にもメリットとして、はっきりとした色合いのインテリアともけんかしないコーディネートができる点が挙げられるようです。
じゃあデメリットはなにか? というと、やっぱり一番は色が濃いと逃れられない、埃問題。埃が見えやすいというところですよね。
以前住んでいた家のお話ですが、床色がダークブラウンだったのです。そして我が家には、白い毛のチワワがいる……! するとどうなるか。もうね、いたるところに毛が見えるのです。ダークブラウンに白い毛……。見回すと毛埃が小さい犬みたいで、しかもいっぱいいる!という状態で。あまりのことにロボット掃除機を導入してしまいました。手動で掃除するには限界を感じたもので……。
というようなことがダーク系の床色だと起こりやすいように思います。さらに、お引越しのときも気を付けたほうがいいかな、と思ったことが……。賃貸物件だったので、退去のとき、原状回復が求められるのですが、家具の脚が触れていた部分に目立つ跡がついてしまったのです。床材の種類にもよるものの、フローリングでダークブラウンだと、削れたり、凹んだりしたとき、表面が剥がれて、中の木材の色が表に出ちゃうようで……。その分の補修料金は敷金で対応していただきましたが、申し訳ないことをしました……。
賃貸でなく持ち家だったとしても、模様替えをしたいと思ったとき、家具を移動させたら痕跡がばっちり、となるとテンション下がりますから、色の濃い床色だとこうした事態もあることは知っておいていただいたほうがいいかな、と感じます。
また、重い色になるのでどうしても部屋が暗く見えてしまう、というデメリットもあるよう。確かに淡い色彩の床色だと部屋の縁が曖昧になるように思いますが、床色がダークだと部屋の広さを明確に把握できてしまいます。その意味で、お部屋の面積がそれほど広くない場合、床色は明るい色のほうが圧迫感なく過ごせるお部屋になるといえそうです。

床色3

・グレー

私はグレーの床のお部屋には住んだことはないのですが、モデルルームを見ていると時折見かけます。
総じて言えるのは、おしゃれ!
グレーの床材といえば、タイルやコンクリート、グレーウッドと呼ばれる木材など。フローリングに比べ、個性的な素材であることもあり、デザイン性が高く、センスを感じるお部屋に仕上がっているように感じます。インテリアに頼らなくてもお部屋自体がもうそのままスタイリッシュ、というような。ナチュラルやダークブラウンよりも印象的なお部屋を作るのに、グレーは一役買ってくれそうです。
また、床の汚れが目立ちにくいということもメリットとして挙げられるよう。染みがついてもそれほど気にならないらしい! なるほど……! と思いました。確かにナチュラル系よりも暗い色合いで、ダークブラウンよりも明るさを持つグレーだからこその利点かも。
さて、そうなるとデメリットって? と調べていてわかったのは、家具を選ぶ部屋になりやすい、ということ。確かに、グレーの床を有するお部屋は家具に頼らず、キャラ立ちしている印象ですよね。すでに出来上がった印象のあるお部屋に似合う家具を、となると、あまりポップすぎる調度では浮いてしまいそうです。こだわりを持って、センスが光る部屋にしたいという信念のもと選ばないと、グレーの床色は牙を剥きそうですね。

床色4

・ホワイト

ホテルの客室、ロビーなどを見ると床色が白のところが多いな、と感じます。お客様に非日常を与えてくれる場所である宿泊施設において白を使用する目的とはなにか。考えてみると、ひとつには清潔感が挙げられると思います。
じゃあなぜ、白=清潔感なのか。理由としては汚れが目立つからこそ、すぐ取り替えることができ、清潔を保てるからだといわれています。
少し話は逸れるかもしれませんが、清潔感のことを考えていて思い出したのは、ウエディングドレスのことです。
ウエディングドレスのカラーが白に定着したのは18世紀ごろ。そのころは洗濯技術が現代ほど発達しておらず、白いドレスを何度も着るにはコストがかかったとか。ゆえに白は富の象徴とも言われていたようです。
白い床に清潔感を覚える理由は案外そういうところかもしれません。手間をかけないと白くはならない。それくらい清潔に気を使っている床だと白い床は明確に証明できます。ホテルにおいて床色を白色にする理由は細やかに保たれる清潔な空間と、富を思わせる高級感、ふたつを演出できるからかもしれませんね。
また、膨張色であり、光の反射率もよい白は他のカラーの床色よりも抜群にお部屋を広く見せることができます。数か月前、近所にある芸術系の大学の卒業展を見にいったことがあり、白をモチーフにした展示を拝見したのですが、床、壁、天井、すべて白の部屋において光を効果的に使われることによって部屋の境目が曖昧に見え、実際以上の広さを体験させていただきました。ドラマでよくある、目が覚めたら真っ白な世界にいた! なんてシチュエーションがありますよね。あれを体感してまいりました。
白にはそうした広さを錯覚させる効果が他の色に比べ強いように思います。そう考えると狭いお部屋こそ、白い床色のほうが快適に過ごせそうですね。
さて、ではデメリットはなにか。一番はやっぱり汚れや髪の毛が目立つ、というところではないでしょうか。日本人の髪色は主に黒。白と黒の反対色同士ゆえ、どうしても床に落ちたとき目立ってしまいます。冒頭で友人が床に落ちていた髪の毛でけんかになったお話をさせてもらいましたが、この友人の家の床も白だったとか。清潔感、高級感を保つためには、やっぱり手間が必要といえそうですね。

床色5



3. 終わりに〜床色選びをするときは自身の生活を振り返るのが吉〜

床色それぞれに特徴があり、メリットデメリットがあることを知ることができた今回。思ったのは、床選びをする際は、まずは自分の生活をどうしたいかをちゃんと振り返るべきだな、ということでした。
たとえば、なにかと忙しいうえに、まだ子どもも小さくてどうしても汚れがちになるご家庭の場合、できるだけ手間がかからないような床がいいな、と感じることもあると思います。だとしたら、なるべく汚れや埃が目だない色を選んだほうが、ストレスなく、過ごせそうですよね。
あるいは、部屋にいながら非日常を感じられるような、部屋自体のデザインを追求してハイセンスな生活を視覚から感じたいという方の場合、シャープな色彩の床色を選んだほうが周りとは一味違う、センスを活かしたお部屋を作りやすいかもしれません。
反対にゆったりとリラックスして過ごしたい方ならば、意識に触れて来るような刺激的な床色を避け、柔らかい色彩のものを選んだほうが、ゆとりを感じられる生活を送れるのではないか、と思います。
まずは自分がお部屋になにを求めるのか、それを明確にしてから内見をし、自分の目的にあった床色を有すお部屋を選ぶということが大切なのかもしれません。
そしてもうひとつ。ひとつの住まいでありながら、お部屋ごとに果たす役割ってきっと違いますよね。リビングであれば、お客様をおもてなしすることもあるので、なるべく広々と、高級感もあったら良いと思う方も多いかも。けれども寝室にリビングと同じ効果を求めるかというとまた違うのではないでしょうか。どちらかといえば、ゆったりと落ちつけて、睡眠を助けてくれるような空気を求める方が多いのでは。となれば、床色はすべてのお部屋で同じ色である必要もなく、目的ごとに部屋それぞれの床色を採用するほうがもしかしたら使い勝手はいいのかも。
一度入居したらそうそう簡単に張り替えられない床だからこそ、その床色の部屋でどんな生活を送れるのか、シミュレーションをしっかりすることが重要だなあ、と今回、この記事を書きながら感じました。
ということで! 最後までお読みいただき誠にありがとうございました!
次回の記事で再びお会いできれば幸いです!

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