絵画を家に飾るなら
みなさん、こんにちは!
最近、美術館や画廊巡りに目覚めた主婦、ヤマダです。
先日、友人がグループ展に出展するとのことで、画廊へ行ってきました。
グループ展というのは、複数の画家さんが集まって展示を行うもので、行ってみると、友人以外の画家の方も在廊されていて、様々なお話を聞くことができました。とても楽しい時間でした!
そのとき、とある画家さんからこんな質問をされたのです。
「家に飾るとしたらどんな絵を飾りたいですか?」と。
正直申し上げて、私は絵を購入して飾る、という習慣がありません。美術館や画廊で絵を見る(観る、と言えるほど深堀してみることはできていない気が……)ことはあっても家に絵を飾ることはあまりなくて……。そもそもうちみたいなごちゃごちゃした家に招いたら絵が気の毒にも感じる……。
猫に小判、豚に真珠。そんな言葉が脳裏をよぎるほどに、絵を飾るということからは無縁だったのです。
だから先の質問をされても、「いやあ……見るのは好きだけれど、よくわからないんですよね」と曖昧に答えることしかできませんでした。しかしその私にその方はおっしゃいました。
「絵、と聞くと敷居が高く思えるかもしれませんが、絵もまたインテリアのひとつです。ソファーやラグを選ぶのと同じで、家の顔とは複数のインテリアによって作っていくものです。なので、絵を描く私も、どんな絵だったら仲間にしたくなると思ってもらえるかを考えて描いているのですよ」と。
なるほどな! と唸りました。実際のところ、その画廊では私にも手が届きそうな額の絵画もあり、また「この絵、好きだな!」と感じさせてくれる絵もありました。
この絵がそばにいてくれる生活ってどんななのだろう。そう考えるとすごく楽しくなります。
ということで! 今日は絵と住まいについて考えていきたいと思います。
1. 絵を飾ることによってどんな効果が住まいにはもたらされるのか
画廊に行って思ったことがあります。絵を飾るための空間ってものすごく居心地が良いと。
ここ離れたくなくなるわあ、とその画廊で出展していた友人に伝えたところ、こんな答えが返ってきました。
「わかるなあ。画廊って絵を際立たせるためではあると思うけど、壁や床の色、優しいよね。光の加減もすごく気を使っているから、長時間いても疲れないようになってるんだよ」と。
それは常々、居心地の良い住まいを作るうえで大切な部分だとも思っていた点でもあるので、なるほど!と頷いたのですが、友人はさらにこんなことを言っていました。
「絵ってさ、別の世界への扉だったりするんだよね。現実世界にいるのに、絵の前に立つことで別の場所にいる気持ちになれるの。日常の中にありながら旅ができるような絵、そういう絵を私も描きたいって思ってるんだ」。
私は前述の通り、絵を日常的に観るというタイプではありません。しかし、ひとたび絵の前に立つと思うのです。「この絵を描いた作者は一体普段、どんな風に世界が見えているのだろうか」「なんて目が洗われるような繊細な色なんだろう」などなど。
日常では考えることのない絵の世界に想いを馳せているとき、私の頭の中からは現実での悩みや葛藤は取り払われています。もちろん人にもよると思いますから一概には言えません。けれど、絵によってその場にいながら旅に出ているような気持ちになれ、その結果、癒しや安らぎを与えてもらえる。家とは体と心をリラックスさせるための場所ですから、その場所に絵を取り入れれば、家の持つ癒し効果をさらに引き上げることができるといえそうです。
さらに、「奥行」というものを部屋に与える効果も絵にはあるなあと感じます。
別の世界への扉、と友人が言っておりましたが、なにもない壁の中に絵が一枚あると、そこに窓ができたように感じるのですよね。額縁が窓枠となって新しい風景を覗かせてくれる、というように。壁だけだとそこで行き止まりに見えるけれど、絵によって新しい風景が生まれれば部屋の奥にさらに空間が広がってみえる。絵というのは広々とした部屋に飾ってこそ、となんとなく思っていたけれど、狭い部屋にこそ絵は飾るべきだと感じました。よく玄関に絵を飾っている家を見かけますが、あれは非常に理にかなったことなのかもしれません。なぜなら、玄関は他の部屋に比べ、面積も狭いですし、窓がない玄関も多いです。集合住宅だとなおのことそうだと思います。そんなとき、絵が一枚あるとそこに窓ができたみたいな気が!実際、夫の実家では玄関に山の絵が飾られていますが、あの絵が一枚あるだけで山の持つ清々しさを感じさせてもらっている気がします!
2. おしゃれな住まいを作るための絵画の飾り方
絵を住まいに取り入れることで、多くの効果が期待できることはわかったけれど、闇雲に飾れば良いというものでもありませんよね。飾り方によっては絵の効果を存分に発揮できなくなってしまうかも!
ということで、住まいに絵を飾る場合、気を付けた方が良いこととはどんなことか、調べてみました。
・絵を傷めるような場所は避けて飾ること
絵はとてもデリケートなもので、少しの環境変化で色合いが変わってしまうこともあるようです。多湿な場所に置いてしまうと、カビてしまうことも……。直射日光もよくないようですね。そう考えてみると、人間にとっても不快だと思うような場所には絵を飾るべきではないな、と感じました。
・目線の高さを意識して飾ること
目線について考えていて、思い出したことがあります。小学生のとき、とある商業施設の壁に描かれていた絵を見たときのことです。小さな絵がたくさん描かれていて、とても綺麗だったのですが、壁の上部にある絵が私の背丈だとどうしても見づらく、随分首を上向けなければならなかったんですよね。
あのときの首の痛みを覚えてはいないけれど、それでも、住まいはリラックスできてこその場所です。その場所で動作に意識を向けなければならないのは、絵からもたらされる効果を取り入れる目的を思うとよろしくないかもしれませんね。
では具体的に、壁にかける場合、床からどれくらいの高さがベストか、というと、絵の中心を床から150cmから160cmくらいにするのが良いらしいです。
私は身長152cmなので、平均通りに飾ると、ちょっと目線が上向きになるかなあ。私の場合はベストと言われる高さから10cmほど下げて飾った方がいいかも?
・部屋とのバランスを考えること
絵の内容も大切ですが、インテリアとして絵を活かすのに大切なことってなにか。調べていて出てきたのが「バランス」。特にサイズ感が大切なようです。
たとえば、広い壁に小さすぎる絵では、絵の魅力を活かしきれません。絵が持つ人の目を引き付ける力が半減してしまいますものね。逆もまたしかり。狭い壁に大きすぎる絵を飾ってしまえば、本来なら部屋に奥行きを与えることもできるはずの絵が、圧迫感となって襲い掛かってくることもあり得ます。ただこのバランスとは人によって感じ方が違うようなので、自分にとっての心地よいサイズはどれくらいなのか、絵をおうちに迎え入れる前にシミュレーションすることが大事だなと感じました。飾る場所の目星がついたら、段ボールなどをかざしてみて、サイズ感を確かめてみるというように目に見える形でのシミュレーションをしておくと良いかな、と。実際に買ってから失敗するというのだけは避けたいですものね。
ということで、絵を飾るうえで注意したほうが良いことを調べてきたのですが、もうひとつ忘れてはならないことがありますね!
それは飾り方!
私は絵に造詣が深いわけではないので絵の飾り方、と聴いたら「壁にかける」しか思いつかなかったのですが、絵の飾り方ってそれだけではない!
絵の飾り方と飾り方別の視覚効果などをみてみましょう!
飾り方
・壁にかける
やっぱり最初に出てくるのはこれですよね。実際、画廊に行ってもこの飾り方が大半です。殺風景になりがちな壁にアクセントを与えてくれるので、私も絵を住まいに飾るならこの方法をまずは試すと思います。
ただ、少し気になるのは賃貸物件だと難しいのかな?という点です。釘などで壁に穴が開くのは困る……。と思って調べてみたら、今はいろいろなものがあるようですね!簡単にはがせる両面テープによって壁と絵を固定するもの、あるいは、住まいの壁に設置されているウォールハンガー(バッグやコートなどを壁にかけられるレール)にフックを取り付けて飾る、という方法もあるようです。壁にかけたいけれど穴を開けるのはちょっと……と思っていたので、こうしたグッズがあることがわかってほっといたしました。
・イーゼルに立てかける
次に出てきたのがこれ!
イーゼルといえば絵を描くために使うもの。そう思っていたのですが、飾る目的で取り入れるのすごく素敵!もうイーゼルが家にあるというだけでおしゃれ感が半端ない気がします。(単純だろうか……)。目を向けてほしいポイント、視線が向くポイントのことをフォーカルポイントといいますが、絵を一層際立たせることができるのはこの飾り方かもしれません。
・床に置く 壁に立てかける
もっとも手軽な方法はこれかもしれません。この方法なら壁に傷をつけなくてすむし、イーゼルを置くよりも床面積を取られなくてすみます。それにこう、絵を壁にかけるではなく床に置く、家具上で壁に立てかけるというスタイルは、とても洗練されて見えます。一見、無造作に見えながらも絵と共に暮らしている、という感じがすごくする。椅子に座ることよりも床に直に座ることが多い我が家の場合、もしかしたらこの方法が一番絵を身近に感じられる飾り方かもしれないです。先ほど絵を壁に飾るなら、目線の高さを意識することが大切とお伝えしました。しかし人は家で立ってばかりはいません。むしろ座っている時間の方が長いかもしれない。その観点からいくと、床に置く、あるいは家具の上に置き、壁に立てかけるほうが目線の高さには合うように感じます。
壁に飾る、イーゼルに置く、床に置く、壁に立てかける……。
さまざまな飾り方がありますが、インテリアのひとつとして絵を飾るのか、絵を見て安らぎや癒しをしっかり感じたいのかなど、絵になにを求めるかを考え、それに一番沿った飾り方をするべきだなあと感じました。
3. 風水ではどの方角にどんな絵が良い?
さて、ひとつあるだけでお部屋の印象をがらっと変えることもできる絵。
実は風水アイテムとしても使えるようなのです。
ということで、風水の観点からどの方角にどんな絵を置くと運気が上がるか、調べてみました。
北
人間関係 愛情運 UP
水辺の絵
北東
財運 恋愛運 UP
ベージュ 風景画 魚の絵
北西
出世運 UP
黄色 ピンク 植物、動物の絵
東
健康運 仕事運 UP
樹木、森など緑の絵
南
人気運 芸術運 UP
太陽、炎などオレンジ色、赤の絵 樹木の絵
南東
人間関係 恋愛運 UP
黄緑 オレンジ 花の絵 水辺の絵
南西
家族運 健康運 UP
黄緑 淡い黄色 花、樹木
西
金運 財運 UP
黄色をイメージするもの 黄色主の風景画
一通り調べてみて気づいたのですが、我が家では北の部屋の壁にウォールシールで湖の絵を貼ってあるのです。絵画、というほど格式ばったものではないのですが……。
北は人間関係や、愛情運をつかさどる方角とのこと。確かに……現在のところ、それほど深刻な人間関係のトラブルに襲われることもなく過ごせています。
また南が人気運で太陽系のものを飾ると良いというのもなんか納得しちゃいます。風水的な意味合いでもそうなのだろうけれど、南は日当たりがよく太陽が似合う場所。昇りゆく、という意味でも人気運に直結しそうなそんな気がいたします。
うちの主人は風水をあまり信じないので、「風水だとね」と話題に出すと猛烈に嫌そうな顔をするのですが、北の書斎の静かな空気、南のリビングにおける光を活かせるアイテムというように、風水的にもマッチした色彩をひっそり取り入れるのなら問題なさそう、なんて目論んでおります。
お部屋が殺風景だからなにか絵を飾りたいけれどどんな絵が良いか、と迷ったとき、風水の観点から方角に合った絵を取り入れてみるのも、ひとつの基準としてありかも!
4. 終わりに
絵を飾るって敷居が高いと私は感じていました。というか、今もちょっと感じてはいます。でも、それは「絵」というものに対して構えてしまって、一枚一枚の個性を見ようとしていないからかもしれません。
人間、と一言にいっても多くの個性があるように絵にも個性があって、自分と波長の合うものもある。そんな波長の合う絵画は仲が良い友人のように私の心を和ませてくれるものになってくれるかも。
ということで、今回は住まいと絵画について考えてみました。
今後も心地よい住まいを作るツールなど、アンテナを広げて調べてみたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!