レコメンアート展!vol.1「イサム・ノグチ−彫刻から身体・庭へ−」
今回みなさんに紹介したいのは、現在から9月24日(月)まで、東京オペラシティアートギャラリーで開催中の、「イサム・ノグチ−彫刻から身体・庭へ−」です。
みなさん、イサム・ノグチってご存知でしょうか?
日本名は野口勇。彫刻家、画家、インテリアデザイナー、造園家・作庭家、舞台芸術家の日経アメリカ人です。(多才!)
彼の話で最も有名なものといえば、1950年に、広島平和記念公園のモニュメント・慰霊碑にノグチのデザインが一旦選ばれたのですが、原爆を落としたアメリカの人間であるという理由で選考から外れたという話ですかね。
でもこの話には続きがあって、後に正式にデザインを任されることになった丹下健三がノグチのデザインの一部を生かしたデザインを採用したのです。
ちなみに、ノグチは後年、アメリカ大統領の慰霊碑を設計したのですが、こちらは日系であるとの理由で却下されています。
本人にその意思はなくとも、スペックのみで判断されてしまうのは少し悲しいですね・・・。
そんな逸話もありつつ、今や日本をはじめとして世界中に彫刻作品が設置されている有名彫刻家のイサム・ノグチの展覧会が日本・東京で現在開催中とのこと。
その多様な作品群たちを使って、どのようなテーマで展示がなされるのでしょうか?
まず展覧会タイトルに着目しますと「イサム・ノグチ−彫刻から身体・庭へ−」となっています。彫刻から・・・身体・・・庭へ・・・??
◯彫刻から身体←まぁわかる
◯身体から庭←???
どうやらこの展覧会は全4章で構成されているようなので、第1章からの流れを見てみましょう。
「第1章:身体との対話」では、ノグチが自分の作品に“身体”への意識を大きく反映させていることを、8点の作品を通して紹介しています。
例えば、身体のラインをなぞるような筆跡の絵画や、身体を活発に使用する舞台の仕事などですね。
「第2章:日本との再会」では、ノグチが日本との再会を果たした1950年代の活動より、 社会や生活の中に彫刻として機能する作品を生み出そうとしたノグチの総合的なビジョンを紹介しています。
主に陶作品の展示のようです。
「第3章:空間の彫刻−庭へ」。でましたね、庭!これはノグチが環境に応じて作った作品いわゆる環境的作品をフューチャーしている章です。庭自体を作品としていたことから、“庭”という言葉が入っていたのですね。
「第4章:自然との交換−石の彫刻」では、ノグチの後半生作品を代表とする石彫の作品を紹介しています。
これら全ての章を見終わったとき、きっとイサム・ノグチの輝かしい生涯に心を打たれることでしょう。
夏休みのお出かけに、ぜひ立ち寄ってみては?
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