売れない要因③ 「物件の良さが伝わっていない」続き

前回「物件の良さが伝わっていない」について書きましたが、今日はどのように伝えるかについて書いてみたいと思います。

物件を売却する際、スーモやアットホームに物件情報を掲載します。

物件の概要、セールスポイントを限られた文字数のなかでお客様に伝えていくのですが、物件概要は最寄り駅やバス便の情報、建物面積といった情報なので、正しい情報を入れるだけなので、本来、工夫や加工のしようがない部分です。Googleマップを見れば駅からの分数などは出てくるのでそれを見ればわかる情報です。

◎最寄り駅が複数あった場合
・距離が最も近いA駅は電車の本数が少なく、駅までは上り坂
・住民はバス停が近くにあってバスの本数も多いB駅を使っている人が多い
という情報はGoogleマップではわかりません。
このような情報はコメントとして入れるか、メイン駅をA駅でなく、B駅で表示したほうが良い場合があるということです。事前の調査や売主からの聞き取りが重要です。

◎セールスポイント
スーモやアットホームのキャッチコピーを見てみると閑静な住宅地、東南角部屋、陽当たり良好といった昔から使われている表現を使っている会社が何と多いことかと驚きます。

画像の説明

先程の概要の話と同じでGoogleマップをみればおよそわかる内容ですね。
このような表現は物件の状態や環境を文字にしただけで、セールスポイントとしてお客様に訴求する効果はほとんど望めません。

陽当たり良好という文字を載せるよりも青空の天気の良い日に陽があたっている写真を
1枚載せるほうが、説得力があります。

画像の説明

文字数には制限があるのでもったいないですね。

最近みた他社のキャッチコピーで笑えたのが、
「私◯◯(名前フルネーム)が自信を持ってお勧めする物件です」というものです。

その会社の物件が皆それぞれの担当者の名前で同じ文言を入れているのです。◯◯が有名人ならわかりますが、その会社の営業マンの名前です。最初からキャッチコピーを考えることが面倒くさいのでこうしましたとしか見えないですよね。

他にも、売地の物件で土地の区画のみ載せて「どんな建物が建つのか想像してみてください」というのもありました。

土地の区画も間口しか載っていないので、プランニング出来ないですよね。

「おいおい」と思わず言いたくなります。参考プランを入れておけば済む話ですね。

このような例に限らず多くの業者さんが入れているキャッチコピーは物件のセールスポイントになっていません。

化粧品の商品を例にとると、「この化粧水には◯◯成分が入っています。」これは特徴を説明しているわけです。

不動産でいうと「東6m道路に接道しています」だから何?となりますね。

「◯◯成分がお肌の保湿を助け、乾燥によるシワ、ひいてはシミも防ぐ役割をします」だったらどうですか? ここで初めてセールスポイントになるわけです。

「8畳の主寝室は東道路側にあるため朝日で気持ちよく目覚めます」とオーナーのコメントで入れたらどうでしょう?
同じ東道路と言っても与える印象が全く違いませんか?

物件の良さを伝えるというのは、お客様がその家に住んでいる自分をイメージできて、それが自分の求めている情景であったり、生活であるときに伝わるのではないかと思います。文言よりも写真のほうが数倍伝わりやすいので、写真が重要なのは言うまでもないですが、写真だけでは伝わらない部分もあるということです。

◎物件のターゲット
・単身女性なのか
・お子さんのいるファミリーなのか
・大家族の方なのか
向けたキャッチコピーであることも重要な要素です。

単身女性向けであれば、物件そのものの特徴よりも周辺環境、商業施設や、休日の過ごし方をイメージ出来るようなキャッチコピーが良いといった具合です。
単身者に向けて「小学校至近」などと入れても文字数の無駄ということになります。

まだまだ実例は沢山ありますが、書ききれないのでこの辺にしておきます。
以上のことを意識してスーモ、アットホームの掲載会社がどんなキャッチコピーを入れているかをみると結構笑えますよ。






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