カフェから学ぶ居心地の良いリビングの作り方
皆様、こんにちは!
主婦ライターのヤマダです。
皆様はどんなときにカフェに行きますか?
友達とおしゃべりするとき?
それともおうちでは味わえない美味しいコーヒーを飲みたいとき?
気分転換をしたいとき?
カフェに行く頻度もまたそれぞれですよね。毎朝、カフェでコーヒーを飲まないと一日が始まらないという方もいれば、友達とおしゃべりするためだけに行くので数か月に一度くらいしか行かないという方もいる。
ただ、なんだかんだ言っても、生きていると一度くらいは敷居をまたく場所、それがカフェなのかもしれません。
さて、私はといえば、カフェは結構好きです。もともと地元がカフェ、というよりも喫茶店という響きのほうがしっくりきますが、そうしたコーヒーを飲みながらちょっと時間をつぶす店舗が多い地域だったこともあり、幼いころからカフェ(喫茶店)は身近な存在でした。生活にカフェで過ごす時間が組み込まれている、が近いかもしれない。なので、この時間がなくなったらどうなるかな、と考えるときがあります。
今も二週間に一度はカフェに行きます。カフェで仕事をするというのに憧れたりもして、パソコンを持って行ってみたこともあります。しかし私にとってカフェとは、仕事をする場所ではなく、寛いで、少し気持ちにゆとりがほしいときに行く場所だったようで、パソコンを持っていっても仕事はほぼしませんでした(笑)
とまあ、人によってさまざまな理由でカフェは利用されるわけですが、みんなそれぞれの気持ちで訪れるにも関わらず、共通の感覚がカフェにはあるように思います。
それは、「動」ではなく「静」の空間である、ということ。
もちろん、様々な形態のカフェがありますから、一概にはいえません。けれど、座ってお茶を飲み、ひと時を過ごす。そこにはなにかを積極的に取りに行く、アクティブな楽しみ方ではない、あるがままのゆったりとした時間を吸収する、静謐さがあるように感じます。
そしてそのリラックスできる空気って、住まいを、特に多くの時間を過ごすリビングに取り入れるべき要素ではないでしょうか。
ということで、今日は、どんなカフェに居心地の良さを感じるのか、その居心地の良さをリビングに取り入れるとしたら?について考えてみたいと思います。

1. 居心地のよいカフェの条件
カフェも法人チェーンのカフェ、個人経営のカフェと形態は様々。なので、それぞれに狙いやコンセプトはあると思いますが、長時間寛げるようなお店作りに力を入れている店舗は多いと思います。
ということで、長居をしたくなるカフェの特徴ってどんなものかについて考えていこうと思います。
長居をしたくなるカフェその1。座席同士の間隔が適度に開いている。
これ、逆から考えてみるとまさにそうなんですが、長居しにくいお店って、会話が聞こえる距離に客席同士があったりするんですよね。人と人がすれ違えないような間隔でテーブル、椅子が配置されているお店はリラックスして過ごすには不向きと申しますか……。しかし、ちょっと席を立って歩いても他者の存在をそれほど気にせず移動できるような、ゆとりある配置、間隔を保ったカフェだと、ついつい長居をしたくなる。リラックスの方法は人それぞれですが、他者の声、動作、振動を感じてしまうと、やはり緊張して寛げません。
食事が終わって席を立とうとしたとき、お隣のテーブルのメニュー立てに服や鞄を引っ掛けないやしないか、ぷるぷるしてしまった経験がまあある私としては、テーブル同士の間隔は大事かも。
長居をしたくなるカフェその2。照明にこだわりを感じる。
人間って不思議なもので、誰に教えられたわけでもありませんが、朝になったら朝日を浴びたくなり、夜になったら浴びる光を押さえて、睡眠へと体を慣らしたくなりますよね。それくらい「光」は大切で。それをカフェに行くと強く感じます。
まず、長居をしたくなるカフェって眩しすぎないんですよね。柔らかな光が客席に落ちてくるように工夫されている。ダウンライトを使用していても、椅子の真上ではなく、少し外した位置に設けるなど工夫がされている。また、光の色についてもこだわりが感じられ、暖かい空気を醸し出しやすい電球色の照明を使っている店舗、太陽の光に近い、昼白色の照明を使うことでナチュラルテイストを押し出している店舗などさまざまです。光の当て方ひとつで家具の色、壁の色も見え方が変わってくるのを知っているからこそのにくい光使いと申しますか……。長居がしたくなるカフェは、「見え方」について考え抜かれているな、と感じます。

長居をしたくなるカフェその3。コンセントの位置に配慮がある。
すべてのカフェがそうというわけではないですが、各座席に使用可能なコンセントがあるカフェはやはり居心地がいいですよね。悲しいかな、現代人はスマホをついつい見てしまう。しかしスマホってやつは電池切れになるとただの平たい板。ひとり、カフェでお茶を飲みながらスマホでWEB小説を読む、なんてこともよくするヤマダとしては、コンセントを完備してくれているカフェはまさに長居したくなるカフェ!

長居をしたくなるカフェその4。座り心地の良い椅子、広いテーブル。
調度にこだわっているカフェもまた、長居がしたくなる場所。
まず、椅子の座り心地がよいのは絶対条件ではないでしょうか。なにをするでもなく、ゆったりとリラックスしたいとき。柔らかい布張りのソファーが完備されたカフェに行くと、心身共にリラックスできるような気がいたします。
ただ、仕事をしたり、なにか書き物をしたり、そんな目的で訪れる場合は、ソファーよりもしっかりとアームレストのついた椅子のほうが落ち着けるかも。
テーブルの広さ、高さにしてもそうですね。狭すぎるテーブルは圧迫感があり、なにをどこに置こうか悩まされてしまう。その状態では寛げない。なんでしょうか、テーブルの使い方に煩わされたくないといいますか……。なので、適度な広さがあることが望ましいですよね。
ちなみに、一人用のテーブルの広さ基準は、幅60~70cm 奥行40~50cmだそうな。確かにこれくらいあれば落ち着くかも……。
そして、忘れていけないのが、テーブルの高さです。
ソファー席に置かれるテーブルはローテーブルが多いですよね。リラックス目的ならそれでもいいけれど、前述のとおり、なにがしかの作業をしたいときにこのタイプのテーブルだと、前かがみになりやすく、体に負荷がかかります。その意味で、目的別に座る場所を選べる、使用用途を想定してテーブル、椅子が配置されているカフェは長居がしたくなるカフェといえるのではないでしょうか。

長居をしたくなるカフェその5。寛ぎを意識した色彩が使われている。
人の心理に色が大きく作用することは、有名な話ですよね。
ということで、色の観点から考えてみたとき、長居をしたくなるカフェには一定の基準があると感じました。
すなわち、人の心に鋭すぎる刺激を与えないタイプのカラーコーディネートがされている、という点です。
一般的に人の心に刺激、興奮を与える色は暖色系といわれています。赤やオレンジ、黄色といったカラーですね。もちろん、これらの色がすべてリラックスと対極にあるということではなく、色味も大きく影響すると思います。ビビットな色使いであればあるほど、脳に刺激となり、興奮、活力に繋がりやすくなるということです。それは全然悪いことではなく、エネルギーチャージしたいときには有効でしょう。けれど、寛ぐ、ゆったり長居をする、という視点で考えると、ちょっとうるさく感じてしまうかも。
じゃあ、長居をしたくなるような色ってどんな色? といえば、人によって好みはあるのでこれが正解!とは言い難いですが、一般的に癒しを感じられるカラーといえば、ラベンダー。リラックスに効果的なのは茶色、ベージュ。張りつめた気持ちをやわらげられるのはグレーなのだとか。実際、カフェを巡ってみてもこれらの色が使われている店舗は多いですよね。ずっと見ていても疲れない色が採用されていて。
色の使い方から学ばされる部分、とても多いと感じます。

2. リビングへのカフェ要素の取り入れ方
さてさて、前章にて長居がしたくなるカフェってどんなところかについて挙げてみましたが、それを実際に自分の家のリビングに取り入れるために、考えるべきことはふたつあると思います。
ひとつは、どんなテイストのリビングにしたいのかを明確にする。
私はもともとモデルルーム巡りをするのが好きなのですが、おしゃれなリビングが数多あると思う一方で、少しだけ物足りなさを感じることも実はありました。
なんというか……ステレオタイプなコーディネートも多いなと感じていて。落ち着くのだけれど、個性が薄く感じられ……。その点、カフェはやはり違いますね。お客様に気に入ってもらえるように、外へのアピールがしっかりしていて、なにを売りにしているのかが明確に打ち出されている。
私が最近いいな、と思っているカフェに純喫茶風の店舗があります。そこはテーブル、椅子、そして床がダークブラウンで統一されていて、一見するととてもシックに見えるんですよ。言い方を変えると、堅苦しさがある。しかし、長時間過ごしていても疲れを感じませんし、むしろとてもリラックスできる。それはなぜか。おそらくですが、ダークブラウンという色が持つ温みによってリラックス効果を感じているから。と同時に、普段の生活では味わえないクラシカルな空気によって、非日常の世界に入ったように感じられ、気分転換にもなり、疲れをリセットできていたからではないかと。
これ、すごいと思いませんか。寛げる空気と、非日常の世界を演出し、楽しませる空気がちゃんと両立できる構造になっているんです。リビングにもこの両立が必要なのではないかと。
しかしまっさらな状態でそれを実現しようとすると難しいですよね。だからこそ、カフェを巡ってインテリアの知識データをインプットすることって大事かと思います。このカフェはどんなコンセプトを持っているのかを想像しながら、自分の家を振り返り、インテリアを決めていく。最初のステップはそこからかなと思っています。
そして、次に考えたいのが、リビングでの過ごし方からリビングにつけたい機能を考えるということ。
前章でもお話しましたが、カフェでの過ごし方って人それぞれですよね。おしゃべりをしたいのか、ひとりでまったりしたいのか。仕事をしたいのか。それと同じことがリビングでもいえると思います。ソファーに寝転がってテレビを見ることが多いのか。座って読書をすることが多いのか。テレビ前に家族で集い、ゲームをするのが日常なのか。
それによって、揃える調度も変わってきますよね。どんなテイストがいいかも大事だけど、どう過ごしたいかはもっと大事。
私だったらどうなのか、考えてみました。普段、自分がリビングでどう過ごしているのか。
ソファーに寄りかかってテレビや映画を見る、読書をする、かなあ。なぜかソファーには座らず、ついつい座面を背もたれとして使っちゃうのですが……。これ、うちのソファーに問題があるんだと思うのですよね。というのも、背もたれが低くて普通に座ると、後ろ頭の収まりが悪いのですよ……。
そこで思い出した! カフェに行ったときのことを。以前行ったことがあるのです。後ろ頭ももたれられる、背もたれが高いソファーを置いているカフェに! あのタイプのソファーを置いたら、今よりも安らげるリビングを作れる!

そしてそして! スマホで動画を見る場合の充電しやすさも大事ですよね。この辺りも考えながらリビング作りはするべきで。コンセントをフリーに使えるカフェからはコンセントの位置について学びがあります。テーブルに直接差し込めるようになっているタイプ、ソファーの足元の壁に設置されたタイプなど、カフェはお客様の快適さを追求した配置になっていますから。
照明の明るさについても、参考になります。落ち着いてほしいという願いからなのか、電球色を使われている店舗も多いですが、読書をするにはちょっと暗いんですよね。一方でそれより明るめ、かつ眩しすぎない、温白色照明を使っている店舗だと読書も手紙を書くこともしやすい。この照明を使うと、どの程度の作業に耐えうるのかというのを測るのにも、カフェ巡りは有効ではないでしょうか。
3. 終わりに
今や私達にとって身近な存在となったカフェ。そのカフェの歴史は古く、16世紀メッカの「カフェハネ」、17世紀ごろヨーロッパに広がった「コーヒーハウス」が現在のカフェの起源といわれています。当時は純粋にコーヒーを楽しみ、ディスカッションの場として使われていたそうですが、そのころと比べると、今のカフェの使用目的はずいぶん様変わりしているかもしれません。
しかしただ寛ぐだけではなく、住宅カタログとしての価値も、現代のカフェにはあると私は思っています。
実際に座ってお茶を飲んだり、本を読んだりを試しながら、自分の家のリビングをこんなテイストにしたらどうなるかな、とシミュレーションできるので。
「ここの天井、高くてあのカフェみたいにできそう」「この照明と壁、あのカフェに似ているな。そうするとソファーはベージュでもいいかな」など、これまで行ったカフェの記憶データをもとに物件選びもできそうですものね。
ああ、カフェに行きたくなってきた(笑)
これから物件選びをされる方、リビングインテリアについてお悩みの方はカフェに行かれてみてはいかがでしょうか。思わぬヒントがあるかもしれません。
