換気扇について調べてみた

皆様、こんにちは!
住まい、不動産情報が大好きな主婦、ヤマダです。

先日、我が家に母がやってきまして……。
めっちゃ叱られました。
理由は換気扇。うちで和やかにお茶をしていた母がトイレに立ったのですが……。

「ちょっと! あんた、トイレの換気扇、掃除いつしたの!」

あー……。
痛いところを突かれました(笑)
掃除好きな母にチェックされまいとトイレの便器や床、目につきそうなところは完璧に仕上げていたのに。換気扇か。盲点でした。
けれど母に言われるのも仕方あるまい。確かに、そろそろよね、そろそろやらなきゃね、と自分もトイレに入る度、思ってはいたのですよ。ええ、本当に。間違いなく。
というか……でも難しいのですよね。我が家の場合、トイレもお風呂も換気扇、24時間入れっぱなしにしているから、掃除しろ、と言われてもねえ……。←と言い訳。
それはともかく、母からの注意を受け、改めて換気扇について考えてみました。
そういえば、なんで私は24時間換気扇入れっぱなしにしていたんだっけ。入れといたほうがいいよ、と友達に言われたからだった気がするけど、それってなんで?
入れることでどんな効果があったんだろう。
そもそも換気扇ってどんな能力を秘めているのか。
ということで今日は換気扇について、歴史や、回すことでどんな効果があるの?など、調べてみたいと思います!

換気扇



1. 換気扇の歴史

そもそも換気扇はいつから日本で使われていたのでしょう? 
私が幼いころには当然のようにあったけれど、両親が子どものころにはどうだったのだろう。訊いてみると、「あったような?」ともやっとした回答が(笑)
早速調べてみたところ、驚きました。
換気扇の元祖というべきものはすでに大正時代にはあったそうです。とはいえ、住宅に備え付けられていたということではなく、工場、劇場など、大人数が集まる大型施設に「排気扇」という名前で存在していたようなのです。
大型施設には取り入れられていて、住宅にはなかった理由は、当時の住宅構造。
そう、当時は木造家屋が主流だったからなのですね。
もともと日本の気候は夏暑く、冬寒いですが、夏の暑さに重点を置かれて作られてきた木造家屋は非常に通気性がよく、空気がこもるという心配がそれほどなかったようなのです。また、木は湿度を調節してくれる、調湿効果を持つ優れた建材でもあることから、適度な潤いも住宅内に与えてくれていました。空気がこもらず、湿度も適切に保たれている住宅では、換気扇はそれほど必要なかった、ということのようですね。

換気扇2

しかし、そうもいっていられなくなったのが、昭和30年代。西暦で言うと1950年代で、このころから集合住宅が多数建築されるようになりました。これまでの一戸建てで使用されていた木材に変わり、鉄筋コンクリートが使用されるRC構造が主流となっていったのです。
RC構造のメリットは、高い耐震性、燃えにくさ、遮音性、そして、気密性。
遮音性、気密性があるということは音や空気をしっかり住宅内に留め、外界に影響されにくいということ。外がカンカン照りの熱地獄でも、締め切った室内でエアコンを入れれば、外気温に左右されずすぐさま涼める。これは高い気密性があるからこそなんですよね。その意味では木造家屋よりもRC構造の建築物のほうが確かに快適には過ごせるのです。しかし、これは裏を返せば、中の空気が汚れてもその空気をいつまでも部屋の中に閉じ込めてしまえる状態だということ。木造建築にはあった、通気性と調湿効果が望めませんから、住人自ら積極的に換気をせねばいけなくなってしまったのです。
とはいえ、暮らしていれば、魚を焼くことも鉄板で肉を焼くこともあり、その過程で煙や熱は出てしまうもの。結果、室内に煙が充満するということも珍しくなかったようです。
以上の理由からこの辺りで住宅にも換気扇が導入されるようになってきました。まずは台所への設置が始まります。ただ住まいに換気扇が取り入れられ始めた当初は換気扇ってかなり高額で、どこの家でも導入できたかというとそんなことはありませんでした。それがどんどん当たり前に、それどころか、重視されるようになってきたのは1990年代からです。木造からRC構造へと激的進化を遂げていた住宅構造は、さらに高気密、高断熱化が進み、ますます快適に過ごせるようになっていました。
一方で空気が逃げていかず換気も不十分な住宅では、結露が多発し、家が腐るなんていう恐ろしい事案も発生するようになり、換気にますます目が向けられるようになっていきました。さらに問題となってきたのが、家に起因する病気、シックハウス症候群。これは建材に含まれている化学物質のほか、カビやダニ、埃などにより、アレルギー、中毒が引き起こされるもの。これらの事態により、2003年7月、建築基準法が改正され、換気設備の設置が義務化されるようになりました。
換気に目を向けられるようになることで、換気扇もどんどん進化し、壁付けしかできなかったものが、ダクト式、つまり壁や天井に換気扇本体を埋め込み、ダクトを通して換気を行うタイプのものも取り入れられていきます。

換気扇3

壁以外にも換気扇を設置できることで、間取りの自由度も増し、奥まった場所のトイレや風呂場にももちろん換気扇はつけられるようになったのです。そして現在、換気扇のような個別換気システムのほかに、住宅全体の換気を24時間行う24時間換気システムはもはや当たり前のものとして私たちの生活を支えてくれています。
・・・とざっと見てきての感想ですが、進化、発展の陰には問題も発生していて、人間はその問題に対して解決策を考え続けているんですよね。一つ考えついてももっともっと上を目指し、向上を続けている。換気扇、というか、換気の歴史、を見ていてもそれが強く感じられ、この先の住宅事情においても換気扇はもっと進化していくのではないか、と思いました。



2. 換気扇の効果

さて、歴史を追うことで換気扇がいかにわれわれの生活を支えてくれる力強い存在であるかはわかってきたのですが、換気扇を入れ、空気を入れ換えることで具体的にどんな効果が期待できるのか、調べてみました。

① 一酸化炭素中毒防止
② 結露、カビを防ぐ
③ 臭いの防止
④ 虫の侵入を防ぐ
⑤ 建物の傷みを防ぐ
⑥ アレルギー予防に効果的

ひとつずつみてみましょう。

① 一酸化炭素中毒防止

一酸化炭素中毒とは、ストーブなどの石油機器が不完全燃焼を起こすことで発生する一酸化炭素により、酸素が不足して起こる症状です。具体的にいうと、われわれの血液の中には、酸素を運ぶ役目を負うヘモグロビンが存在しますが、このヘモグロビンが酸素ではなく一酸化炭素とくっついてしまったがために、酸素の供給が滞り、頭痛、吐き気、眩暈、呼吸困難といった症状を引き起こしてしまうもの。
火事現場でも起こってしまいますが、冬場の締め切った室内でも起こり得てしまう恐ろしい症状です。これを防ぐためには、空気をしっかり入れ換えることであり、そのための設備として換気扇は非常に効果的なのですね。

換気扇4

② 結露、カビを防ぐ

締め切った場所では湿気が溜まりやすくなり、カビも発生しやすくなります。それを防ぐためには乾いた空気を取り入れ、湿った空気を外に出すこと。換気扇がお風呂についているのはそのためといっても過言ではなさそうですね。お風呂はまさに湿気大国。換気扇がない状態のお風呂、昔は普通だったはずだけれど、現代ではさすがに厳しいです。換気扇を一日入れ忘れただけでカビって出てしまいますものね……。そしてこれはお風呂に限った話ではなく、どの部屋においてもいえることで、積極的な換気をすることで、窓や壁の結露、カビも防ぐことができるよう。

換気扇5

③ 臭いの防止

この世界には目に見えないものが多すぎる。湿気もそう、温度もそう。そして臭いもそう。
生活しているとまったくの無臭で過ごすことってなかなか難しいですよね。料理をしても掃除をしていても臭いというのはふわっと鼻を刺激してくる。良い香りならまあずっと嗅いでいても……と思うけれど、それだって永遠に嗅いでいたいというものでもないでしょう。くさい、と表現されるような臭いならなおのこと。臭いは形のないものだけれど、臭いによって健康を害することだって珍しくありません。
だからこそ、快適な生活のためには臭いにおけるリフレッシュも不可欠といえます。
換気扇はその臭いのリフレッシュを効果的、かつスピーディーに行ってくれます。今更ながらですが、換気扇がない状態で暮らすことを想像してみました。我が家なんてトイレに窓がありませんし、換気扇がなかったら……。いや、もう、想像するのはやめよう(笑)

④ 虫の侵入を防ぐ

宇宙船地球号である地球に住む以上、虫も人も等しく乗組員。家の中だって地球の一部ですもの。隙間があれば入ってきますよね。特に換気扇は外と繋がる侵入口。虫にとっては入りたくなる場所ベストワンのようです。だからこそ、換気扇を回しておくことが虫へのNOを突き付けることにもなるよう。特にゴキブリのような大きな虫には効果的だそうで、換気扇を日常的に入れることで虫の侵入を防ぐのだとか。

⑤ 建物の傷みを防ぐ

家は生きている、なんて言葉をたまに聞きますが、それは真実だなあと感じることがあります。長らく換気がなされていなかった家へ行くと、空気が完全に淀んでしまって湿気が体にまとわりついて感じますからね。湿気を感じる、ということはそれだけ、窓や壁、柱など建材にも結露などの影響が出始めているということ。多すぎる水は傷みを促します。傷ませないためにはしっかり空気を入れ換えることが必要で、その換気に換気扇は有効なんですね。

⑥ アレルギー予防に効果的

花粉などアレルギーに悩まされている人は多いと思います。私もそうです……。辛いですよね。一度家にアレルギー発生源が入ってしまうともはや家は安らぎの地ではなくなります。そうならないためにもこまめな換気により、常に空気を新鮮な状態にしておくことは大切で、そのためにも換気扇は基本、点けっぱなしにしておくのが良いようです。

換気扇6

他にも、換気扇を入れることで空気が換わり、気持ちがリフレッシュできる効果もあるといわれていますから、換気扇がもたらす力は大きいようですね。

そんな換気扇ですが、調べてみると、24時間入れっぱなしにしておくほうがよいようです。
特にトイレや浴室など、日常的に水がある場所においては必須といってもよさそう。
止める時間があればあるほど、上記に挙げた効果を得られなくなるということですし、湿気も人間の都合で進行を止めてはくれませんものね。納得です。
ただ、24時間入れっぱなしにするということは、それなりに換気扇にも負荷がかかるようで、劣化が早くなるというデメリットは避けられないとのこと。
異音がするなど問題が起きることもあるので、その際は早めに修理をして、できる限り、換気扇が稼働しない期間を短くすることが健康的な生活を守るカギになるようです。



3. 終わりに〜実はスピリチュアルな意味でも威力を発揮?〜

風水ではよい気を呼び込むことが運気を上げることに繋がるといわれています。逆に淀んだ空気は運気を下げてしまうとか。
その意味で換気扇を入れておくことってすごく大事だそう。ただここで大事なのは、汚れた状態の換気扇を回し続けても効果は薄いということ。
風水の基本は「お掃除」なんて話を聞いたことがありますが、換気扇においてもそうで、しっかりメンテナンスをした換気扇を入れることで新鮮な空気、気を家の中で循環させられるそうなのです。
信じる信じないはそれぞれあるかと思いますが、しっかりと空気を入れ換えることで人体にも、家にもメリットが多々あることを考えると、非常に理にかなった考え方なのではないかと思ってもいます。
実際、旅行に行って家に帰ってくると家の空気って普段と全く違いますよね。あと……物件探しで内見をしたとき、空気が清浄な物件ってまあなくて。その意味から考えても自然に換わるものではなく、意識して入れ換えていくという姿勢が必要で、それを換気扇は手助けしてくれる大切な設備なのだなと感じました。
ということで、本日は換気扇の歴史や効果について調べてみました。私は24時間換気扇を入れっぱなしにすることに実はずっと抵抗があったのですが、今回換気扇について調べることで迷いが消えたように思います。なので、現在、何の憂いもなく我が家の換気扇はフル稼働です(笑)
知ることって大切だな、と思います。私が感じた疑問、調べてわかったこと、それらがお読みいただいた方の助けになっていたらこの上ない幸いです。

換気扇7






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