ドライエリアってなに?

皆様、こんにちは!
住まい、不動産情報が大好きな主婦、ヤマダです。

さて、皆様はドライエリア、という言葉をご存知でしょうか。
恥ずかしながら私はなんのことか、まったく知りませんでした。
どうやら住まいに関する設備の名前のようだけれど、一体どこのことなのか。
ドライ、というくらいだから乾燥に関わる場所なのだろうか。となれば、風呂場だろうか、浴室乾燥機もあるし。あるいはランドリースペースの別名? 乾燥機もあるし…などなど予想してみたものの、まったく違っていました。
答えは……!
地下室に開口部を開けるために掘られた空間のこと。空堀とも呼ばれるそうな。
・・・ちょっと字面だけだとわかりにくいですね。
ということで!今日はドライエリアってどんなもの? そしてこのドライエリアがあることで得られるメリットは?を調べてみようと思います。

ドライエリア



ドライエリアって具体的に言うと?

浴室乾燥機ともランドリースペースとも関係なかったドライエリア。まさかの地下室の一部分のことだとは思わなかった……。このドライエリアですが、具体的にどのような部分のことを言うのでしょうか。
それを考える前に振り返ってみたいのは、地下室そのもののイメージです。
私はもともとホラーが好きで、映画もドラマもよく観るのですが、誰かが閉じ込められる展開の場合、地下室が用いられることがまあ多いのです。
理由は地下のため、音も響きにくいから。
そう、地下室ってどうしても閉じた空間になりやすいのですよね。地面より下に床がある状態では、窓を設けることも難しい。ゆえにどうしても暗くなるし、湿気も溜まりやすくなる……。
けれど、そこに颯爽と現れたのが、「ドライエリア」です。湿気臭くなりがちな地下室をまさに華麗にドライしてくれる存在としてドライエリアはいてくれます。
日本には各地にお城がありますがドライエリアはまさにこのお堀のようなもの。通常、人工的に掘って水を流し、敵が侵入しにくくしたものを「堀」と呼びますが、水がない場合もあります。それを「空堀」と呼び、ドライエリアはこの空堀の状態なのです。地下室の一角の壁に光が当たるよう、地面と地下室の壁の間を掘り下げ、お城のお堀のようにする。こうすることで本来、窓を設けることができない地下室にも窓や、入り口を作ることができるというわけですね。下記写真は大阪城の空堀の写真です。

ドライエリア2

いや、これ、最初に考えた方、すごいですね。
ちなみにドライエリア、空堀の仕方もいろいろで、地下室の床の深さまで掘り下げ、中庭、坪庭のように地下室の中からドライエリアへ出られるようにする形の他、地下室の壁上部の深さまで掘り下げ、明り取りの窓を設ける形でドライエリアを作る方法など、用途によりさまざまなようです。



2.ドライエリアのメリットって?

では、このドライエリアを設けた場合、どんなメリットがあるのか。調べてみました。

①採光、通風が望める
②人の目を気にせずに過ごせる
③ちょっとしたベランダ、坪庭みたいに使える

ひとつずつ見てみましょう!

①採光、通風が望める

前述もしておりますが、地下室はとにかく暗い。開口部が限られてしまうためにまあ、風が通りません。風通しの良い部屋にするには二方向以上に窓、扉など開放部を設けることでしょうけれど、地下室だとそれも難しいですよね。入口の一か所しかないケースも多いはず。でもドライエリアがあれば、入り口とは別に空気の入れ替えができる開口部ができます。空気と共に光も取り入れやすくなり、人工の明かりではない、自然光を地下でありながら感じられるようになります。
建築基準法では、居室として人が暮らすことを認められる部屋の条件として、床面積の1/10以上の採光面積が必要とされています。採光面積とは、窓や入口など、光を取り入れられる開口部の面積のことですが、元来、地下室は採光が難しく、居室として使えないケースも多いです。しかしドライエリアが設けられた地下室であれば、住むことも可能ということなのですね。これはドライエリア最大のメリットといえそうです。

ドライエリア3

②人の目を気にせずに過ごせる

地下室はそもそも窓からの侵入をそれほど警戒せずとも済む空間ではありますが、同時に光や風といった自然の恩恵を受けられないものでもあります。しかしドライエリアが設けられた地下室であれば、採光、通風を望めるうえに、プライバシーも守られます。ドライエリアがそれこそ堀のようになって家の外部からの視線を遮断してくれるからです。
極端な話ですが、1階以上の部屋だとカーテンやブラインドは必須ですよね。通りを歩いていても窓になにもかかっていない家って結構目立ちますから。引っ越したばかりのころ、自分の部屋を外から見て、「これはまずい」と思いましたもの。見る気がなくても目立つのです。なにもかけられていない窓って。しかもめちゃくちゃ無防備に見える。見てください、といわんばかりに……。
けれどドライエリアがある地下室であれば、そうした懸念は無用のものといえます。なぜならそもそも外から気軽に窓が見えないですから。
これ、めちゃくちゃいいな! と思いました。窓は必要だけれど、家で過ごしている時間はできれば外部からの人的刺激は受けたくない私からすると、ドライエリアつきの部屋ならすごくのびのび過ごせそうな気がして。いいなあ、ドライエリア。

③ちょっとしたベランダ、坪庭みたいに使える

ドライエリアにはさまざまな形があり、あくまで明り取り程度の開口部だけがしつらえられる場合もありますが、作られ方によって通常のベランダや、ちょっとした庭のように使うことができる場合もあるよう。それくらいの面積があれば、窓や入口を大きく作って地下室とドライエリアを繋げて、より自然に近い状態で生活ができる、ということになります。
地下室=薄暗くて閉ざされている、ではなく、地下室=他者の目を気にせず、日光浴も可能な空間として使うことができるようになるわけです。
実は私は今、1階に住んでおります。いい感じに広いベランダもついているので、ベンチを置いたりできそうだなあ、と思ったけれど……やめました。理由は表の通りをまあまあ人が通るから。しかも通学路なんですよ。私の家の前。子ども達が列をなして歩くのをベンチに座ってお茶を飲みながら眺める……。想像したらちょっと恥ずかしくなってしまって椅子を置くという計画は断念しました。
しかし、ドライエリアならばこの夢も叶えられるわけですよね。プランターを置いたり、ちょっとした花壇を設けたりすれば、外界から隔絶した自分だけの庭を実現できる……。
夢がめちゃくちゃ広がります♪

ドライエリア4



ドライエリアのデメリットって?

ドライエリアに激しく惹かれてまいりましたが、短所も知っておかねばですよね。
ということで、デメリットも調べてみました。

①雨水が溜まりやすい
②断熱、防音効果は下がる
猛烈に気になるワードもありますね……。ひとつずつ見ていきたいと思います。

①雨水が溜まりやすい

デメリット一覧を見て一番気になったワードがこれです。想像してみると……なるほど、と思います。ドライエリアとは具体的にどんなものかを書かせていただいたとき、お堀についても言及しておりましたが、お堀といえばそこに水を引き、敵の足止めをするために力を発揮した仕掛けです。つまり水が溜まりやすい構造にあるわけですよね。大雨の日に歩いていて、道路脇の側溝が溢れ、路上に冠水している様子を時々みかけますが、ドライエリアはまさにあの状態になりかねない構造である、ということなのです。最悪の場合、ドライエリアに向かって設けてある開口部から地下室へと水が流れ込み、建材の腐食など、地下だけでは済まない深刻なダメージを建物が受けてしまう場合もあるよう。
おそろしいです……。集合住宅で1階が敬遠されやすいのは、水害のとき、大変なことになるのでは、という警戒心からという話も聞きますが、ドライエリアつきの地下タイプのお部屋はこの辺り、なお一層、注意が必要ですね……。
ただ! ここまで明確に弱点がわかっているので、対策はもちろん存在します。

・排水溝、排水ポンプの設置
ドライエリアの床に傾斜をつけ、水を一定の方向へ流し、しっかり排水できるよう整備する。万一冠水してしまったとしても、排水ポンプを利用して外へ水を出す。入ってきた水をしっかり逃がす方法ですね! ドライエリアタイプのお部屋を内見するときはこの辺りどうなっているか、しっかり確認することが大事そうです。

・雨が落ちてこないよう、庇をしっかり作る
そもそも雨水が入り込まないようにする方法ですね。確かに屋根や庇で覆われていれば、雨水の心配はない……と思ったけれど、そうすると自然光が遮られちゃうのでは? と不安になり、調べてみると、透明なタイプの庇もあるようで! ちょっとサンルームのようなイメージでしょうか。これなら明るさを遮られず過ごせそうです。暗くなりがちな雨の日もある程度の採光は望めそう!

・地下室とドライエリアの接合部はしっかり防水
車の運転ではありませんが、「かもしれない」って大事だなと思います。防水処理はまさに「かもしれない」において大事な処理のような。庇や排水システムによって水が入り込んできても大丈夫なように対策をしつつも、完璧にすべての水分を排せるかはわかりませんものね。最悪、ドライエリアが冠水しても室内に沁み込んでこないよう対策をすることで被害は縮小できるのではないでしょうか。

②断熱、防音効果は下がる

開口部が多いということはそれだけ空気や音といった目に見えないものも逃げやすい、ということですよね。そのため、通常の地下室よりもドライエリアつきの地下室は断熱効果や防音効果が下がると言われています。
まあ、納得です……。通風や採光といった外界からの恩恵を受けようとするならば、こちらから出て行くものも当然あるということですものね。
地下室はひんやり涼しいイメージがありますから、冬場は少々心配ですね……。防音に関しても地下室だからこそ音が響かなくていい、と思っていたけれど、完全に音漏れを防げるわけではなさそうなので、防音効果を求めて地下のお部屋を使うのならば、ドライエリアはなしのお部屋のほうが使い勝手はいいのかもしれませんね。

ドライエリア5



ドライエリアつき地下室の活用例

ドライエリアつきの地下室について調べていて思ったのは、メリット、デメリットが明確で、使用用途にはまれば威力を発揮しやすいお部屋なのではないか、ということでした。
通常の居室として利用するとなると、採光面など、1階以上のお部屋に劣る部分は確かにあります。しかし、光をある程度絞れる、音が漏れにくい、人目を気にせず過ごせる、といった長所を活かして使えたら、どんな活用法があるのか。
調べてみました!

・アトリエ

ものづくりをするうえで大切なのは集中力といいます。集中力に作用するものとして光がありますが、通常のお部屋だと一日を通して光量が一定ではないのですよね。日の傾きによって随分変わってしまう。その点、ドライエリア付き地下室なら変化が少ないです。また、外からの音が届きにくいのもいいですよね。傑作がどんどん生まれそうです!

・ホームシアター

映画館のなにがいいって暗がりで集中して映画の世界に没入できるところですよね。ドライエリア付きの地下室であれば映画館に近い環境を作りやすいです。完全な地下室と違うのは、自然の風を感じながらリラックスして映画を楽しめるところ。お気に入りのソファーの上でじっくり映画鑑賞できる空間。めちゃくちゃ憧れます!

・書斎、子ども部屋

子ども部屋は南向きがいい、いやいや東が、第一子と末っ子じゃ良い方角が違う、などなど、風水や家相を見ているとさまざまな説があるようですが、アトリエ同様、光の変動が激しい部屋だと勉強ははかどりにくい傾向があるように感じています。勉強をしっかりやりたい、受験が近い、誰にも邪魔をされずに読書がしたい。そんな場合に必要なのは、外界からほどよく離れた環境。その点、ドライエリア付きの地下室なら窓からの余計な情報も入りにくいですし、光も一定で、ゆっくり机に向かえそうです。

・寝室

ドライエリア付きの地下室の利用用途として、なるほどなあ、と思ったのがこれです。質の高い睡眠を得るための環境条件は、音、光、温度湿度が快適に保たれていることが挙げられますが、その条件をドライエリア付きの地下室はクリアしているんですよね。太陽光で温められすぎもせず、外界からの音も届きにくい。じっくり眠れなくて悩みを抱えられている方にとって救世主になってくれるかもしれません。

ドライエリア6

ほかにも、適温が保たれることを利用し、ワインセラーにする、クローゼットなど収納として使う、など、さまざまな使用用途が確認できました。

ドライエリア7

個人的には書斎や寝室に使いたいなあ。昔、なにかのドラマで、集合住宅で本を集めすぎて床が抜ける、なんて話があって。けれど、地下ならそんな心配もしないで済みますものね。ドライエリアがついていれば、適度に風を通せるし、蔵書が多い方にも向いていそう。



5.終わりに

地下室と聞くと薄暗いイメージがどうしてもありますが、食物の保存庫として地下を使うなど、古くから地下は活用されていますよね。しかし現代では、保存から一歩進んで生活をより豊かに、楽しく暮らすためのものとして、考えられるようになってきているように思います。今回、ドライエリアについて調べていて、それを強く感じました。
特徴を生かし、住み方、使い方を変える。これまではただ、保存庫としての顔ばかりを求められていた地下室に新たなステージを与えてくれる存在。それがドライエリアなのかもしれませんね。
ということで!今回はドライエリアについて調べてまいりました。ドライエリアの存在さえ知らなかった私ですが、調べてみるととっても興味深かったです。別名が空堀というところもお城好きからするとたまらないネーミングだなあ、と。
まだまだ住宅には私の知らないことが隠されているようで、わくわくいたします。
今後も、生活の中で感じた住まいの疑問をどんどん調べてまいりたいと思いますので、よろしければぜひ、お付き合いいただければ幸いです。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!






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