アシナガバチがやってきた!

こんにちは!
毒舌夫とおじいさんチワワと暮らす主婦、ヤマダです。
今日お話したいのは、表題の通りハチのお話です。集合住宅に巣をつくるハチというものはどんなものか、家に入って来たら? 巣の撤去は誰に頼むのがよいの? といったもろもろを、我が家に起こった事件を通してお話できたらと思います。
どうぞよろしくお付き合いください!(画像はマイルドなハチイメージです)

あしながばち

今年は夏が長いですね。この記事を書かせていただいている今は10月初旬ですが、現時点ではなかなか暑さが去ってくれていません。書斎として使っている部屋にはエアコンがないため、冷房が効くリビングにて夏は書き物をする毎日を送っているものの今年はいつ書斎に戻れるのか……とため息をついております。
そんな暑いさなかに起きた我が家での事件を本日はお話させてください。
ものすごく暑かった土曜日の午後、3時ごろでした。我が家では食料品を一週間に一度、買い出しに行きます。その買い物帰りのこと。
夫とともに重すぎるリュックを(我が家は巨大なリュックで買い物に行き、行商さながらにリュックをぱんぱんにして帰ってきます)抱えて玄関のドアを開けました。
そのときの会話はなんだったでしょうか。多分、「今夜の土曜プレ〇アムはなにやるんだろうね」とかまあ、一時間後には完全に記憶から消去されていてもおかしくないくらい、他愛ない話だったと思います。
それが、一瞬にして変わったのは、ドアを開け、中に入ったその瞬間。
聞こえてしまったのです。聞きたくない音が。

ぶううううううん

この音!
世の中にはこの字面で表現されるものが多数あります。ヘリコプターだってそうかもしれない。自動車もそう。扇風機の羽が回る音もまたそうでしょう。
しかし、おそらくですが、この文字の並びを見て最初に思い浮かぶのはきっと、これでしょう。

虫。

真剣に虫が苦手な私としては、この世で一番聞きたくない音と言っても過言ではないくらいこの音が苦手です。苦手過ぎて、雑多な音が溢れている街中でもこの音だけは聞き取れてしまうレベルにこの音に対して敏感になっています。
しかも同じ「ぶううううううん」でも、虫の大きさ、種類によって羽音は微妙に変わります。
ハエ、トンボのようなタイプはそれほど重い羽音ではない。けれど……アブ、そして、ハチ。
人にとって脅威となりえる鋭い針を備えたタイプの虫たちの音程、野太く、重い(気がする)。
それが家の中に響き渡ったのです。

「なんか聞こえる!」
「え、え、え、え?!」

玄関口でがばっと床に伏した私に夫も仰天。まあ、そうですよね……。ただ夫もすぐ事態を把握したようで同じように床に蹲り、音のするほうを確認します。
そしてふたりして見つけたのは……。
玄関ドアの横の壁に張り付く……。

ハチ!

アシナガバチ

なんでしょうね。ハチとはなぜああも恐ろしげな見た目をしているのでしょうね。そもそも黄色と黒のツートンカラーなんて「危険だぜ! 近づいたらどうなるか……わかってんな?」といわんばかりの色だと思いませんか。
(実際のところ、なぜこの色なのか調べてみると、この黄色と黒は警戒色というものであり、自分が危険なものであることを捕食者に知らせるためのものではないかと考えられているそうです。まあまあ予想が合っていました(笑))
と、終わった今だから冷静に警戒色が……とか言っていられますが、このときは完全にパニックで、

「ちょっと! どうにかしてきてよ!」
「いやお前が行けよ!」
「お前が行けよ!」
「そう言わずどうぞ」
「ご遠慮なさらずにそちらこそどうぞどうぞ」

みたいな不毛なやり取りがしばらく続き、さすがに埒が明かないと思った夫がハチ様に外へ出ていただこうとドアを開けてはみたのですが……。

「やばい……外にも2匹いる!」

通常、ハチが家に入ってきた場合、どうしたらいいのか。
この事件の後、いろいろ調べたのですが、基本的にはこちらから殺虫剤などで攻撃はしないほうがいいらしいです。

●ハチが家に入ってしまったら?
・部屋をカーテンなどで暗くする
・窓の一部だけカーテンを閉めずに明るくしてその窓だけは開放する
・ハチが出て行くのを静かに待つ

アシナガバチ2

これが一番安全だそう。そうできるならそうしたかったんですけどね……。気づかなかったけれど夫が確認した感じだと家の外にも複数のハチがいるようで……。となると恐ろしくてこの方法は取りづらい。迂闊に開けたらもっと入ってきちゃいそうですもの。

「あれってなにバチかな。ミツバチならまだ……」
「あのサイズみただろ! あれはアサシンビー、スズメバチ……か、足が長いからアシナガバチだよ」

・・・アサシンビーって……。
ネーミングはともかく、玄関で楽しげに、あるいは必死に? うろうろしているハチはどうみても3cmはあるようにみえます。

ちなみに、ハチの種類によってどれくらいのサイズ差や特徴の違いがあるものかも調べてみました。

●それぞれのハチのサイズと特徴
・ミツバチ サイズ:1〜2cm
      体系:おしりがぷっくりのずんぐり体形。
      性格:大人しいと言われているけれど、巣を守るために命懸けで攻撃してくる。   
         針がかぎ型になっていて、抉るように刺してくる。
      種類:日本にいるミツバチの種類として、セイヨウミツバチとニホンミツバチの2種類がいる。
      巣の形:平べったい。大きくなると1mほどになることも。
・アシナガバチ サイズ:1.3〜3cm弱
        体系:足が長い 全体的に細い ふらふら飛ぶ
        性格:それほど攻撃性は強くないが、刺激すると全力で襲ってくる
        種類:日本には11種類が生息。
           特に危険性が高いといわれるのは、キアシナガバチ 
           セグルアシナガバチ コアシナガバチ
       巣の形:種類によって異なるが、よくみられるのは円錐形、半球形、
           シャワーヘッドやお椀にたとえられることが多い。
・スズメバチ サイズ:2.5〜4cm(5cmに達することも)
      体系:全体的にずんぐり 黄色やオレンジと黒の縞模様。
      性格:気性が荒い。攻撃性が極めて高い。毒性の強い針を持つ
      種類:日本には16種類が生息。
         オオスズメバチは同じスズメバチに分類されるキイロスズメバチの巣を襲うことも
      巣の形:縦長の球体。茶色。

スズメバチひとつとっても16種類も日本に生息していることもあり、サイズや巣の形状も種類によって差はありますが、大別して表記すると上記のような特徴がみられるようです。
調べてみて衝撃を受けましたね……。ハチってこんなにもたくさんの種類が生息しているのですね……。みんなみんな生きているんですね。なんて悠長に笑えない。恐ろしくて外を歩けなくなりそうだよう……。

と、脱線しつつお話をしておりますが、我が家に襲来したアサシンビーについてのお話に戻りましょう。
あの時点ではスズメバチなのかアシナガバチなのか、判然とはしませんでしたが、少なくともミツバチサイズではないことだけは確かでした。
ハチの種類ごとの特徴をこの時点では知らなかったものの、ミツバチがそこまで凶暴ではないことくらいは知っていて、そしてスズメバチがアサシンビーという言葉が誇張ではないほどヤバいことも知っていて。
攻撃せず、そっと表に出したいものの、表にもアサシンは控えていて。
・・・もはや戦うしかない状況でした。
通常、ハチと対峙する場合、針を通さない防護服を着用するのが基本です。

アシナガバチ3

しかし、我が家に防護服など当然ありません。あるわけがありません。じゃあどうするか。
少しでも防護服に近い恰好でことにあたるしかない。
考えた末、長そでを二枚重ねにし、自転車用のヘルメットとゴーグルを着用、ジーンズをはき、足元は長靴、首元をさらさぬようタオルを巻きつける、というスタイルで参ることにしました。
実際のところ、これでよかったのか。調べてみたところ、ハチに対するとき推奨される服装は以下らしいです。

●ハチを駆除する際の服装
・全身白系の服装
・露出部分をなくす。手、足、顔面、首筋などすべて覆う
・つるつるした素材の服
・針が貫通しにくい分厚い素材の服
・香水、シャンプーなど香りが強いものはハチを引き付けるので臭いは消しておく

どうやら、それほど間違った装いでハチと対峙していなかったようでほっといたしました。このうちの「白系の服がよい」という情報を知り、じゃあ逆に絶対駄目な色は? と調べてみたところ、「黒」でした。
黒はハチを興奮させる色だそう。
だから黒髪の日本人はよく頭部をスズメバチに刺されたりするわけですね……。そして、この色についてひとつ、思ったことがあります。
部屋の内見をしていて圧倒的に多いカラーって白だな〜と。もちろんハチを意識して白を採用しているわけではなく、部屋を広く見せる、清潔感を感じさせる、など理由があって白なわけですが、ハチを興奮させず、そっとお帰りいただくうえでも白壁は有効なのかもしれませんね。反対にシックで落ち着いた空気を醸し出してくれる黒い内装はハチが万一侵入したとき、興奮させてしまって危険かもしれませんね……。外壁が黒というのも考えものかも……虫が寄ってきてしまいそうだもの……。

てなことを落ち着いた今は考えていられるけれど、このときは考えていられるわけはなくて。いざ勝負!とハチが飛び回る玄関へと向かいました。
結論から言うと……我が家にやってきたハチはアシナガバチだったようで、スズメバチほどの凶暴性はなく、殺虫剤で戦いを挑んだ私に対し、向かってくることは一切ありませんでした。しかもハチ退治用の殺虫剤なんて我が家にはなかったから、あわれゴキブリ退治用のスプレーで追い回され……。
退治はできたけれど、なんだか後味の悪さが残りました。
とはいえ、アシナガバチも巣を守るためには凶暴になるというハチ。家の外に控えているアサシンたちを放っておくこともできません。我が家の隣の家には赤ちゃんもいますからね。万一にも刺されてはいかんとそちらも退治……。ふらふらと逃げていくハチを追いかけ、巣も発見しました。
巣があった場所は二階のお部屋の通気口で、直径にして10cmくらいでしょうか。
ちなみに、ハチの種類ごとに巣が作られやすい場所も調べてみました。

●それぞれのハチが巣を作りやすい場所
・ミツバチ 軒下 床下 ガレージの中 庭木のうろ、枝、人通りがない場所
・アシナガバチ 軒下 換気口 レンジフードの下、ガレージの中、庭木の枝など 人通りがない場所
・スズメバチ 土の中(オオスズメバチなど)軒下 床下 屋根裏 ベランダなど、人通りのない閉塞的な場所

総じていえるのは、人目につきにくく、あと、雨風がしのげる場所のようですね。
ちょっと人っぽくも感じます。

アシナガバチ4

私たち一家が住まうマンションに作られていたアシナガバチの巣も、上記の例に漏れず、雨風がしのげる屋根があり、なおかつ直射日光が当たらない、人の手が届きにくい高所にありました。
さて、どうしたものか。脚立を使わないと届かないような高地です。これ以上はさすがに手に余りそう……と、判断した私は、管理会社に連絡をして巣の撤去を依頼しました。
なお、持ち家、一戸建ての場合だと、巣の撤去、あるいは業者の手配もすべて自分で行わねばなりませんが、集合住宅の場合は少し違うようです。

●集合住宅にてハチの巣を発見したら
・共用部分(エントランス、共用廊下、など各入居者が利用する場所)については管理会社、管理組合、オーナーが対処してくれる場合が多いので連絡をする。費用負担も建物の管理者がしてくれる。
・専有部分(ベランダ、廊下、室内など、入居者のみが利用する部分)規約によるが、入居者の責任で駆除、撤去が必要になる場合も。
分譲や賃貸、各々の契約書の条項により、対応は異なるようですが、個人でどうにかしようとするのは危険です。なので、契約内容はどうあれ、集合住宅の場合は一度、建物の管理者、オーナーに相談してみたほうがいいな、と感じました。
自分で駆除業者を手配せざるを得ない火急の場合も、ちゃんと領収書をもらう、ハチの巣の写真を事前に撮っておくことが大事だそう。契約によっては駆除、巣撤去費用を請求できる場合もあるようですから……。

我が家の場合、巣ができていた場所が専有部分ではない、共用部分であったこと、また、契約上、建物管理者が共用部分も専有部分もハチの巣の撤去費用を負担してくれるものになっていたこともあり、一切費用はかからずに済みました。
お金のこともそうですが、管理会社が迅速に対応してくれてなにより安心いたしました。
しかしあれですね、管理会社にとっては、ハチの巣など珍しいものではないみたいで、大騒ぎしている私たちがちょっと恥ずかしくなるくらいのてきぱきとした対応で、

「はーい、だいじょうぶですよ〜! 巣は後から取るけど、今、何匹かやっつけましたので♪ この辺り、もうそんな飛んでないで〜す♪」

と、巣を確認にきた男性、そして若い女性ににっこり微笑まれたときには、
「この人たち、神……」
と夫とふたり、尊敬の眼差しで見つめてしまいました。

集合住宅に住んでいると特に思いますね。毎日、なんとなく暮らしているけれど、管理してくださる方々がいてくださるからこそ、私たちの毎日の安全、健康は守られているなあと。
足を向けては絶対に寝られない!

ということで!
今日は我が家にやってきたアシナガバチを通し、住まいとハチについてお伝えしましたがいかがでしたでしょうか。
ハチだって生きているし、ハチからしたら人間のほうが害のある存在なのだろうな、と思うこともあります。ただ、共存が難しいというのが現実ではないでしょうか。だからこそ、できるだけお互いのテリトリーを侵さず済むよう、普段からハチが巣を作ったり寄り付きやすい環境を作らないように気を付けたいと思いました。
ハチを寄せ付けない方法としては、殺虫剤をあらかじめ家の壁などに吹きかけておく、庭、ベランダを整理して見通しをよくしておくと効果鄭なようですよ。
さっそく我が家もやってみようと思います。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!
今回の我が家の体験が、少しでも誰かのお役に立てたら幸いです。






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