米びつと住まい

こんにちは!
モデルルーム巡り、家具屋巡りが大好きな主婦、ヤマダです!

少しずつ落ち着いてきましたが、ここしばらく、米不足が叫ばれていますね。
確かにスーパーへ行くといつもは数多のメーカーがひしめいていた棚がすかすかになっていたり、お米の金額が常とはまったく違う額に跳ね上がっていたり、と驚かされました。
しかし、少しずつそれも解消されてきたのか、先日ドラッグストアに行ったらお米が大量に入荷されていて、ほっとしました。
今年も暑かったのでまだまだ予断は許しませんが、このまま落ち着いてくれるといいなあと思っています。
普段当たり前にあるものが突然手に入らなくなると、いかにそれに支えられた生活をしていたのかと思い知らされますね。
我が家は幸いにも米不足が報道されるより前に、たまたま10kgの米を購入していたこともあって、ここまでなんとか持ちこたえることができました。夫婦ふたりですし、普段10kgなんて買わないのに、そのときは安かったからなんとなく購入したのですが……。こういうのもあれでしょうか。虫の知らせなのでしょうか。
まあ、それはともかく、そうしてお米が不足していた最近を振り返ったとき、ふと気づいたことがあります。
食器棚と一体になった米びつを我が家は使っているのですが、最近、そのタイプの米びつを見かけないな〜と。あのタイプ、ものすごくお米が入るので便利なんですけどね。気になってホームセンターを歩いてみると、米びつはもちろん存在しているのですが、ボタンを押すと必要な量の米が米びつから出てくる自動計量器付きタイプが少ないような……? そもそも米びつといえば、食器棚と一体になったあれ! と思っていたけれど、見てみるとさまざまな形に変化している!
考えてみると、モデルルームへ行ってみても、米びつって見たことがあまりないように思いです。もともと備え付けられるものではなく、調理器具と同じようなポジションでキッチンに置かれるものではあるのですが、それにしてもレイアウトされているところをまあ、見たことがない。
みんなお米ってどこで保存しているものなのでしょうね? モデルルームはそれを教えてはくれない……。
ということで、今日は米びつについて調べてみたいと思います!

米びつと住まい

●思ったより奥深かった米びつの世界

ホームセンターを見ていて気づきました。
最近は米びつ、と言う名称もあるにはあるけれど、「ライスストッカー」という商品名で表示されてきていることに!
ライスストッカー。なんか、サッカーのポジションの名前みたいですね。こっちのほうがかっこいいです。
別に米びつという言葉が駄目というわけではないのですが、米びつって少しだけ古の匂いを感じる言葉にも思えますよね(私だけ?)
まあでも、とりあえず今日のところは馴染み深い、米びつという名称で話を進めたいなあと思います。
さてさて、昔から少し疑問ではあったのです。お米の袋ってしっかりしているし、袋のまま、お米を保存するのはだめなのかなあ、と。
結論から言うと、駄目なようです。
というか、美味しく食べたいなら、その保存方法はお勧めしないということのよう。
実際のところ、お米を保存していてこれは嫌だな〜って思うこと、ありますよね。

そう、虫!

虫がね、お米から湧くのが本当に、本当に嫌……。
お米につく代表的な虫はコクゾウムシというものだそうで、米の中に卵を産むそうな……。特に気温20℃以上で活動が活発になるとかで、梅雨前から秋ごろが繁殖のピークだとか。
また、サイズがそもそもとても小さな虫ゆえ、少しの隙間からも入り込んでしまうそうで、空気穴の開いている米袋のまま保存するのはよくない、と言われているよう。
だめだ、書いているだけで恐ろしくて無理になってきた……。
じゃあ、虫が湧かないようにするにはどうしたらよいのか。
いくつか方法があります。

・袋から出し、密閉された容器で保存する
・15℃以下の場所で保存する
・米に唐辛子を入れる
・毎月食べきれる分だけ米を保存する

このうちの密閉された容器で、というところから、米びつが必要となるわけですね。
また、お米というのは、酸素に触れることで劣化して品質が落ちてしまうので、この辺りからも空気が入らない容器で保存するというのが大事なよう。
私の子ども時代は米といえば常温保存が基本でした。「常温で売っているものは常温保存でしょ」が母の口癖で。計量米びつも一般的だったようにも思います。今も我が家で使っている食器棚と一体化された米びつを友達の家でも見た気が。
けれど……本当に見なくなりましたね。あの形。

米びつと住まい2

なんでだ、なんでなんだ、と思っていたのですが、お米の保存について調べていてわかりました。
昭和の時代に愛された上記写真のようなタイプは、わりと隙間が多いような。
もちろん、入り口がきっちりパッキンで封鎖されるタイプのものなら問題ないのでしょう。しかし我が家のようなちょっとの力でついっと開口部が開いてしまうタイプの米びつだと、お米にとってベストな保存場所と言えないのかも。
しかも常温保存だし。
ちなみに、お米を保存するのに不適切な場所というのもいくつかあります。
以下はお米をおいしく長く食べたいなら保存しないほうがよい場所だそうです。

・シンクの下
・押し入れ、クローゼットの中
・床下収納
・電化製品による熱気が当たりやすい場所

これを聞いて私は震撼しました。
シンクの下! 一人暮らしのとき、タッパーに入れてがっつりシンクの下で保存してましたよ……。友人に訊いてみてもシンクの下保存の子、多かったです。お米って毎日使うけれど、調理中何回も使うというものではないので、邪魔にならないところに置いておきたくなりますよね。そんな理由で私はシンクの下に置いていたのですが、あそこは避けるべきらしいです。理由としては湿気が多いから。同様に床下収納や、押し入れやクローゼットもよくないそう。なるほど。どこもじめじめしやすい場所ですね……。湿気取りを置いてもすぐパンパンになるもの……。
なお、湿気もそうだけれど、臭いが移ることで風味が落ちるという部分でも、上記の場所は望ましくないそうです。確かに、ナフタレンの臭いのついた米を食すのはきつい……。
また、エアコンなど、電化製品が発生する熱が当たりやすい場所もNGだそう。私の家で使っている、食器棚と一体型になった米びつ、真横に炊飯器置けるようになってるんですけど……。大丈夫なのでしょうかね……(写真はイメージです)

米びつと住まい3

上記のすべてをクリアする保存場所ってどこよ、もうっ! とさらに調べてみると、お米を扱っている複数の企業の方が口をそろえて「冷蔵庫で」と仰っていました。
冷蔵庫ですよ! 米は冷蔵庫保存がいいらしい!
いやね、道理で食器棚一体型米びつないわけだわ、と納得しました。「お米はしっかり冷蔵庫で保存すれば長く美味しく食べられる」が、浸透した結果、米びつの形も冷蔵庫に入れやすいスリム型が多く誕生することとなった、というわけなのですね。
とはいえ、ファミリーならいざしらず、ひとり暮らし、あるいは少数人数の世帯において、米をまるっと冷蔵庫に入れるって……まあまあ厳しいと思うのは私だけでしょうか……。冷蔵庫小さすぎて入らないんじゃ……。
正直、我が家ではそうです。うちは夫婦ふたりで暮らしていますが、冷蔵庫もひとり暮らし用よりはやや大きいレベル。リットルにすると300といったところでしょうか。(ちなみに2人用冷蔵庫のベストサイズは200〜400L、3〜4人家族の場合、400L〜500Lらしいです)
米を冷蔵庫で保存する方法として、ペットボトルを利用するというのも良いらしいのですが、5kgのお米を買ったとして、それを袋のまま保存しないですぐ冷蔵庫に入れるとすると、2Lのペットボトル3本程度になります。
・・・ちょっと、いや、まあまあ……幅取る気が……。
多分、そんな事情を持つ方が私だけではないからこそ、外でも保存できる米びつは今も存在してくれているのでしょう。
そこで、世の中にはどんな米びつがあるのだろう、と調べてみました。
私の知っている米びつって、プラスチックでできたものなのですが、調べてみると、他にも以下の素材で作られた米びつがありました。

・ホーロー
・ガラス
・桐

驚いたのは桐! 桐って香りがいいし、重厚感もありますよね。でも見た目とか香りとかそういうことばかりでは当然なく、桐が持つ、恒湿効果がお米に最適なんだそう。
以前、木造の家は建材が呼吸をし、湿度を調節してくれるから、夏暑く、冬寒い、日本に適しているのだ、という記事を書かせていただいたことがあります。桐は特にその湿度を適度な値に保つ力が高いそうなのです。考えてみれば、最近はあまり見なくなりましたが、嫁ぐ際、高級家具として桐箪笥を嫁入り道具として持っていく、という話がありましたね。桐は一生もの、とも申しますが、長持ちすることも特徴のようです。また、桐が持つ防虫効果も非常にお米と相性が良く、桐の米びつは人気のようですよ。
・・・ほしくなりますね。猛烈に。

米びつと住まい4

ガラス、ホーローについても、今回、そんなものがあるのね! と私は初めて知りました。
ガラス製の良いところはなんといっても見た目の涼やかさ。こう、お部屋に置いていても違和感なく部屋に馴染むというか。ちょっと重量があることと、直射日光を遮れないところはウイークポイントのようですね。

米びつと住まい5

重さについてはホーローも重いですね。米を入れたらなお重そう。けれども、見た目にこだわったものが多いように思います。私の主観ですが、インテリアとして米びつを部屋に置こうとしたとき、「これ、お部屋にあったら可愛いかも……」と思えたのはホーロー製でした。
キッチン用品、調理器具って機能性も大事ですが、見た目も重要ですよね。従来の米びつはどうしても無骨なイメージがあって、だからこそシンクの下とかに追いやられてしまったのかなあとも感じるのですが、最近は見た目にもこだわり、お部屋の雰囲気を壊さないタイプがたくさん出てきているように思います。
ちなみに! プラスチック製が主流となりやすい理由はもちろんあって、まず、軽い。中を洗いたいときも、プラスチックは断トツで洗いやすいです。あと、安い。計量器がついていたり、機能面でも充実しているので、主流になるのもわかります。ただあんまり可愛くはないかなあ……。
「お米入ってますけどなにか!」っていう圧が感じられるところがちょっとマイナスポイントかも。
と、書いていて感じたのは、本当に今の時代、見た目って大事だなあ、ということ。
モデルハウス、モデルルームを見ていると、キッチンの裏に壁を挟んでパントリーが設置された住宅をよく目にします。お店のように見せる収納ができるタイプが多く、正直、こうした場所にお米を保存するにはどうしたものか、と思ったりもしました。しかし、ホーローやガラス製など、ポップで可愛い外見をした米びつ、ライスストッカーであれば、パントリーでも映えます。
毎日使う米びつだからこそ、見た目にも気分が上がるものである必要はあるのかもしれません。
ちなみに、ただ米を入れて保存する、というだけではなく、いかに家事時間を短縮するか考えられた米びつも存在しています。
たとえば、米を袋ごと入れられ、袋から移す必要がないタイプ。
あるいは、計量カップが米びつの蓋の裏に収納でき、さっと計量ができるタイプ。
米びつとして以外にも使用できるような、タッパー型のものもありました。
1合ずつ分けて保存できるタイプの米びつもあって、大家族が当たり前だった時代と違い、少数人数の世帯も増えた現代だからこそ、こうしたコンパクトな米びつが生まれたのだろうなあと感じました。
家具屋で食器棚と米びつが一体になったタイプがあまりみられなくなった理由はこの辺りにあるのかもしれませんね。

●移り変わっていく家電、家具の中で

子ども時代、テレビといえばブラウン管だった世代の私。見回すとブラウン管は消え、液晶テレビ、プラズマテレビなど、薄型へと移行されました。見た目にも大きく変わったけれど、変化は見た目だけでは当然なく、使いやすさ、性能にもみられます。
一方、米びつはどうなのか。
昔とは違い、見た目にも気を遣い始めてはいます。機能も充実はしてきました。しかし、テレビと比べると、変化の速度は緩やかだと感じます。昔、なにかの漫画で「傘だけは昔からこの形状なのだな」という台詞を見たことがありますが、米びつも変化は出てきたものの、用途が変わらないためにそれほど劇的に変化していないのかもしれません。
しかし、だからこそ思うのは、おそらくこれから何十年経とうとも米びつは変わらずに台所の片隅に置かれることになるだろうな、ということ。
それこそ、主食が米ではなくなるその日まで、存在し続けるのではないでしょうか。
もともと買い替えることも少ない米びつは、ある意味、住まいとも長い付き合いになる可能性がある用具といえます。なので、もしも見せる収納が売りのパンドリーがあるお宅なのであれば、ガラスやホーローなど、見た目も楽しめるものを選んでみても素敵だなと感じます。レトロモダンな内装の家であれば、桐の米びつを選んでみることで見えない部分のおしゃれとして、重厚感を住まいに与えることもできるのではないでしょうか。
''キッチン用品のひとつでしかない米びつではありますが、見た目やサイズ感など、住まいとの相性もあるもの。皆様のお部屋に似合う米びつはどんなものでしょうか? 

ぜひ一度考えられてみては♪''

米びつと住まい6






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