子ども部屋を育てる

皆さん、こんにちは!
モデルルーム、モデルハウス巡りが大好きな主婦、ヤマダです!

先日のこと。友人からこんな話を聞かせてもらいました。
「うちの子、下の子が来年、高校受験なのね。だけど子ども部屋の窓に面した家がいつも大騒ぎする家で……。子ども部屋設置する場所間違えたあ」
友人のAちゃんは一戸建てを建て、夫婦とふたりのお子さんの4人家族で暮らしています。一戸建てでの生活は楽しそうで、いつもわくわくしながらAちゃんの話を聞いているのですが、今回は深刻そうで……。


「そうか、できれば静かな場所で集中させてあげたいよね」
Aちゃん
「そうなんだけどね。静かにしてって言ったらご近所づきあいに影響がでそうで言えないし。子ども部屋作るときこういうことまで気にしてなかったけど、年齢と共に子どもも子ども部屋での過ごし方変わるしね……」
部屋にはそれぞれに役割があります。
リビングであれば、家族団らんのため、あるいは住人のリラックススペースとして、ダイニングは食事をとるため、あるいは家族間の交流のため、寝室は体を休めるためはもちろん、身支度のため、場合によっては寝室で読書をすることもあるでしょうから、趣味のために存在していることもあるでしょう。
同様に子ども部屋にも役割は当然あるわけですが、他の部屋と違い、子ども部屋とはもっと多目的に使われるものだな、とAちゃんと話していて感じました。
そもそも子どもはいつまでも子どもではありませんものね。子ども部屋に求める意識も年齢と共に変わっていくものかと思います。
私も子どものころ、子ども部屋をもらったけれど、思うところがいろいろあったなあ……。
子どもにとっても親にとってもベストな子ども部屋とはどんなものなのでしょうね。
ということで、今日は子ども部屋について考えてみたいと思います。

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1. 子ども部屋はなんのために必要か 何歳から必要か

そもそもですが、子ども部屋とはなんのために存在しているのか。
一番大きな理由としては、やはり子どもにもプライバシーがあり、自分の世界というものが必要だからですよね。
親から与えられた部屋ではあるかもしれない。けれども親の趣味や親の意思が色濃い家の中において、この部屋だけは自分の気持ちひとつで作ることができる。子どものころ、秘密基地に憧れたものですが、子ども部屋はもしかしたら、子どもが最初に手に入れる秘密基地かもしれませんね。
そんな秘密基地を自分の意思で形作っていく、整理整頓し、掃除をし、管理をすることで自然と自主性が培われていきます。子どもの成長を促す役割を子ども部屋は確実に担ってくれているといえそうです。
あれですね、子どものころ、「お金の管理はちゃんと自分でするのよ」と母に言われ、お小遣い帳を渡されたことがあります。子ども部屋をもらう感覚はそれに近いかも。
また、自由に過ごせる場所だからこそ、脳が刺激され、創造性も培われるとか。こそこそと小説やら絵やらを部屋で書いていたあのころを思い出すと、これも頷けます。リビングで親の視線を気にしながら創作はできませんから(笑)

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では何歳から子ども部屋は必要なのか。割と多いのは「節目」に作るというご家庭のよう。
お引越しをして部屋数が増えたタイミング。
小学校、中学校などへの進学をしたタイミング。
''小学校低学年から中学年、中学年から高学年など進級したタイミング。
弟、妹が生まれたタイミング。''
子どもからの希望が出たタイミング……などなど。
ご家庭ごとのお考えにもよるところですから、この時期がベスト!というものではないのかもしれませんが、子ども部屋とは自主性を育てる役割を担うことと共に、勉強する習慣を身に着けさせ、学力をしっかり定着させるための場所としても作られるべきものだと感じます。周囲の音が気にならないタイプならば問題はないけれど、目の前の問題と並行して別の情報、たとえばリビングで家族が見ているテレビからの音などがあれば、どうしても勉強の効率は落ちてしまいますものね。そう考えると、まあ小学校のうちはぎりぎりよくても、中学、高校になってからは勉強も難易度が高くなりますので、ひとりでこもってしっかり勉強できる「子ども部屋」は必須になってくるのではないでしょうか。
結論として、何歳からと明確には言えないけれども、少なくともしっかりと自分だけで学習する習慣作りが必要になってくる中学生になる、その少し前には、自分だけの部屋は持っておくべきではないか、と思いました。

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2. 好みも目的も年齢によって変わる

友人の子ども達を見ていて思うのは、とにかく成長が早いということ。毎日目にしているわけではないからかもしれないけれど、ついこの間小学生だったのに、いつの間にかお姉さんになっている! と驚かされることは珍しくありません。
そして成長というのは体の部分だけを言うのではないなあ、ということも強く感じます。子どもたちの服装、好みも年齢によってどんどん変わっていきますよね。
大きなリボンのついたひらひらした可愛いワンピースを着ていた子が、ホットパンツから長い足を覗かせて笑っている! と仰天したのは本当につい最近です。それくらい子どもは変わるのですよね。
だとするならば、子どもが小学生のころに作った子ども部屋が、中学生になってからも子どもにとって居心地が良い場所であり続けるかというと……なかなか難しそうです。

ここで友人が子ども部屋を作ったとき、失敗だったと感じたという、部屋作りエピソードをご紹介します。

まずひとり目はBちゃん。
初めての家づくりということで、壁紙も各部屋でテーマを決めて、選んだというAちゃん。
子ども部屋は子どもがくつろげる可愛いものがよい、とキャラクターものの壁紙を選択しました。電気を消すと夜光塗料でキャラクターが浮かびあってくるタイプです。
子ども達も大喜び、だったのですが。
「うちの子、大学生なんだけど、壁紙が子どもっぽいって文句言われた……」
同じようなことは、別の友人Cちゃんからも聞きました。
「ほら、子ども用の机っていえば、私たちの頃ってキャラクターものだったじゃない。だから私も大して疑問持たずにファンシーな色のものにしちゃったの。でも最近子どもも大きくなって、机が子どもっぽくていやだって言うようになって。言われて思い出したんだけど、私もそうだったんだよね……。高校生になってキャラクターものの机ってどうなのよって親に文句言ってた。自分が嫌だったこと、ちゃんと覚えておけばよかった」
これは私もそうでした。小学校入学と同時に買ってもらった勉強机がキャラクターものだったのです。当時の私はそのキャラクターが大好きだったし、買ってもらった当初はうれしくて仕方なかった覚えがあるのですが、中学、高校になるにつれ、子どもっぽいデザインの勉強机が恥ずかしくなり、友だちを部屋に招くのも躊躇した覚えが……。
あるとき訪れた友人の家で、彼女が大人の使いそうな木製の落ち着いたデザインの勉強机を使っていることを知って、比べて悲しくなったりもしましたね。
子ども部屋を子どもが使う期間というのは、各家庭によって違いますが、多くは小学校の高学年から高校卒業、あるいは大学在学中くらいまでのことが多いよう。仮に小学1年生のときに子ども部屋を作ったとしたら、15年以上ひとつの部屋で過ごすことになります。子どもにとっての15年は体の大きさも声も趣向も変わっていく、羽化する前の蝶と同じく、劇的なメタモルフォーゼがなされるときです。そうして変わっていく子どもを取り巻く空間が、幼いころ好きだったキャラクターにまみれているのは確かにいささか微妙かも……。
ただ、モデルルームやモデルハウスの子ども部屋を見学して思うのは、すごくカラフルな、小学生が好みそうなお部屋がわかりやすく展示されている、ということです。
それを見て素敵だなあ、と感じてもいたけれど、高校生のお子さんがもしもこの部屋を見て、ここがあなたの部屋よ、と言われたら……? なんか違う……になるかもしれない。
そう考えると、子ども部屋というものは、時々によって変化させやすい形に作られている必要があるのかな、と感じました。
たとえば、壁紙の話。基本的には個性が強すぎない壁紙を選択しておいて、個性を持たせたいならば、ウォールシールや、自分で張替えが可能なアクセントクロスなどを用い、作っていく、といったやり方であれば、子どもの成長に対応したお部屋を作れるのではないでしょうか。家具についてもそうですね。個性が勝ちすぎる家具を最初から選ぶのではなく、基本はシンプルなデザインを選択し、ベッドやカーテンなど、替えることで印象を変えられるものは、都度、替えていくことで、お子さんにとっても落ち着けるお部屋を作れるように思います。
特に成長していくことで、お部屋で過ごす目的は変わっていきます。年齢が上がれば上がるほど、受験勉強など、集中するためにお部屋を使うようになっていきます。そうなってくると、楽しく過ごす、だけではなく、集中力を高められるような子ども部屋作りもまた必要になってきます。
気持ちががちゃがちゃしないような、落ち着いたトーンの色合いというものは、まだ幼いころには好まない色と言ってもいいかもしれませんから、難しいなあ、と感じますが、楽しく過ごしてもらいたいのか、集中して勉強してもらいたいのか、目的から内装を選んでいくということも大事かもしれませんね。
ちなみに! 勉強に集中してもらいたいとき、子ども部屋に取り入れるのに適した色は、と調べてみたところ、「青」が良いということがわかりました。
特に濃すぎない水色が良いよう。寒色である青は心を落ち着け、冷静さをもたらす色ともされていて、寝室のカラーにも良いと言われていますが、子ども部屋とも相性が良いようです。ただもちろん、全体を青くしなければいけないということではなくて、目に入る部分、たとえばカーテンや勉強机の置かれているそばの壁などにアクセントクロスなどで取り入れるだけでも効果があるようです。



3. 子ども部屋にテレビは必要かいらないか問題

子どもと共に子ども部屋も変化は必要、と前章でお話していましたが、気になるのがテレビ問題。
テレビが好きなお子さんは多いですよね。最近だと、タブレットで動画を見るのが好きな子も多いなと感じます。正直、テレビや動画などは、見る内容が変わっても幼いころから大きくなるまでずっと皆、なんとなく傍にあるものですから、好きな子はわりと多いのではないでしょうか。
そんなテレビやタブレットといった視聴機器。これらを子ども部屋に設置し、自由に見てもらってよいものなのかどうなのか。

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調べてみると、この問題で悩んでいる親御さんは多いようで、そもそもテレビは必要なのか、という悩みと、設置するとしても子どもが何歳のときからなら大丈夫か、注意点はなにか、と設置方法を悩む声がありました。
実際のところ、これも各御家庭によって考え方はありますよね。
私が子どものころ、「子どもにテレビを与えると部屋から出て来なくなって引きこもりになる」という父の考えにより、部屋にテレビは置かれませんでした。時代的な考え方もあるのかな、と思ってリサーチしてみたところ、夫や友人の家庭では、学生時代、テレビが設置されていたようですので、これは父個人の考え方だったのかもしれませんね。
ただ、父の心配もわかる気はするのです。大人と子どもは集中力が違いますから、子どもがテレビを見る際、大人以上に集中して観ます。一度テレビに集中したら、部屋の外からの呼びかけは雑音、いいえ、騒音として捉えられてしまうこともあるかもしれません。そうなってくると家庭内のコミュニケーションにも影響が出かねませんよね。その意味では確かに、子ども部屋に安易にテレビを置くのはどうか、という父の言い分もわかります。
しかし一方で、この情報社会において情報に乗り遅れることは、子どもが学校生活を営む壁にもなってしまいかねません。情報に媚びる必要はないけれども、情報が交流の潤滑油になるときがあることも確か……。子どもも大人もなかなかに不自由な現実というものはありますね……。また、そうでなくともそもそも家族それぞれ見たい番組は異なるもの。リビングのテレビだけでは各々の希望はまかなえず、「いつもお父さんばっかり」「子どもがゲームばかりしてテレビが見えない……」とお互いに不満が溜まることだってあり得ます。そうなってくると、子ども部屋にテレビを設置することを一概に悪いとは言いにくいですよね。
とはいえ、視聴時間などを自分で管理する、ルールを作り、そのルールのもと、テレビを見てもよいことにする、など子どもとの間で約束を交わしてからテレビを設置しないと、子どもが閉じこもってしまう可能性はありますから、規則は明確にすべきだと思われます。まだ幼いうちはその辺りの管理を自分ですることは難しいでしょうから、自分でルールをきっちり守ったり、時間を自主的に制限したりが難しい年齢まではテレビ設置はなかなか厳しいのかもしれません。



4. 終わりに〜子ども部屋作りに試されるのは想像力かも〜

今回、子ども部屋について考えていて感じたのは、正解がないなあ、ということです。お子さんそれぞれに個性もありますし、絶対はない。親の想いが子どもに伝わっているか、というと、伝わっていないことも結構ある、という具合に。
自分自身が、キャラクターものの家具が嫌だと思っていたけれど親には言えなかったように、子どもに良かれと思ってしたことが当の子どもにとってはベストではないこともありますよね。そう考えると、子どもの今を見つつも、成長した先の子どもの姿も想像して「変えていける子ども部屋」を作っていくことが必要なのかな、と実感いたしました。
ある意味、リビングやダイニングなどの内装を考えるよりも、子ども部屋というのは、一度整えれば終了ということではないので難しく奥が深いですね。
ということで、本日は子ども部屋について考えてみましたがいかがでしたでしょうか?
一筋縄ではいかなそうな子ども部屋については、今後も着目していきたいと思いますので、よろしければぜひ、またご覧いただければ幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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