家を建てるプロって?

皆さん、こんにちは!
モデルハウス巡りが大好きな主婦、ヤマダです!

突然ですが、皆さんはテレビで住宅メーカーのCM、ご覧になったことありますか?
実はですね、私は住宅に関するCMが大好きでして……。
各社いろいろな趣向を凝らして作られていると思うのです。
でもね、結構な割合で描かれているな、と思われるテーマは「人生」。
買い替えもそれほどおかしな時代ではないとはいえ、やはり家とはさまざまな人生の節目において傍に寄り添い続けるものですよね。
ふと振り返ると自分にも家にまつわる思い出が数多くあります。成人式のとき、振袖を着て写真を撮ったのは庭に植えられていた柿の木の下だったなあ、とか。ガレージの屋根に乗って下りられなくなって父に助けてもらったなあ、とか。
というように家は人に寄り添うものです。
でもふと思うのです。この家、あるいはビルを建ててくれる側のことを私はあまり知らないな、と。
そもそも人が住んで家は家となる。つまり家を建てる人というのは人を熟知した人なのかもしれないなあ、などと。
ということで、今日は家を建てる専門家について調べてみたいと思います!

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1. 建築士? 建築家? 設計士?

建築士。建築家。設計士。
家を作る専門家といえば?と考えていて浮かんできた言葉がこの三つです。
どれも同じ意味なような……?

でも違う言葉が存在するということはそれぞれにすること、できることが異なる、あるいは活躍の場が違うのかもしれない!

ということで、一つずつ調べてみました。

建築士とはなにか。辞書で調べてみました。
“建築物の設計、工事監理などを行う技術者のことで、建築士法(1950)によって定められた資格試験に合格し、免許を受けたものをいう。建築士には一級建築士と二級建築士および木造建築士がある。(以下略)”
引用:コトバンク 日本大百科全書(ニッポニカ) 「建築士」の意味・わかりやすい解説
https://kotobank.jp/word/%E5%BB%BA%E7%AF%89%E5%A3%AB-60882

うん!自分の中で思っていた建築士と同じ内容が記載されていてほっといたしました。
資格を持って建築に携わる方のことを建築士というのですね。

では、建築家ってなんだろう?
これまた辞書を調べてみました。

建築家とは
“自らの美学的見地・論理的分析にもとづいて建築物を設計し、実現に必要な知識や折衝能力・監督能力を有する人の事。意匠設計を重点的にする事が多い。”
引用:コトバンク リフォーム用語集 「建築家」の解説
https://kotobank.jp/word/%E5%BB%BA%E7%AF%89%E5%AE%B6-173033

うーん……。これだけみると資格がいるのかいらないのかよくわからない……と思って他の辞書も調べてみたら、”建築士のページをご覧ください”と書かれているものがありました!
引用:コトバンク ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「建築家」の意味・わかりやすい解説
https://kotobank.jp/word/%E5%BB%BA%E7%AF%89%E5%AE%B6-173033

建築士と建築家の間にはそれほど差はない、ということでしょうか。でも建築家の方がアーティスティックな雰囲気ですよね。
さらに調べてみると、建築家というのは必ずしも資格が必要ということではないようなのです。
というのも建築家とは自身が名乗りたいと思ったら名乗れるものではあるようで、実際、かなり少ないですが建築家を名乗っていながらも建築士の国家資格を有していない方もいらっしゃるとか。ただ日本においては設計できる規模によって細かく法律が定められていて設計をするには資格が必要な場合が多いです。ゆえに、無資格でたった一人で設計事務所を立ち上げ、建築家として仕事をするのは難しいといえるでしょうね。管理建築士と呼ばれる建築士が一人でもいる事務所であれば活動もできそうですが……。
なお、建築家という民間資格もあるようです。これは公益社団法人 日本建築家協会によって得ることができる資格であり、取得には一定の業務経験を積む必要があるとか。

調べてみないと本当にわからないことがいっぱいありますね……。

ではでは、設計士ってなんだろう?
調べてみると、どうやら設計士に固有の資格というものはないよう。ただ建築士同様設計のスキルを持つ職業なのだとわかりました。建築士と違うのは国家資格がないため、設計できる建物に制限があること。設計士の場合、設計できるのは延べ面積100平方m未満の木造家屋であるということ。

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これを聞いていて思い出したのは、私の曾祖父のことです。曾祖父は建築士でも設計士でもありませんでしたが、手先が器用だったこともあり、当時の自宅を自ら作ったとか。残念ながらその家は老朽化もあって取り壊してしまっておりますが、資格がなくとも基準以内であれば設計は可能なようですね。

とはいえ、資格がないゆえに制限もあり、設計士だけで設計するということは少なく、建築士の業務の補助をするということも多いみたいです。

そう考えてみると、リアルに今、私が住んでいるこの集合住宅を設計してくれたのは資格を持つ建築士の方ということになりますね。

では、建築士の方は具体的にどんな仕事をされるのでしょうか。



2. 建築士の具他的な仕事内容

調べてみると、以下のようなことを行うことがわかりました。

①依頼者からどんな家を建てたいのかヒアリング
②ヒアリングをもとにデザイン、設計
③実際の施工現場における工事監理
④各種行政への申請手続き等の事務作業

建築士が所属するのが設計事務所なのか、大手ゼネコンなのか、ハウスメーカーなのか、それとも工務店なのか、などで担当する業務範囲は変わることもあるようですが、大まかにいうと上記の仕事を行っているとのこと。
特に私が調べていて、そうなんだ! と思ったのは②の設計について。建築士といえば設計。けれど設計にも範囲があって、間取りや周辺環境を考慮した家の全体的な形を考える意匠設計、地震、台風でも壊れない強度を考え、建物の基礎や、柱の本数などを細かく計算する構造設計、電気水道ガスなどのインフラに関する部分の設計を行う設備設計、と設計の種類もいろいろあるのです!
ちなみに、大手の会社だと、意匠設計、構造設計、設備設計を分担して設計することもあるようです。確かに家、と一言で言っても、ただ屋根と壁があればいいというわけでもありませんものね。家というものはとても複雑にできているのだなあと感じました。

また、③の工事監理。具体的にどういうことをするのだろう?と調べてみたところ、施工現場に実際に赴き、設計図通りに工事が行われているのか確認するそうなのです。きちんと工事が行われていない場合は指摘をします。現場確認の後は報告書の作成業務もあるとか。内に外にとてもアクティブですね……。なんとなく建築士って設計図書いて終わり、のイメージを持ってしまっていたのですが、設計したものが形になるまで見守ってもらえているのだと思うと安心感があります。

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そして④各種行政への申請手続き等の事務作業。
これなんなんだろうと思ったら、行政にこれから建てる家がどのような形で建つのか、法律、条令に則って建てられているのか確認してもらい、許可をもらうための申請を始め、施工業者との契約など、家を建てるために必要な手続きを行っているようなのです。
実際のところ、家を建ててもらう側、建築主側は建築に関する法令に対し、知識がないことも多いです。そんな建築主の代理として、建築士は申請事務を一手に行ってくれているのですね。

建築士の資格取得は難易度が高いと言われますが、それも頷けます。
図面を作る技術だけではなく、法令に対する知識、建築に関わる方と意見のすり合わせをするためのコミュニケーション能力など、必要となる技術が山のようにありますものね。



3. 建築士は建築士以外の資格を有していることも多い

建築士、という国家資格があればもう十分、と思ってしまいますが、よりよい建物を建てるために必要な知識というのは膨大にあるようで、建築士の中には建築士以外の資格を有している方も多いようです。

・インテリアコーディネーター
・カラーコーディネーター
・マンション管理士
・宅地建物取引主任者 などなど

確かに上記のような資格がある建築士の方の建築物は色やデザインにもこだわった素敵な家なのではないか、と勝手ながら胸が弾みます。
そのほかにも福祉系の資格を取られる方もいらっしゃるようです。確かに家に住む方は皆それぞれ。わずかの段差を辛く感じる方もいらっしゃいますし、光に弱い方だっている。そうした方の大変さを理解し、どうすれば少しでも住みやすくできるのか、そう考えたとき、家を作る技術だけではなく、人を知ることができる資格を取ることは建築士の方にとって必要なことなのかもしれません。

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4. 家を建てるプロといえば、で思い出すこと

実は今回、家を建てるプロについて考えていて、思い出して仕方なかった人がいます。
それは数年前に放送されていたドラマ「結婚できない男」、そしてその13年後を描く「まだ結婚できない男」の主人公、桑野信介です。
阿部寛さんが演じておられるこの桑野さんが面白すぎてもう……!
桑野さんは建築家です。建築士資格も当然持っているけれど、家の間取りなどデザインにこだわりを持つ、アーティスティックな建築家。
とにかく偏屈。とにかく頑固。
でも家を設計するスキルはピカ一。
桑野さんの台詞で忘れられないものといえばこれ。
「私はただ、いい家がつくりたい」。
いい家にするためには依頼主からの要望も頑として頷かないというなかなかの頑固者。いい家を作れないなら依頼を断ることも厭わない、すがすがしいほどのストイックさ!
実際に自分が家を建てるというときに打ち合わせでこの方と顔を合わせてやり取りすることになるとしたら相当緊張するでしょうね。しかも家という人生におけるもっとも大きな買い物をするときに「それは無理ですね」ってあっさり否定されて思った家にならないのかも……と思うと、桑野さんに依頼するのは二の足を踏んでしまいます(笑)
とはいえ、依頼主が望んでもその通りに作ることで家のバランスが崩れ、結果的に住みにくい家になってしまうとしたら?と思うと、専門家の言葉には耳を傾けるべきだろうなあと感じます。
それにこれくらい家を愛している人が作ってくれる家です。世界に一つしかない、オリジナリティに溢れた家になることは間違いないでしょう。
続編の「まだ結婚できない男」の中で桑野さんが興味深いことを言っていました。
「日本の住宅は結婚して子供が出来る前提に造られています。人生100年時代住宅も人のニーズに合わせて多様化する必要がある。長い老後をどう生きるかしかも1人で」。
なかなかに重たい言葉だなあ、と思うのです。けれど事実、昔ながらの家の建て方では一生快適に住める家を建てるって難しいなあとも思うのですよね。
昔はなんてことなくて、むしろおしゃれで良い、と思っていた螺旋階段が、年を取るとただただ上り下りが面倒なものになり果ててしまうこともある。しかし家のプロである建築士、建築家がちゃんと先々のことにも目を向けられるような、そんな広い視野でもって考えてくれるならば、長く快適に住む家を作ってもらえるかもしれない。
その意味で経験、実績、そしてこだわりのある建築士、建築家と巡りあえるかどうかって重要だなあと感じたりしています。

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ちなみに。ドラマの話に戻りますが、桑野さんの住んでいるマンションのお部屋が実に素敵で! 台所も広くて、オーディオセットも壁一面にがーん!と置けて!
家を作る方はご自分の住まいに対してのこだわりも強い方なんだなあとあのドラマを見て感じました!
建築士、建築家の方のお宅訪問をできたらいいなあなんて思いました(笑)

ということで!本日は家を建てるプロに対し、その仕事内容や必要なスキル、はたまた建築士が登場するドラマの話等、徒然なるままにお話させていただきましたがいかがでしたでしょうか。
日々なんとなく暮らしているこの家も、建築のプロの方が頭を悩ませて作ってくれたものであると考えるととても感慨深くなります。
愛情込めて住みたいな、と思えます。
知らなかった作り手のことを知るというのは実に素敵なことですね。
今後も、建物、人、暮らし方など、住まいに関わる知識をもっともっと増やしていけるよう、書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!






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