中古戸建内覧時のチェックポイント‼

以前、中古戸建ての見るポイントを書いたことがありますが、今日はその2を書いてみたいと思います。

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新築物件の場合、建物の構造や、工法といったところに目が行きがちですが、中古物件になると、建物の劣化や不具合の有無が気になってくると思います。

設備や室内状況は所有者の使い方や、日頃手入れをされているかによって差がでてくるのです。
建物そのものの不具合は建物の設計や、施工精度、メンテナンスの有無などによるところが大きいです。


・床なり
・建具の建て付けが悪い
・結露によるカビの発生
・雨漏り
など築10年以内の物件でも結構あります。

ただ、築20年越えの建物でも全くない場合もあります。

要するに 築年数だけの問題ではないのです!

床なりや建具の建て付けについては、施工精度によるところが大きいので、新築物件を買う場合はまずわからないところです。

中古物件の場合は、すでにそういう症状や兆候が出てきている物件はすぐにわかります。

◎結露について
サッシュの断熱性能や物件に断熱材が隙間なく、入れられているかということです。
古い戸建てはサッシュの性能が良くないので、どうしても結露しやすいです。

断熱材は入っているべきところに入っていなかったり、入っていてもずれていて隙間ができていることが結構あります。小屋裏を覗くくらいしか確認するすべがないですが、異常に結露する家はこの可能性が考えられます。

木造建物の大敵は湿気です。

建物見学の際は、建物の床下を覗いて
・基礎が濡れていない
・土台が湿っていないか
を確認します。

基礎は当然、地盤面からの高さがあったほうが良いです。
(最近の住宅は大体40センチです)

築20年以内の建物はほとんど、べた基礎といってコンクリートを全面に打っているため、地中の湿気があがることは少ないですが、床下には通気口を設けるか、基礎と土台の間に樹脂製の基礎パッキンというものを入れて通風を確保しています。

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◎雨漏りについて
クロスにシミがあったり、クロスが剥がれているという場合はわかりやすいですが、実際には見てもわかりません。

・庇のない屋根
・複雑な屋根形状の家
・トップライトのある家
・換気孔が雨がかかる高さに設置されている家
・後づけバルコニーのある家
などは物理的に雨が侵入する要因を作りやすいといえます。

◎立地について
当然低地は水はけが悪いため、地盤が悪い可能性が高いです。
土地の高低は見ればわかります。

・もともと台地であったのか
・盛土された土地なのか
・埋め立てられた土地なのか
については、見ただけではわかりません。
国土地理院の発行している、『土地条件図』で確認することが出来ます。

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盛土された土地というのは意外と多く、東京都内には区内の半分以上が盛土された地域もあります。

盛土された土地がすべてダメというわけではなく、盛土されて相当の年月が経過している土地は、地盤も落ち着いているので、それほど心配はないのです。

最も注意したほうが良いのは高低差のある土地を造成して擁壁を設置した土地や傾斜地を雛壇造成した土地です。(最近造成された盛土造成地も同様です。)

盛土された土地が落ち着いた地盤になるには10年かかると言われています。

擁壁を作る際、掘削し土を埋め戻すときに擁壁周辺はどうしても重機による転圧が甘くなり、その上に建物を建てると地盤改良が不十分の場合、柔らかい土のところが沈んで建物が傾いてしまう(不等沈下)ということにもなりかねません。

擁壁のある物件は要注意です。

◎実際購入する際
物件の設備の故障については売主の申告による『物件状況確認書』と『設備表』を交わすことにより現状の状態を確認して購入できます。

あとで雨漏りや水漏れなどがあった場合には、引き渡し3ヶ月以内であれば売主の責任で修補に応じるという契約スタイルをとることが多いので、必要以上に購入する前に心配する必要はないです。

考えられるリスクやチェック事項を知っているのと知らないのでは、物件の見方に大きな違いがでると思います。

不具合が発生したものは補修するしかないですが、不具合が生じる要因を知っておくと、今不具合がなくても、今後発生する可能性を予測することも出来ますし、不具合が発生しそうな物件を見分けることが出来ます。

問題を抱えた物件を購入してあとで後悔することも避けられると思います。

インスペクションを業者に依頼するのも一つですが、インスペクションは見えるところを目視により診断するものなので、症状が表面化したもの意外はわからないという弱点もあります。

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以上、今まで仕事を通して見聞きしてきたことを思い付くままに書いてみましたが、戸建て購入の参考にして頂ければ幸いです。






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