土間のある生活

みなさん、こんにちは!
毒舌夫とおじいさんチワワと暮らす主婦、ヤマダです!

以前からお話しておりますが、私、モデルルーム巡りがとても好き。
町中で見つけるとちょいちょい覗いてしまいます。(←買わないのに。迷惑な客ですみません・・・)

こうした記事を書かせていただいていることもあり、モデルルームからはいつもたくさんの刺激をもらっております。

「へえ、こんな作り方もあるのか」
「へえ、こんな珍しい間取りも!」
「うわー!! これは住んでみたくなる!!」

などなど、たくさんの感情をモデルルームからは受け取っております。

その私が最近、モデルルームに行って、おお!と思ったこと。

それは、

「土間広くない?! 開放感すごくない?!」

でした。

そうしてみてみると、今、土間がある住宅って結構多いんですよね。
新築物件においても、リフォーム済みの中古物件においても、広い土間を備えたお宅が増えております。

集合住宅にも土間のある家があるくらい、土間はちょっとした人気のようです。
この話を旦那さんにしたところ、

旦那さん
「土間? え、いらない(笑)」

「なんで?! 広いし、いろいろ使えてかっこいいよ?」
旦那さん
「そのいろいろ使えてが問題。俺と君だぞ? 片付けできない王者二人がそろっている我々が土間を手にしたらどんなことになるか。想像してみろ」

「(片付けできない王者ってひどいなおい・・・(# ゚Д゚)。がしかし・・・)
・・・物置と化しそう」
旦那さん
「そうだろう。未来が見えたか? わかったらご飯を作りたまえ」

・・・・。

いや、確かにそうかもしれない。
しかしそれは、土間とはどんなものか、土間をどう使いたいかを明確にイメージしていないからなのではないのか?!

そもそも土間があることでどんな利点があるのか、私たちはなにも知らないのではないのか?!

ということで!
そもそも土間とはどんなものか。土間にはどんなメリットがあるのか。賢い使い道は?などなどを調べていきたいと思います!

土間


1. そもそも土間とはなにか

そもそも土間とはどんなものでしょうか?
調べてみたところ、

「家の中で床を貼らず、土足で歩く場所」

とありました。
また、古くは台所と続きになっていて、かまどや井戸が設置されていたとか。
電気もガスもない時代であれば、かまどで料理をするためには薪をくべて火を焚く必要があります。当然、煤や木くずが床に落ちます。
また、水道もないですから、水がめにためておいた水を調理に使うことになり、自然、水が床に零れやすくなります。
そうした状況から考えて、砂や漆喰で固められたスペースに炊事場を作ることは実に合理的だったといえるでしょう。今のような床では汚れてしかたありませんものね。

土間2

現代はそうした心配もないことから、水回りが土間仕様になっている物件もなくなりました。土間と言って差し支えない場所と言えば、玄関のたたき部分、および、ウッドデッキのような半庭スペースではないでしょうか。

しかし、そんな過去の産物と思われる土間がひそかに人気なのはまさにその、昔ながらの汚しても良い部分にあるようなのです。


2. 土間のメリット

土間が見直されてきた理由、それは土間が持つメリットにあります。

① 汚れても清掃がしやすい
② 多目的に使える
③ コミュニケーションスペースとして活用がしやすい

ひとつずつ見てみましょう!

① 汚れても清掃がしやすい

前章でお話した通り、土間とは汚れやすい場所にもともとあったもの。土足で出入りできるようにしてあるところからもそれはうかがえます。
つまり、土間は汚れることを前提に作られているわけです。
その考え方はもちろん現代の土間にも継承されており、昔は砂や砂利、漆喰で作られていた土間も、今はモルタルやコンクリート、タイルといった清掃がよりしやすい素材を用いて作られるようになっています。砂のように砂埃が立たない上に水で洗い流したり、モップで擦ったりが簡単にできる素材です。
生活をしていると床の上でやるにはちょっと汚れる作業って結構ありますよね。
私にとってはエアコンのフィルター清掃なんかはまさにそれなんですが。
そうした汚れ仕事も、清掃のしやすい素材で作られた土間であれば、楽々できる。これは最大のメリットといえるでしょう。

土間3

② 多目的に使える
土間の強みは汚れに強いことと並び、広々しているところ。
家の中って本当にいろんな家具で埋め尽くされていますよね。極端な話、ジグソーパズルをやろうと思ったらその分のスペースを確保するために片づけをしなきゃいけなかったりします。けれど土間はもともと土足で出入りするところであることから、家具がそれほど配置されていません。さすがに土間でジグソーパズルはやらないにせよ、子どもがラジコンを走らせたい、などと言ったとき、家具の少ない広々とした土間があれば、すぐさま遊べてすごく便利だな、なんて感じます。

③ コミュニケーションスペースとして活用がしやすい

これは私だけかもしれませんが、よそのお家で靴を脱ぐのってちょっと抵抗あったりしませんか?
靴を脱いでスリッパに履き替えて・・・の過程で、私の足、汗ばんでいたらスリッパが湿っちゃう!とか。そんなの私だけですかね(笑)
けど、もしも玄関先、あるいはリビングに隣接する形でちょっとした土間があったら。靴で出入りできるスペースがあり、椅子やテーブルがあって簡単にお茶ができたら。庭先からちょっと入って少しおしゃべりして帰る、が自然にできて最高ですよね!
「もしや私、足汗ばんでるかも!」なんて気にせずに過ごせるのはかなり有り難いです!

メリットの中でも、コミュニケーションスペースとして活用しやすい、に関しては、縁側ともイメージが近いように思います。縁側にちょっと座ってご近所さんとお話する、みたいな。
現代では、縁側のある家も少なく、また井戸端会議をするような近所づきあい自体減っているかもしれませんが、ママ友同士の家の行き来はあったりしますよね。
そうしたときに活躍するスペースとして土間を取り入れてみるのも素敵なのではないでしょうか。


3. 土間のデメリット

では反対に、土間にはどんなデメリットがあるのでしょうか?
調べてみました。

① 冬、寒い
② 使い方を間違えるとカオスになる
③ 段差ができやすい

こちらもひとつずつみてみましょう。

① 冬、寒い

土間に用いられる、三和土や石、コンクリート、タイルなどはどれも水はけがよく清掃に適しています。半面、表面が冷えやすく、底冷えしやすい素材でもあります。夏場は反対に涼しく感じられるのでメリットデメリットはまさに背中合わせですが、冬場は断熱マットを敷くなどの対策は必要かもしれません。

② 使い方を間違えるとカオスになる

土間は広々していて、フレキシブルに使えるのが魅力。
しかし、使い方をある程度自分なりに想定し、その使い道から外れないようにしないと物が溢れて大変なことにもなりやすいという問題点も。
ようするに片付けが苦手な人、私や旦那さんのような人が使う場合は、ある程度使用目的を明確にし、必要に応じて収納スペースも設けていかないとややこしいことになる、といえそうです。

③ 段差ができやすい

土間は土足がOKな場所。日本においては靴を脱いで生活するのが一般的ですから、靴を履いて活動する場所と脱いで活動する場所の間に境界となるような段差を作ることが通例です。また、土間は居室と床材が違うこともあり、清掃の観点からも段差が設けられます。そもそも土間は水を流してモップで掃除もしやすい床材ですが、段差がない状態で水を流して掃除しようものなら居室の木製の床まで水が寝食してしまいますからね。
そうなってくると、高齢者や小さなお子さんなど、足元が不安な方には若干危険な部分も出てきます。落ちたり、引っかかったりしてもそれほど大きな怪我にならないよう、段差の高さには注意が必要といえそうです。

うーん。うちはワンコが老犬なので、段差が心配ですね。ワンコ用に飛び下りても足にダメージが少ないクッションマットを土間の降り口に設置するなどの対策が必要かも。

というように、メリットあればデメリットあり。
便利な反面、デメリットを知らずに取り入れてしまうと「こんなはずじゃなかった」になりかねませんから、デメリットもきちんと押さえておいてほしいなと思います。


4. 自宅に土間を取り入れるなら?

土間を賢く使うために考えたいのは、どこに土間を取り入れるか、というところ。
やはり動線やライフスタイルを考えて間取りを検討しなければ、せっかくの土間を活かすことができませんものね。

調べてみたところ、以下のような形で土間を間取りに取り入れている住宅があるようです。

① 玄関土間
② 土間リビング
③ 土間キッチン

こちらもひとつずつみてみましょう!

① 玄関土間

玄関の靴脱ぎスペースを拡張した形になります。もっとも使い勝手が想像しやすいものかもしれません。
この玄関土間の最大のメリットは、帰宅後の片付けやお出かけ時の準備など内と外をシンプルにかつ、自然に繋いでくれるところです。
たとえば、子育て世帯にとってベビーカー(バギー)の置き場所って悩みの種ですよね。玄関に置きっぱなしだと玄関が狭いしごちゃごちゃするし。かといって部屋にあげるとなるとタイヤの汚れを落とさなきゃならないし。
しかし土間があれば、もともとのスペースが大きいので、帰ってきて土間の片隅にひょいと停めて終わりです。実にラクラク!
またキャンプ用品、公園で使うこともあるテントなど、これも仕舞い場所に困るものですが、玄関すぐに土間があれば帰って来てそのまま土間の収納棚に入れて終わり!
動線に無駄がなくシンプルです。
さらに言うなら、この玄関土間の一角にキッチンに通じるドアがあれば、そのドアから買ってきた食材を簡単に運び入れることができます。
間取り次第で動線のコンパクト化がしやすいのが玄関土間の特徴です。

② 土間リビング

これはリビングの一角が土間になっている、というタイプの間取りです。
途中までは靴を脱ぐフローリングタイプになっており、段差で区切って土間空間を展開する、という感じです。
玄関土間が生活の便利をかなえるスペースだとしたら、土間リビングはどちらかというと趣味の時間やコミュニケーションを充実させてくれる意味合いが濃くなるかもしれません。
家族が長い時間を過ごすリビングに土間を取り入れる、ということですからね。
特にステイホーム時間が長くなったここ最近においては、自宅にてDIYをしたり、模型を作ったりというような、汚れやすくスペースも必要な趣味を持つ方が増えています。実際、私も棚を作ったりしましたが、室内でやったので木くずが大変でした。土間があったらどれだけ良かったか。箒でちょちょいっと掃除できますからね。
また、お子さんがいるご家庭であれば、雨の日、公園に行けなくても土間でちょっとした遊びならできてしまいます。お子さんのストレス軽減にも土間は役立つというわけですね。

土間4

③ 土間キッチン

土間のメリットの一つ、清掃が楽、をもっとも体感できるのが土間キッチン。
キッチンの床材を土間素材にしたタイプですね。
かまどや水がめなどを使って調理していたころに戻ってきた、と言ってもいいかもしれませんが。
もちろん現代においては、かまどなんてありません。しかし調理の過程で油汚れや水気など、汚れと切っても切り離せないのがキッチンです。
しかし床材を清掃しやすい土間テイストにすることで、汚れのお悩みも解決です!
汚れても清掃が楽という気易さがあれば、凝った料理も作りやすくなりますし、お子さんに料理のお手伝いもしてもらいやすくなります。
これはかなり心惹かれますね!

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調べてみると、書斎に土間を取り入れ、土間部分をアトリエにするというアイディアハウスもありました。確かに絵画や彫刻など、アートには汚れがつきもの。しかし土間を取り入れれば後片付けを気にせずに没頭できるようになります。
土間は、家事を、趣味を、支えてくれる頼もしい味方になり得るといえそうです。


5. 終わりに

ここまで土間についてお話してまいりましたが、そうは言っても土間って一軒家特有のものだよね?と思われるかもしれません。
が!しかし!意外と集合住宅でも土間を取り入れたお部屋は増えているのです。
一番多いのは玄関土間タイプでシューズインクローゼットが併設されているタイプ。限りある空間をいかに合理的に使えるかというところも、集合住宅では課題だったりしますものね。
ただ、ここ最近のリノベーションブームを受けて土間リビングを新たに作るマンションも見かけます。長引くステイホーム期間により、住まいを充実させることに関心が集まるようになった今、土間の需要はこれからも増していくのではないでしょうか。

なので、もしこれから住宅を購入しようという方であれば、趣味や家事、家族間のコミュニケーションの取り方などを改めて考え、土間がある家を検討してみるのも面白いかもしれません。

生き方を後押ししてくれる強い味方として、土間を活用してみてはいかがでしょうか。

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