熱は冷めます。頭を冷やしましょう。

先週(2021年10月第3週)、日本経済新聞にて「マンション続く宴」というタイトルにて4日間にわたりコラムが掲載されていました。

新聞


それぞれのサブタイトルは、

「都心、出せば売れる」

「バス通勤でもいい」

「これほど売れるとは」

「築古でも億ション」



気になったところを抜粋すると、



「札幌や前橋などの地方でも新築億ションの売れ行きが上々」

「億ション購入者は40代~50代の会社員や公務員、医師などが多い」

「中古マンションの在庫が減少し、中古マンションの価格も上昇している」

「投資用不動産サイト【楽待】の20代の会員が増えている」

という活況を伝える内容。




反面、

「地方の高層マンションの供給は増加するが、市場規模が限られる地方では急速な供給増が需要バランスを崩しかねない」

「マンションが増え続ければ値下がりを期待して様子見の消費者出てくる可能性がある」

「建築コストの高騰や土地の仕入れが難しくなってきていることなど、マンション供給には不安材料も出始めている」

というネガティブな内容も・・・。



今回掲載された記事を要約すると、


「ネガティブな要素はあるものの過熱するマンションブームの着地点はまだ見えない」
と概ねマンション市場は新築・中古とも活況であるといったところです。


市場が活況であることは私ども不動産業界にとっては明るい話題ではありますが、「過熱」状態ですからいずれ熱は冷めますし、「ブーム」もいずれは終わります。

特に地方の物件は日経新聞の記事にもありましたように「市場規模が限られている(購入する人口が限られている)」ので、今ブームに乗って高買いしてしまうと、将来リセールする時には需要と供給のバランスが現状と真逆になっている可能性が大きく購入価格より大幅に価格を下げないと売れない、という状況が安易に予測できます。

現在、5年前・10年前に購入した方が当時と同額もしくはそれ以上で売却できているケースはザラにありますが、今買った方が5年後・10年後に同額やそれ以上で売れる保証は全くありません。

現在マンションの購入を検討されている方に対して水を差すような話となってしまいましたが、決して「今は買ってはいけません」というわけではありません。


・賃貸住宅の更新が迫っている
・子供の進学に合わせて
・家族が増え手狭になった
・家賃がもったいない
・ローンを組める年数が減っていくから
・低金利のうちに

など、購入される方の事情は様々だと思いますので、購入する必要がある方は購入していただければと思います。

ただ、余裕のある資金計画や無理のない住宅ローンを組むことを今まで以上に考えていかなくてはなりません。

物件価格が上昇しているので、「予算を上げないと希望している条件のマンションを購入することができない」状況かもしれませんが、無理して予算以上の物件を購入してしまうと、いずれ住宅ローンの返済に困窮し、せっかく手にしたマイホームを手放さなくてはならなくなってしまします。


くれぐれも「熱」に惑わされることなく頭を冷やして冷静に判断していっていただければと願うばかりです。



【こんな住宅ローンの組み方はヤバいかも】

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