マンション、団地、アパートの違いって?
皆さん、こんにちは!
お散歩大好き主婦、ヤマダです!
冒頭でもお話した通り、私は散歩が大好きです。
ワンコと暮らしているので、お散歩は日常生活の中におけるルーティーンでもあるんですけどね。
で、1人と1匹での散歩が主なのですが、時々旦那さんが散歩についてくるときがあります。
旦那さんの目的はダイエット。散歩くらいで痩せないよ、と言いたいけれど、意外とそうでもないくらい、私の暮らしている土地は坂が多く、ちょっと散歩するだけでも結構な運動量になります。
メタボが心配な旦那さんを痩せさせるためには最高の土地なのですよ( ̄― ̄)ニヤリ
と、うちの旦那さんの体形はどうでもいいですね(笑)
話を戻しましょう。
2人と1匹で歩いていて、ときどきこんな会話が飛び出します。
私
「すごいね〜! この辺はマンションがいっぱいだね!」
旦那さん
「・・・マンション? え? あれ?(前方にある大きな建物を指さす)
あれって団地じゃない?」
私
「え、団地なの? でもさあ、なんかきれいだしマンションじゃない?」
旦那さん
「おんなじような棟がいっぱいあるし、団地だろ」
私
「えー・・・・あ、じゃああれは?(2階建てのこじんまりとした建物を指さす)」
旦那さん
「お前・・・あれはアパートだろう。マンションじゃないだろ」
私
「・・・・ねえ。マンションと団地の違いってなに。マンションとアパートの違いって・・・なに」
旦那さん
「・・・知らないよ。フィーリングじゃないの? 細かいことは考えるな。感じろ」
don't think, feel!!!?(ドントシンクフィール)かよ!
お前はあの偉大なブルースリーかよ!相変わらずだな、まったく!
と、心の中で激しく突っ込んでしまったわけですが、確かに言われてみるとあんまりよくわからないんですよね。
マンション、アパート、団地、さらに言うならコーポなんてものもありますよね。
この辺りってなにがどう違うのでしょうか?
今日はこの、集合住宅における呼び名の違いを考えてみたいと思います。
1. 法律に記載はない
いろいろ調べてみたのですが、マンション、アパート、団地、コーポなどの呼び名について法律で区分が定められていないことがわかりました。
ちょっと驚きです。てっきりなにか区分けする基準のようなものが記載されているのかと思っておりました。
じゃあ法律上なんて呼んでいるのか、というと、建築基準法において「共同住宅」「長屋」と呼んでいるようです。
それぞれの定義をまとめてみました。
共同住宅
共同住宅とは、1つの建物の中に2戸以上の住宅があるもののことで、共有スペースを有する建物です。廊下や階段、エレベーター、エントランスなどを居住者が共有する建物ということになりますから、マンションやアパート、団地もそれでいくと共同住宅になりますね。
長屋
長屋とは、共同住宅と違い、共有スペースを持たない建物のこと。ただし一戸建ての住宅と違い、他者の住居が隣り合った造りになっています。昔ながらの長屋を想像してもらうと一番わかりやすいですね。
ちなみに、テラスハウス、複数階建ての住宅が横に連なった形の住宅も長屋とされます。
共同住宅も長屋も一戸建ての住宅と区分するための用語として、建築基準法に出てきているようですね。
法律では集合住宅と呼ばれていないことを初めて知りました。
2. マンションってなに?
法律では「共同住宅」とひとくくりにされ、細部までは区分されていませんが、私たちの生活の中ではマンション、アパート、団地と呼び分けられています。
つまり誰かによって何らかの区分け基準が定められているということ。
調べてみると不動産業界では、構造においての違いから呼び名を変えているようです。
まあ確かに、全部「共同住宅」です!と言われても、借りる、買う側からしたら、「どんな建物やねん!」と一から十まで問い合わせしないといけなくなりますものね。
そういう意味では呼び名を変えるというのはとても大切なことだと思います。
では、前置きはこのくらいで。
マンションとはそもそもなにが語源になっているのか調べてみました。
マンションは英語の「mansion」が元になっているそうです。日本語訳すると「大邸宅」だとか。マンションと聞いて浮かぶイメージと差がありますね。
ただ、もともと日本で言うマンションの意味に当たる英語は「apartment(アパートメント」だそう。これが元になってアパート、という言葉が日本で定着しました。しかし、このアパートが賃貸における集合住宅の意味で使われるようになり、分譲のお部屋をアパートと区別するために「マンション」という言葉が誕生したようです。
確かに分譲でお部屋を買うとなった場合、アパートを買うってあんまり聞かないけれど、マンヨンを買うって一般的ですよね。
販売目的の建物にマンションとつけられ始めた経緯を見ると、設備においてマンションの方がアパートより上である場合が多いことが見てとれます。たとえば、オートロックがついているとか。24時間使用可能のゴミ収集場が敷地内に完備しているとか。
他にも調べてみるとマンションと呼ぶ場合の構造に一定の秩序があることがわかりました。
・3階以上の建物である
・構造が鉄筋、鉄骨、鉄筋鉄骨コンクリートである
・耐火構造である
法律で定めはないにせよ、マンションというものが大体見えてきました。
3. アパートってなに?
前述のマンションにあるように、語源は英語の「apartment(アパートメント)」です。apartment だけだと集合住宅の一室を指し、apartment buildingだと建物一棟の意味に使われるそう。
なお、マンションよりも設備が若干落ちる物件が多いのも確かです。
不動産業界におけるアパートの定義としては以下が挙げられます。
・2階までの建物
・木造、軽量鉄骨である
・プレハブ造である
・・・・待って待って?!
プレハブ造ってなに?
掘っ立て小屋みたいなもの?!
と、一瞬ぎょっとしましたが、調べてみるとそういうことではないようです。
建材を工場で作り、建築現場で組み上げるタイプの建築方法のことをプレハブ造というそう。
びっくりしました(笑)
ちなみに、アパートはマンションより設備面が落ちるケースが多いのは確かですが、だからこそのメリットがあります。
それは賃料がマンションより安価の場合が多いことです。
また、マンションよりも通気性の良い建物も多く、カビに強い物件も多数あります。
実際、アパートにも何度か住んでおりますが、風通しはマンションより良い気がします。
マンションと違ってアパートだと建物の外に共有廊下や階段があるタイプも多く、風が外部から外部へ抜けていくからなんでしょうね。
4. 団地ってなに?
さてさて、マンション、アパートの違いは大体見えてきた、というかまあ、予想通りの感があるとして、団地ってなんでしょう?
調べてみると、市町村が運営する県営、市営住宅、あるいは公団、いまでいうところのUR賃貸といった、運営組織が民間ではない共同住宅を「団地」と呼ぶようです。
でも団地って、なんで団地?と思いますよね。
言葉の意味を調べてみると、「一団の土地」や「一団の区域」といった言葉が出てきました。一団、つまり一つの目的のために集められた設備、施設。それらが集まった場所を団地、というよう。
そう考えてみると、住宅の集合体として考えらえる団地以外にも、工業団地なんて言葉もあります。この場合は住宅ではなく工場の集まりですね。
つまり団地とは、共同住宅がたくさん集まった場所と言い換えることができます。
マンションやアパートと違い、団地は集合体なのです。
なお、団地、と呼ばれる共同住宅が広まったのは昭和30年ごろ。
太平洋戦争が終わって少ししてからです。
このころ日本は、戦争による痛手から住宅が不足していたといわれています。そのため、国の政策として日本住宅公団が発足され、急ピッチで住宅建築が進められていました。
それによって誕生していったのが団地です。
今でこそ不動産といえば民間企業のイメージですが、当時は国による運営が主だったのですね。
この団地の誕生は日本人の生活スタイルも変えていきました。家族で固まって暮らすのが当たり前だったものが、親元から離れ独立して家庭を築く形へと変化していったのです。
塊を表す「団」という文字を持ちながら、個を後押しするようになったとはなんとも不思議な感覚を覚えます。
さてさて、そんな歴史的背景を持つ団地ですが、実際のところ設備的にはマンションやアパートとどう違うのか。
みてみましょう。
・何階以上という規定はないが、3階以上が一般的
・鉄筋コンクリートである
・耐火構造である
共同住宅の集合体であれば団地と呼べそうなので、長屋の集合体も団地は団地ですよね。ただ、一般的には3階以上の建物が連なったものを団地と呼ぶようです。
高層階に適した建築工法が取られているのも特徴ですね。
しかしなんとなく付きまとうイメージが、古い、というもの。
確かに団地、と銘打って新規に建築されることはいまや少ないと思われます。それは団地という言葉からイメージされる少しかび臭い空気ゆえかもしれません。
ホラー映画でも、「クロユリ団地」や「仄暗い水の底から」において団地が舞台として選ばれていますものね・・・。
が、実際のところ、団地にはメリットもたくさんあります。
・敷地内に公園や学校などの施設があること
・ファミリー層での入居が多いため、隣近所とコミュニケーションを密に取れる
・同じ面積でもマンションより安価であることが多い
・リノベーション団地も多い
新規での建築は確かに減っておりますが、今も残っている団地においては、ここ最近リノベーションの波が来ております。
実は私の友人も団地の一室を購入し、リノベーションをしております。
好きにリノベーションして暮らしていいよ、という物件が団地には意外と多いのです。
マンションやアパートといった民間企業が運営する建物では、なかなか好き勝手はしにくいのですが、もともともう古くなっていてリフォームが必要な団地であれば、自由度も広がります。
「ここの壁さえなければ、広々と使えるのに」
「押入れ要らないから書斎がほしい」
などなどの自分の思いもリノベーションすれば叶えられる。
これは大きなメリットといえるでしょう。
ただ古さはともかく、メリットに挙がっていた「コミュニケーションがとりやすい」がデメリットに転じる場合もあります。
特に学校も敷地内にあるような場合だと、いわゆるママ友との関係がより密になりますから、気を使うシーンは多いかもしれません。
団地住まいをする際は、メリットデメリットをよくよく検討する必要がありそうですね。
5. 終わりに
知人がマンション経営をしているのですが、その際、面白いことを言っていました。
「アパートやマンションの名前は自分でも決められるけれど、管理をお願いする不動産業者から候補を出されて、自分はそこから決めた」と。
アパートやマンションの名前ってなんとなく似通った名前が多いな、と思った理由はそういうところだったのかもしれませんね。
よく見かけるな、と思う名前についてどんな意味があるのか調べてみました。
・コーポ 共同住宅を表すコーポレートハウスからコーポとついた
・ハウス 英語で「家」
・ハイツ 英語で「高台」「丘」
・シャトー フランス語で「大きな館」「宮殿」
・レジデンス 英語で「邸宅」
・ヒルズ 英語で「丘」
こうして眺めてみると、「コーポ」や「ハウス」「ハイツ」なんかはアパートに名づけるのにはいいけれど、「レジデンス」をアパートにつけるのはちょっと勇気がいりますね。
とはいえ、別に建物の種類によって名乗る名前が定められているということではないので、自由につけられるようです。
いや〜、調べてみるものですね。いろいろ知らないことが多い(笑)
ということで、今回はアパート、マンション、団地についてそれぞれ同じ集合住宅なのになにがどう違うのかを考えてみました。
名前の話とは違い、構造や形態に差があるものではありましたが、実際のところ、一つ屋根の下で多くの人々が暮らす、という意味では共通していて、そう考えると、「共同住宅」と法律でひとくくりにされているのも納得です。
皆さんはどのようにお感じになられたでしょうか?
今後もこうした疑問をどんどん調べていきたいと思いますので、どうぞ引き続きよろしくお願いいたします!