階段の怪談?!

皆さん、こんにちは!
階段にはちょっと思い入れのある主婦、ヤマダです!

子どものころ、私と二歳離れた妹の遊び場所といえば、実家の階段でした。
なぜそんなに階段が気に入っていたのか、今でもよくわかりません。
が、わりと夢みがちな私たち姉妹は、階段の上と下に別れ、上階から一人が下に向かって頭を突き出し、

「おお!ロミオ!あなたはどうしてロミオなの?!」
「ジュリエットぉぉぉ!」

的な遊びをしていました。
今思うと変な姉妹です(笑)

この遊びの記憶は長く私の中で残り、旦那さんと結婚式をするための会場選びにおいて
「ここに決めた!」と私が決断した理由もまた階段でした。

その式場にあった優雅な螺旋階段が子どものころやったロミジュリごっこを彷彿とさせ、お姫様気分満載にしてくれたからでしょう。

また、私と妹にとって階段での遊びはロミジュリごっこだけではありません。
当時流行っていたスーパーボール、やたらバウンドするあれですね!
あのボールを階段の上から投げ、一段ずつ上手に跳ねさせることができた方が勝ち!というゲーム性のある遊びもしていました。
しかし、当然そんな遊びを両親が快く思うわけもなく、見つかるとこっぴどく叱られました。

「階段で遊ぶんじゃなか!危ないから!」

長崎出身の母は怒ると方言が出て、大変怖かった覚えがあります。

そしてそんな遊びの思い出とセットになって覚えているのが、「落下の思い出」です。

私は実によく階段から落ちました。
というか、今現在も落ち続けています。
通算したらどれくらいだろう。十回近くは落ちているかも。
私がおっちょこちょいなのもあるかもしれませんが、階段側にも問題があったんじゃないのか。
というわけで、暑くなってきたし階段にまつわるちょっと怖い話も含めつつ、住宅における階段の在り方などについて今日は考えていきたいと思います。

階段



1. 落下の恐怖!~落ちやすい階段の特徴を知ろう~

この階段、危ないわ!と落下した経験から思った階段の特徴は以下です。

・滑りやすい素材でできている
・蹴上げが極端に高い
・蹴込みが出っ張り過ぎていてふくらはぎを直撃
・踏み面が恐ろしいほど狭い

とここで、耳慣れない言葉が出てきたので階段の各部について簡単にご説明します。

・蹴上げ(けあげ) ・・・一段あたりの段の高さ
・踏み面(ふみづら)・・・一段あたりの奥行(下記添付の写真にてワンコの胴体が乗っかっているところ)
・段鼻 (だんばな) ・・・階段を正面から見たときの一番手前にあたる部分
            (下記添付の写真にてワンコのあごが引っかかっているところ)
・蹴込み(けこみ) ・・・階段を上ったとき、一段の奥まで踏み込むとつま先が縦に貼られた板に当たる。 
            この板を蹴込み板という。蹴込みとは階段を正面から見たときの手前に出っ張っている部分。
            つまり段鼻から蹴込み板までの部分をいう。

階段 2

では本題に戻って、一つずつ見てみましょう。

・滑りやすい素材でできている
まさにうちの実家の階段がこれです。
それぞれの住宅によるとは思いますが、通常階段の床材って廊下に使われている素材に近いもので作られていますよね。階段だけまったく違う素材というのは珍しいのではないでしょうか。

でも、小さなお子さんがいらっしゃるとか、お年を召した方がいらっしゃる家であれば、階段だけは滑りにくい素材で作られた方が良いと私は考えます。

なぜなら、靴下履きで階段を駆け下りた場合、つるつるした素材だとびっくりするくらい滑るから!!

学生時代、学校に遅刻しそうで慌てていて、階段を猛スピードで駆け下りることも珍しくなかった私は、実家のつるつる素材の階段を踏み外し、複数回落下しました。
結構な音がして、そのたびに母親が仰天してキッチンから駆けつけてきたものです。
骨太な私だったから大した怪我をしないで済んでいたんだろうけれど、年老いてからだったらこうはいかなかったかも、とぞっとします。

ちなみにあまりに私が階段から滑り落ちてくるので、業を煮やした父が階段の床材をカーペット素材に変更しました。
そうしてもらってからは私が階段から落ちることはなくなりました。

まあ・・・スーパーボールはバウンドしにくくなったけれど、人間が落下しないで済んだんですからこうした対策は必要ですよね。

・蹴上げが極端に高い

これもうちの実家です。
うちの実家の階段駄目過ぎる(笑)

段の高さって上るときは注意して上るのでそれほど気にならないのですが、下りるときに効いてきますよね。
一度腰を痛めてしまったことがあって、そのときは下り階段が本気で辛かった。

ちなみに建築基準法では一般的な住宅の蹴上げは23cm以下とすることが定められています。

23cm。

多分、うちの実家もそれに倣って作られているはずですが、23cmマックスだと結構高い印象がありますね。うちのおじいさんチワワが四足で立ったときの高さより少し高いくらいになることを考えると、基準ぎりぎりの高さに設定してしまうとかなり足腰に負荷がかかる階段になりそうです。

・蹴込みが出っ張り過ぎていてふくらはぎを直撃!

これは旦那さんの実家の階段のことです。
旦那さんの実家の階段は一段あたりの踏み面はそれなりに広さがあったんですが、蹴込みが極端に長い、つまり、下の段に上の段がかぶさってくるくらい一段ずつの出っ張りが大きいタイプの階段だったんですね。

このタイプだと上るときもなるべく足を上げないとつま先が引っかかりますし、下りるときは普通に足を下ろしただけでふくらはぎに階段の出っ張りが食い込んできますので、結構危険なんです。

実際、初めて旦那さんのおうちに挨拶に行った日、そろそろ帰ろうか、と階段を下っていたのですが、慣れない階段のこと、もろにふくらはぎを階段の出っ張りで強打してしまい、膝かっくんされた感じになって階段を落下してしまったのです(笑)

今でこそ笑い話ですが、挨拶に行った当日なのであのときは本当に恥ずかしかった
(/ω\)

このことがあってから旦那さんの家は手すりと滑り止めを強化してくれました。
ありがたい話です。

蹴込みが出っ張っているタイプの階段は、階段をコンパクトに見せることが可能という利点もあると思いますが、私のように落っこちてしまう危険もはらんでいるので、落下防止用の手すりの設置は絶対必要だな、と感じました。

ちなみに現在の建築基準法においては、階段への手すり設置は義務化されていますが、義務化される前に建てられた中古物件は手すりがついていないものも多いです。
手すりがないからといって、新たに手すりを設置するような定めも現状はありません。
とはいえご説明した通り、手すりがあるだけでも落下事故は防げますので、もし手すりのない住宅ならば落下の危険を考え、手すりの設置を検討されることをお勧めします。

階段 3



・踏み面が恐ろしいほど狭い。

踏み面も建築基準法で基準が定められていて一般的な住宅の場合は、

15cm以上

とされています。

15cm・・・。

踏み面って足を置く床だよね。私の足、21.5cmだけど6cm以上足りない感じになるような・・・。つま先立ち前提になるような・・・。

と考えていて、先日、現在の家の共有階段を大荷物を持って下りていたときを思い出しました。
ここの共有階段も踏み面が狭いんですよ!さすがに15cmということはないけれど、足のサイズ21.5cmの私の足がやっと置けるくらいのサイズで。
おかげで大荷物を持って駆け下りようとすると、なんだかテンポが狂ってたたらを踏んじゃうんですよね・・・。いつか落ちる予感しかしない。

戦国武将のお城だと敵の侵入を遅らせるため、急な階段にしたり、踏み面を小さくして攻めにくくするなんて工夫もされていたようですが、今は戦国の世ではない(笑)
うちの家に誰も攻めてこない(多分)。
せめてもう少し面積を広げて作ってくれれば良かったものを、と思わずにはいられません。

もちろん、建物の面積の関係もあるのでどうしても一段あたりの奥行きを長くとるのが難しい場合もあるとは思います。
しかし階段は家庭内でも事故に繋がりやすい落下の恐怖がつきまとう場所です。どうしても踏み面の広さを確保できない、ということであれば、事故を想定した手すりや滑り止めを設置するなどの工夫は必要不可欠だと思います。




2. 階段には別の恐怖も~階段こそ明るさが必要~

私はあんまり霊感みたいなものはないんですが、過去数回霊らしきものを目撃したことがあります。
ただ不思議なのは、そのうちの何回かの舞台が「階段」であったことです。

たとえば、中学生のとき。
当時通っていた学校の人気のない階段の踊り場でした。
最初見たときは普通の人間だと思ったんです。普通の男の子だなあ、と。
気になることといえば、窓のないその踊り場でなぜ壁の方を向いて立ったままなのか。
なぜうちの学校のものとは違う、ブレザーの制服を着ているのか。
その二点だけでした。

気味が悪かったけれど彼の脇を抜けて階段を下り、何の気なしに振り向きました。やっぱり少し変だな、と感じていたからです。
しかし、そこに確かに立っていたはずの彼の姿は、忽然と消えていました。
もしかしたら私が目を離したすきに階段を上っていったのかもしれない、とは思いましたが、もしそうなら足音が聞こえて良いはずです。
遠ざかっていく足音一つ聞こえなかったことが、とにかく怖くて急いで逃げ出した記憶があります。

また、こんなこともありました。
それが起こったのは一人暮らしを始めたころ。
当時住んでいたマンションで、急いでいたのでエレベーターを使わず非常階段を駆け下りていたときのことです。
最初は気づかなかったのですが、しばらくして気が付きました。
誰かが下から駆け上ってくる音が聞こえることに。しかもかなりの速度、猛ダッシュするような足音でした。
あれくらいの猛ダッシュなら、いくらかもしないうちに出くわすかもしれない、そう思っていたのですが、数階下りてもまだ誰とも出くわしません。
足音は依然として遠く、下階から聞こえてきます。でも誰も姿を現さない。おかしいな、と思いつつ、とある階の踊り場に差し掛かったときでした。
ひょいっと唐突に顔が覗いたんです。下の階に伸びている階段の手すりの影から。
一瞬のことで男だったのか女だったのかすら見分けられないうちに顔は手すりの向こうに引っ込められてしまったのですが、驚いて階段の手すり越しに下を覗いてみても誰の姿もなく、足音もそれっきり聞こえなくなってしまいました。非常ドアを開ける音もまったく聞こえなかったのに、あの人物は一体どうやって消えてしまったのか・・・。

階段4

ああ、恐ろしか!

ちなみにこれ、どっちも階段での出来事なんですが、このどちらの階段にも通じるのは、とにかく明かりが少ない階段だった、ということです。

階段って何気に明り取りが難しいんですよね。上下への移動のために存在する階段という設備は、下階から上階へと空間が抜けているけれど、高さがあるだけに窓の位置次第で明るくも暗くもなってしまいます。

特に下方に窓があるタイプだと、光が下に止まってしまい、階段の上部にまで届かなくて薄気味悪い雰囲気になりがちです。
そうならないためには、できるだけ階段の上部の壁や天井に窓や明かりを設けることが大切かな、と感じます。
また曲がり階段の場合、階段全体に光が行き届かないで屈曲した部分が暗くなりがちなので、屈曲部分に窓を設けるかライトを設置する必要があると思います。
フットライトを導入する、というのも効果的ですね。

階段5

幽霊の話はともかく、光源が少ないと段差が見えにくく思わぬ事故に繋がりかねませんから、階段の明り取りについても意識しておうちを選んでいただければと思います。



3.終わりに

今回のテーマ「階段」はどちらかといえば一軒家のイメージが強いですが、集合住宅においても階段は重要な設備です。
先ほどお話した怪談にもあった通り、集合住宅にも階段は必ずありますからね。
特に非常階段という設備は、非常事態のとき重要な役割を果たします。

階段6

しかし内見に行ったとき、非常階段まで確認するという方は少ないのではないでしょうか?
確かに「非常階段」というくらいですから、よっぽど使う機会は少ないかもしれません。
けれど、まったく使わないとも言い切れませんよね。

以前勤めていた会社の入っていたビルの非常階段の話ですが、エレベーターが壊れていて仕方なく階段を使おうとしたときのことです。
自社のフロアの非常ドアを抜け、下階へ下っていって驚きました。

荷物や資材が山ほど置かれていて通れない!!

しかも、放置されている荷物の中に頭つるつるのマネキンがごっそり含まれていて、そりゃあもうなんかおっかない眺めでした・・・。夜だったら悲鳴上げていたかも(笑)

このときは非常事態ではなかったので資材の持ち主である会社に連絡して道を作ってもらいましたが、非常事態だったらどうなっていたでしょう。
もちろん非常階段や避難経路に物を放置するというのは消防法で禁止されている行為ですからあまりないことだとは思います。ですが必ず守られているという保証もありません。

なので、内見の際は自分の目で非常階段の状態を確認することが大切ではないかな、と思います。
それに、万が一のときにしか使わない非常階段であってもおろそかにせずクリーンな状態に管理できる管理組合、管理事務所であれば、安心して入居もできますからね♪

というわけで、今回は階段についてお話しました!
ぜひまた次回もご覧いただければ幸いです!

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