今時住宅で仏壇を置くなら?
皆さん、こんにちは!
なんでもずばずば言っちゃう毒舌な旦那さんとおっとりおじいさんチワワと暮らす主婦、ヤマダです。
さてさて、今日のテーマは・・・・。
仏壇!!
皆さまのお宅には仏壇、ありますか?
私は現在の住まいにはありませんが、実家にはあります。
結構巨大なのが。
昔から手を合わせているので、仏壇ってこういうものよね、と思っていたものの、そこでふと疑問に思いました。
集合住宅である現在の住まいに仏壇を置くとなるとどうなるんだ?と。
ということで本日は仏壇を今時住宅に置くならなにを気にしたら良いのか、調べてみようと思います!
1. そもそも仏壇とはなんなのか
ここからか、おい!と思われそう・・・・。すみません・・・。
昔から仏壇が普通に家にあったくせに、なんでそもそも仏壇があるのか、それも知らなくて・・・。
というわけで、仏壇とはそもそもなんなのかをまず調べてみました。
仏壇のルーツは今から1335年前、西暦685年にさかのぼります。
当時の天皇、天武天皇より、
「諸国の家毎に仏舎を作り乃ち仏像および経典を置き以て礼拝供養せよ」(日本書紀より)
との命を受けたことが始まりとされています。
ようするに、各々の家でも仏舎を構え、御仏に信心せよ、ということだったようですね。
私は仏壇といえばご先祖様の家、とこどもの頃からなんとなく感じてしまっていたのですが、そうではなく、常に仏様への信心を忘れないよう、家でも手を合わせられる、寺の役割を担うものが仏壇ということのようです。
それゆえ、仏壇において大切なのはやっぱりご本尊(仏さまの像)であり、先祖の位牌はご本尊の下に祀るものとのこと。
ただ、仏壇は家庭版の寺院であるというその考えはなくなっていないものの、時代が進むにつれ、仏壇の役割は先祖供養の意味合いが強くなっていきました。
ご先祖様の家というわけではないけれど、ご先祖様に思いを馳せる入口として仏壇が使われるようになってきたわけですね。
私もどちらかといえばこちらの方がしっくりきています。
が、ルーツを知ってしまうと、
「私のご先祖様の仏壇だし、ま、適当でも怒られないでしょ」という気楽な感じで扱えるものでもなさそうだということは、ひしひしと感じてきました(汗
2. 今時住宅で仏壇はどの部屋に置くのが正しいのか
実際のところ、私の実家のような畳敷きで、いわゆる「仏間」がすでに備え付けられている家ならまだしも、現在の住宅様式に仏壇をどう置けば良いものなのでしょうか?
ということで調べてみました!
① 仏壇を置くのに適した方角は?
仏壇を置くのに良い方角
南向き 東向き
家相で見ると、仏壇を置くのに適した方角は南向きか東向きか、といわれています。
仏壇が家庭版の寺院であることを考えると、なるほど!という感じです。
宗派にもよりますが、元々寺院は南、東、あるいは東南向きに本殿を構えていますから、家庭での仏壇の向きもそれにならう形がベストということなのでしょうね。
NGな方角
北向き 北東向き
南や東に背を向ける形で仏壇を設置することは良くないとされています。
これも諸説あってこれ!と言い切れなくて、北は上座であるのに、その上座から人が参ることで不敬にあたるというものや、死者を北枕に寝かせることから良くないとされる説までさまざまです。
ただ、そうした宗教上のことを抜きにして考えたとしても、南や東、つまり太陽の強い光や熱を背にして置くことで仏壇に使われている木材が膨張したり、ひび割れしたり、傷んでしまう問題があるそうなので、物理的にも北向きは避けた方が良い方角といえますね。
方角について調べてみましたが、今時の住宅事情では方角の遵守が難しいのも事実ですよね。
だとしたら方角以外に気をつけられることはないのか、なにを重視すべきなのかも調べてみました。
② どの部屋に置くのが良いの?
仏間があれば仏間がベスト!だけど、今時住宅には仏間がある家なんてそうそうない!
だとしたらどこが良いのでしょうか?
調べてみると、どこが良い!とは決まっていないようです。
ただ、
・家人が毎日お参りをしやすい場所
がベストとされています。
つまり、リビングやダイニング、あるいは客間用のお部屋といった家の中心的場所、家の中で一番良い場所が仏壇の置き場所としてもっともふさわしい、ということになります。
じゃあ逆にここは避けるべきところは?といえば、
・トイレやお風呂の近く
・人が入らない物置的部屋
・廊下
・人が上を通る場所
などは良くないとされています。
トイレやお風呂の近くは不浄というだけでなく、木製の仏壇が傷みやすくなってしまいます。高温多湿は木製の物には良くないですからね。
また、人が入らない物置、というのも、先ほどのベストな場所の真逆ですからNGですよね。
廊下や、人が上を通る場所、というのも仏様への不敬になりますから避けた方が良いというのも頷けます。
そう考えてみると、実家の仏間はまさにすべての条件をかねそなえて作られていたんだなあと改めて感じます。
トイレやお風呂からも遠かったし、南向きに置かれていたし、居間の隣にあったから毎日家族がお参りできていたし、二階にも部屋はあったけれど、二階が一階より面積が狭く、仏間の上には部屋がこないようになっていたし!
昔の家ってすごかったんですね!!!
でも、今時の家ではこれらの条件をすべてクリアするのはやっぱり無理・・・・。
そんなときの対処方法についても調べてみました。
③ こうすれば置いても大丈夫!
・集合住宅で上に人が住んでいる場合
マンションやアパートに仏壇を置くとなると、「人が上を歩かない場所」を確保すること自体がそもそも無理ですよね。
そんなときは、半紙に「雲」と書いて仏壇の天井に貼っておくと良いそう。また自分で書かなくても木に彫ったものも売っているのでそちらを利用しても良いようです。
この「雲」の意味は、これより上は誰もいないですよ、と示すためのもので、仏様に「失礼しますが、ご容赦ください」とお断りをするためのもの。
ちなみに、「雲」以外に「空」「天」「上」と書く場合もありますが、これも宗派によりますので、もし仏壇を置きたいけれど上に人が・・・の場合は、各ご家庭の菩提寺、葬儀をお願いするご住職に確認をされることをお勧めします。
・部屋のインテリアと仏壇が絶望的に合わないから置きたくない
今時住宅に仏壇を置くとなるとちょっと抵抗感を覚えてしまうのがこの理由かもしれません。
確かに白で統一された家に、大きくて黒い仏壇がどーん!だとちょっとびっくりしちゃいますよね・・・。
ただ、仏壇も時代を経るに従い、置く人のニーズに沿った形への進化を遂げています。
調べてみると、収納の中にすっぽり入ってしまうようなコンパクトタイプの仏壇や、白を基調にしたものも売り出されていました。
収納の中に仏壇?!と驚いたものですが、これも時代ということかもしれません。
来客時などは扉を閉じておいて、普段は扉を開けておく、というように使い分けるもののようです。
また、ちょっとした台の上や家具と壁の間のデッドスペースに仏壇を置くケースも珍しくないそう。
形式よりも自然な気持ちでお参りができる仏壇が一番ということなのでしょうね。
3. 終わりに
仏壇について私には一つ忘れられない思い出があります。
それは私が旦那さんを初めて実家に連れて行ったときのこと。
いわゆる結婚の承諾を得に実家に帰ったのですが、我が家はかなり遠方にあるのでその日は実家に旦那さんと二人で泊まることになったのです。
とりあえず仏間の隣の居間に布団を敷いてもらい眠っていたのですが・・・・。
夜中にカタカタ仏間から音がする!!!
私
「ねえ、なんか音しない?」
旦那さん
「するする・・・・。なんかカタカタ音がする・・・」
も~気になって気になって眠れません。
そろ~と仏間を覗いてみると、カタ!と音がしました。仏壇の中から・・・。
私
「ねえ、仏壇の中から音しない・・・?」
旦那さん
「したした!え?もしかしてお義父さんが俺らをびっくりさせようと中入ってんのかな?あのお義父さんならそれくらいやりそう」
確かにうちの父さんは見た目バカボンのパパに似ているし、酔うと悪戯をいろいろしてくるとんでもおじさんだが、さすがにそんな罰当たりなことはしないわい!!
とはいえ、中を確かめる勇気は二人ともなく、しずかーに襖を閉めて音のことはなかったことにしよう!とお互いに誓い合って眠りました。
翌朝、父にその話をすると、
「わしはそんなところに入ったりせんわい!
大方、旦那くんのことをご先祖様が見に来たんだろ~。お眼鏡にかなったんじゃねえのか?ひっひっひっ」
と笑われて終わりました・・・。
本当にご先祖様だったのか、あるいは古い家だったからネズミが出たのか、いまだに真相はわかりません。
ただ怪談みたいな出来事ではありましたが、不思議とそれほど怖くはなかったんですよね。
なんだかんだいって見慣れた仏壇からの怪現象だったからかな?などと思っています。
仏壇については宗派やご家庭ごとのお考えもありますし、今の時代、必ずしもこうしなければならない!なんて断言できるものでもありません。
昔と今では住環境も生活様式も大きく変わっています。それゆえ、昔ながらのやり方をそのまま続けることが難しい部分もありますからね。
ただ、せっかくお祀りするのであれば、家に住まう人が息苦しくならず、仏壇も喜んでくれるようなやり方が必要です。
今回の記事はそのヒントになればと思って書かせていただいたのですが、いかがでしたでしょうか?
分譲マンションを購入したけれど、仏壇をどう扱ったら良いか、あるいは、家を買うつもりだけれど将来的に仏壇を置く日が来そう、そんなときなにに気をつけたら良いのか、といったお悩みをお持ちの皆さまの力に少しでもなれたら、この上なく幸いです。