二世帯住宅にするタイミングとは
お盆やお正月、最近はゴールデンウイークも有給をくっつけて長期休暇にする傾向が多く見受けられるようになりましたね。
なにかと出かける時も長期休暇の方が予定にゆとりがもてますね。
我が家は夫のほうも私のほうも、同県ではありますが現在住んでいる東京からは離れています。
ですので、『帰省』という言葉が夏や冬になると必ずでてきます。
しかし、私も夫もは母方、もしくは父方の祖父母と一緒に住んでいたので、高校を卒業するまでこの帰省とは無援でした。私たちはいわゆる二世帯住宅に住んでいました。
関東圏のCMや住宅情報誌にも、ちょこちょこ二世帯住宅の物件や間取りが掲載されるようになってきたこと、私たちの両親がどちらも退職する年齢になってきたことから、自然と目に入るようになりました。
そもそも二世帯住宅にするタイミングは、いつからでしょうか。
このタイミングにより、それぞれのメリットが変わってくるかと思います。このメリット、言い換えるなら理由があるからこそ皆さん二世帯にするのでしょう。
ちなみに私は、私が保育園にはいる前、確か2歳ほどの時に二世帯で住むようになりました。
もともと祖父母の家、言い換えれば母親の実家があった土地の隣の土地に実家を建て、同じ敷地内にありながらも車1台の駐車スペースを挟んでそれぞれの家がありました。
ちなみに当時はどちらも借地でしたが、私が小学校5年生の時にどちらも購入しました。
さて、話が逸れてしまいましたが、少し私の周りの実例を交えてタイミングを考えてみたいと思います。
田舎と都会では少し仕様が違うこともあるかもしれませんが、そこはご了承くださいませ。
・子供のライフステージの区切り
子供が生まれてすぐ、というよりも、私の実家のように入園や入学などの進学にあわせての場合が多いかと思います。
私のママ友が、子供の保育園入園にあわせ先日都内から神奈川県に引っ越しました。
彼女の両親が住んでいた家に増築、改築をし、キッチンや浴室など一部共有にした家にしたと言っていました。
彼女は引っ越しとともに転職しましたが、旦那様は都内へ変わらず通勤するそうです。
旦那様が職場から遠くなりましたが、彼女が将来復職することとその際に子供の送迎や通園などのお手伝いをしてもらうのも楽になるから、ということが大きな理由のひとつだったということです。
このように、子供の成長のタイミングにあわせてというのも大きなポイントだと思います。
都内ではだいぶ改善されてきていますが、まだまだ待機児童の問題が解決されたとは言い切れません。
それを理由に、どちらか片方が仕事を完全に退職してしまうという結果のみではあまりにナンセンスだと私は思います。
働く、ということは生活のためだけではなく、自分の社会との繋がりというのも大きな理由であると私は思っているからです。
その際に、在宅であったりだいぶ働き方の改善はされてきていますが、やはり保育園やこども園などのサポートはあったほうが便利ですし、両親が元気でそれを了承してくれるのならば、一緒になって子育てをするというのは大きなメリットだと思います。
・子供が自立した時
子供関連のタイミングが続きますが、それだけ子供は大きな存在ですね。
小学校までは送迎、中学と高校はバスや電車を使った通学をすることが多いと思いますが、なにかと怪我や体調不良で両親の送迎がつきものだったかと思います。
私自身、怪我をしたときや熱をだしたときは祖父に迎えにきてもらってました。
しかし、高校を卒業してからは進学だったり就職したりと子供が一人暮らしを始めることが多くなるかと思います。
高校までとは違い、大学の選択肢はかなり広範囲になりますしね。
そうすると、子供中心だった生活リズムが自分たち中心のものにかわるかと思います。
そのタイミングで、マンションから戸建てに変更し、どちらかの両親と一緒に住むということも考えられます。
この場合、両親たちの方に自分が行くか、両親を呼ぶか、のどちらかになるかと思います。
珍しい事例としては、まったく別の場所に双方が集まるということもあるでしょう。
子供が一人暮らしをする頃には、祖父母がリタイアしているという場合がありますし、双方身動きが取れやすくなるからというのもあるでしょう。
この場合、両親の介護がしやすくなるというのが大きなメリットかと思います。
離れているよりも、近くにいたほうがなにかと安心ですしね。
余談ですが、この際に浴室やトイレに手すりをつけたりするバリアフリー仕様にするパターンが多く見受けられるようなきがします。
・祖父母リタイア後
最近では退職後も再雇用という流れがでてきています、年金受給年齢も自分で選べるようになりました。
義理父は退職後も再雇用で働いています、働くのが好きというのもあるのでしょう。
しかし、今まで懸命に働いてきたのですから、退職後はゆっくりしたい、趣味をもったり新しいことをしたいという人も多いのではないでしょうか。
ふと身軽になったとき、新しい環境に目が向くこともあるかと思います。
また、疲れが一気にでてきて体の不調が出やすくなってくるのもこの時期かと思います。
今まで気が付かなかったところが気になったり、軽い症状が悪化してきたり。
そうなると、出かけるのが少し億劫になったり、人の手も借りたいということがあるかもしれません。
もしくは、可愛い孫の成長を身近で感じたいという気持ちもあるかもしれません。
様々な理由が重なるのが、この祖父母がリタイアした後なのではないかと私は思っています。
この場合、フットワークが軽い場合は祖父母が自分たちのところにきて新しい環境になるか、私たちが祖父母のところにいくかのどちらかになります。
今までお世話になっていたご近所さんや主治医が変わるというデメリットもありますが、リタイア後、田舎から心機一転都会に出てきて趣味や習い事を充実させたり、シルバー人材センターを介して短時間でも働いたりという新しい出会いや刺激があるのも魅力的なのではないかと思います。
・祖父母どちらかが亡くなった時
人間だれしも生きていれば必ず寿命を全うするときがきます。
私が大好きな高橋留美子さんの漫画、めぞん一刻にも『一日でも私より長生きして』というセリフがあるように、2人一緒に逝けることはそうそうあることではありません。
そうなったとき、近くにいるならまだしも離れていると健康状態や防犯面など心配になるのではないでしょうか。
ご飯は食べているか、鍵はかけたかなど私は気になってしまうかと思います。
会いに行ける距離ならまだしも、私のように移動距離が長いと時間的にも金銭面でも頻繁に会うのは難しくなります。
施設に入ったり、マンションのような自立型老人ホームもありますが、必ず希望通りに入居できるかどうかはわかりません。
そうなった時、一緒に生活を営むことができるならそれにこしたことはないと私は思います。
もちろん、お墓の問題や住んでいる家の処分など問題はあるかと思いますが、一緒にいられるなら楽かつ安全なのではないでしょうか。
もちろん、一人でもしっかりしているから大丈夫だろうと任せられるうちは良いのですが、ある程度年齢を重ねるとやはり不安になります。
こうして考えてみると、二世帯にするタイミングは自分たちというよりも、『自分を取り巻く環境の変化』のタイミングが多いのではないかということが見えてきたような気がします。
子供のことや両親のことを考慮しつつ、いかに自分たちが快適に過ごせるかがポイントになってくるかと思います。
快適、というのは一緒に生活を営むに際して、適度な距離感を保つことが重要なのではないでしょうか。
今まで離れていたもの同士が一つ屋根の下に集うわけですから、ストレスがゼロというわけにはいかないでしょう。
最近は完全に一緒であったり、一部が一緒、完全に別々な自分たちの生活にあわせた二世帯住宅のプランが出ています。
家は大きな買い物ですし、タイミングに合わせて自分たちにとってベストな住宅を見つけられたら良いなと思います。