こだわりは国それぞれ!

こだわりは国それぞれ! リノベーションの可能性を世界に求めてみた!

皆さん、新年あけましておめでとうございます!
ワンコとお散歩大好き主婦、ヤマダです!

今年は、年始早々から晴天続きでお洗濯日和が続き、家事もはかどり気分の乗っているワンコとお散歩大好き主婦、ヤマダです!
今年も色んな角度から住まいの事について考えて書いてみますのでよろしくお願いいたします。

さて、新年早々ですが、先日、妹にこんなことを言われました。
「姉ちゃんももう四十になるのか~。あれだね、初老だね」

初老?!

いや・・・確かにそうだけど・・・・。正直、昔と今の変化をそれほど感じずにここまで歳を重ねてきた私に「初老」の響きは何気にずっしりきました。
とはいえ、早い方だとぼちぼち終活もされ始める歳ですし、私自身、老後のことも考え始めなければな、と思っていたのですが、そんなとき、友人からとある提案をされました。

「私さ、マンション買ったの。で、かなり古い物件だったけれど、間取りから全部リノベーションしたのね。ここのマンション、まだまだ部屋空いてるし、老後はこのマンションに引っ越してきて、ご近所同士助け合わない?」

おー!リノベーション!最近、流行の言葉だ!
正直、私はリフォームとリノベーションの違いすらよくわかっていなかったので、少し調べてみました。

リフォーム=老朽化した建築物の補強、設備交換などすることにより、現状回復を行うこと。
リノベーション=
リフォーム同様、補修も行うが、設備の追加や間取り、部屋の色調などを一新することにより、住みやすさを追求し、部屋自体にオリジナリティを持たせること。

なるほど~。
ただ、最近はリフォームと言いつつ、リノベーション要素の強い工事も多いため、リフォームとリノベーションの言葉の間の距離は縮まってもいるよう。
とはいえ、なんかリノベーションのほうが、お部屋を自分好みに作り変える感が強い言葉に思えて、なんかわくわくしますね♪

と!脱線しましたが、話を戻しましょう。
彼女が言うには、助け合うなら大勢がいい、という理由から他にも何人か友人に声をかけている、とのこと。
確かにこれからは高齢化が加速度的に進みますし、ご近所同士支え合える環境を作るのは大切なのかもしれません。また、中古マンションを購入し、自分好みにリノベーションを施して、老後の生活を快適に過ごすための住居を早いうちに用意しようというのも賢い選択かも。
特に既存の間取りには、住んでみると意外と不便な面が出てくることもあるので、自分なりにお部屋を作り変える方法は一から新築を買うより安上がりで、懐にも優しそう。

ちなみに、私がリノベーションするのなら、なんといっても老犬であるわがワンコに目が届くような、風通しの良い部屋の作りにしたいですね。トイレに行きたいと思ってもトイレが遠すぎるのは老犬にはきついですから、どの部屋からでもワンコのトイレまでの距離が一定なのがいいなあ。
ワンコ中心でまったく旦那さんの意見は反映されていませんが、まあそれは置いといて。

と、ここまで考えていてふと思ったのですが、住みやすい家は人それぞれですよね。だとしたら住む国が違ったら、やっぱり良いと思う家は違うものなのだろうか。そもそも他の国のおうちってどんなものが多いんだろう、もしかしたら今後、リノベーションすることになった際、学べるところもあるのではないか!

ということで!今日は世界の住居はどんなこだわりでもって作られているのか、考えてみたいと思います!

アメリカのおうちはリビングが肝!
トップバッターはアメリカの家。

マンション売買とリノベーション①


マンション売買とリノベーション⓶

アメリカのお宅は・・・と考えていて、最初に浮かんだのは、ドラマ「ファミリータイズ」。
ご存知の方ももしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、1980年代に放送されていた、アメリカのテレビドラマで、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の主役、マイケル・J・フォックスが主演していたドタバタホームコメディです。
このドラマ、見ていて昔から気になっていたのが、登場人物たちが家に入ってくるシーン。
とにかく、玄関からリビングまでの距離がまるでない!
マイケル達がわいわいもめているところに、新たな登場人物がドアを蹴破る勢いでどーん!と飛び込んでくる!

日本だとちょっと考えられないかも?
玄関を開けてすぐお部屋が見えないようにドアなどで目隠しをし、玄関とリビングの線引きを明確にするのが日本では一般的ですものね。
また、リビングに直結していなくても、エントランスがものすごく広かったりするのもアメリカ流。
なぜそんな違いが生まれてくるのか。
それは、玄関とリビングの存在意義が日本とアメリカでは根本から違うためだと思われます。
玄関とは、靴を脱ぐための場所として日本では使われていますが、アメリカでは土足で家に入るため靴を脱ぐ場所としての玄関は必要ありません。
では何のためか。

ずばり「お客様をお迎えするため」です。

日本でも玄関はお客様をお迎えする場所ですが、アメリカはその思いが顕著です。お客様を迎え入れやすいよう、広く設計され、飾り棚を設置し、写真も積極的に飾ります。
イメージとしては結婚式の会場の入り口のようなイメージでしょうか。ウェルカムボードを飾り、新郎新婦の写真を来客の皆様に見てもらうというような。

同じことがリビングについても言えます。
日本だとリビングは家族がくつろぐ場所、のイメージが強いですが、アメリカにおいてのリビングはあくまで「お客様用」。家族がくつろぐお部屋はお客様から見えない奥に「ファミリールーム」という形で設置するよう。

「お客様を気持ちよくお迎えしたい」という思いと、「家族のプライバシーを守りたい」という思いの両方を叶えられるようなお宅の作り方が好まれているようです。

お客様がよくいらっしゃってホームパーティーもされるようなお宅であれば、この考え方を取り入れてみるのも面白いかもしれませんね!

中国の家は家族の絆を強くする!
お次は中国!

私にとって中国と言えば。
最初に思い浮かぶのは、中華料理の円卓かな~。
まあ、あの回るテーブルって、実は中国発祥ではなく、日本で生まれたものらしいですが^^:

しかし、その円卓が考案されたのも、大皿料理をみんなでシェアして食べる中国での食事スタイルがあってのこと。
みんなで大皿に盛られた料理を食べる、あの感じが私はとても好きです。やっぱりご飯を食べるときはみんなで一つのテーブルを囲んでわいわい食べたいですよね。

そうして調べてみてわかったのですが、中国の方にとって、団らんはとても大切なものということ。

特に家族との絆を重んじる中国の方のお宅においては、家族で食卓を囲むためのリビング、ダイニングにもっとも重きを置かれています。
だからなのか、玄関開けたらすぐリビング!が中国でもよく見られる造りのようです。

「アメリカと同じ?」と思われるかもしれませんが、ちょっと意味合いは違って、アメリカはリビングをお客様のためにしつらえているのに対し、中国は「家族のため」という思いで設置しているよう。
ちなみに中国では、仲良くなると自宅に招いてご飯を一緒に食べるという習慣があり、招かれた客人はこのリビングで家族と一緒にご飯を食べることになります。
おうちに招く=家族同然、のような感覚なのでしょう。
そう考えると、お宅に招かれるのがとても嬉しくなりますね。

日本においては、玄関を開けていきなり家族でくつろぐリビング、というのは取り入れにくいですが、シェアハウスのような形ならこれは普通にあり得る形ですよね。
同じ家に住む者同士の距離が近くなることは間違いなしです!

それぞれのシーンをその時々に大切にするのがイギリス流

イギリスと言えば。
レンガ造り。レトロ。紅茶?
いずれにしろ、物静かなイメージが強いです。
実際、イギリスの住宅形態を調べてみたところ、このイメージも間違いではなさそう、と思えました。

イギリスの住宅形態は、「ハウス」と「フラット」に分けられます。
ハウスは主に一軒家のこと。ただし、一家族が一つのお宅に住むだけの意味ではなく、一つの家を左右対称の二つのお宅に分け、それぞれ別の世帯が入居する形態「セミデタッチド・ハウス」や、日本でいうところの長屋のように横に一続きになった建物の中に複数の家族がそれぞれ住む「テラスド・ハウス」など多様な形が存在します。
一方フラットは、いわゆるマンションのような形になります。日本のマンションと同義の「パーパスビルト・フラット」もありますが、一軒の邸宅を階ごとに区切り、別々の家族が暮らす「コンバージョン・フラット」などこれまた、いろいろな形があります。

一つの大きな館を世帯ごとで分けて使う、というスタイルが主流なので、そうそう騒がしくするわけにもいきませんし、それぞれが気を使いあって穏やかに生活することが必須となります。物静か、というのもあながち的外れなイメージでもないようですね。

また、この「物静か」イメージは間取りの中にも感じられて、アメリカや中国のように、玄関を開けていきなりリビングやダイニングに通じる、ということがイギリスにはありません。
それどころか、リビング、ダイニング、キッチン、通常ならすべて一続きになっていてもよさそうなものが、ドアや壁で区切られていたり、位置が離れていたり、と家全体を細かく区切って配置が多々見られます。
また、寝室が多く、どの部屋も鍵がかかるようになっているお宅も多いです。
このことからイギリスのお宅は、個人個人のプライバシーを何より重んじる造りなのではないかと推測されます。

しかし、ダイニングとキッチンが離れていたら、動線が取りにくくて仕方ないんじゃ、と思ってしまうのですが、動線よりも「料理は料理」「食事は食事」「団らんは団らん」ときっちりとそれぞれのシーンに沿ってお部屋を使う、というのがイギリス式のよう。

「部屋がそんな区切られていて鍵もかけられるって・・・イギリスの家族は個人主義なの?」
という疑問を抱かれた方もいらっしゃったかも?
でも、そんなことはありません。
むしろ逆の意味合いが強いようです。
「くつろぐときは一緒にくつろぐ。ご飯食べるときは一緒に食べる」
みたいな感じ。

現在の日本だと、働き方も多様化していて、家族の生活時間もずれてしまいがちですので、まったく同じタイプに、というわけにはいきませんが、プライベートをきちんと守りつつも、家族で過ごす意識を強くしたい、というご家族には、向いている間取りかもしれません。

緑の存在を常に感じたいならドイツ風

ドイツの家の特徴を一言で表すなら「緑」です。

ガーデニングに力を入れられているお宅がとにかく多く、景観をとても大事にされているのがドイツ。
そしてそんな緑を家の中でも感じたい! それがドイツの方の住宅への一番のこだわりです。
家の中から、窓辺に座って外を眺める。
あるいは、テラスにテーブルを置いてビール片手に緑を感じる。
うーん!気持ち良さそう!ドイツですからね!ビールは必需品!

なので、緑を感じられるために家族が顔を合わせるリビングの窓は採光が十分に取れるように作るのが一般的です。

また、ドイツの家と言えば三角屋根ですが、ドイツの多くのお宅には屋根裏部屋があり、景色を見渡せるような窓が配されています。

そのほかにも庭に張り出した形で書斎を作るなど、とにかく庭の緑や街並みを窓越しに強く感じられるようなおうちが多いです。

意識が内側より、いかに外の景色を楽しめるかに向いている、という感じですね。

日本でも庭に対して思い入れが強い方は多いと思います。
その思い入れが最も感じられるものと言ったら、やはり縁側でしょう。
日本庭園に見られるような砂の上に模様を描く「砂紋」を眺めたり、庭に作られた池の上を風が渡っていくのを見送ったり、庭木がざわざわと揺れるのを感じたり、縁側に座るだけで緑はとても身近なものとなります。
また、ここ数年、マンションのベランダでアウトドアを楽しめるとして「ベランピング」が注目を集めています。これも、自宅にありながら自然を楽しみたい気持ちの表れから生まれたものです。

そういう意味では、緑が臨める場所の窓を大きなものに変える、などという形でドイツ式の家の作り方を取り入れてみるのがやりやすいかもしれません。
縁側にしろ、ペランピングにしろ、ドイツのお宅が緑を求める感覚と通じるものがありますから。

終わりに

同じ国であっても地域や住宅規模によって住居へ求めるものも変わりますし、最近はお国柄をあまり感じない住宅も増えてきていると聞きますから、お伝えしたことがその国のすべてとは言えないものの、自分自身が住むならどの国のおうちがいいかな~と思いを馳せながら、今回、わくわくして調べていました。

結果、一番心惹かれた国の住居は「中国」でした。
複数人でマンションの部屋をそれぞれリノベーションして住むということになったとき、中国のお宅のように、みんなでわいわい食事を取れるような大きなスペースを、お部屋同士を繋げることによって作れたら、高齢者が増えていく未来においても安心だな、と感じたためです。
みんなで毎日食事を取れる環境さえ整えられれば、リビングに現れない人がいたときに「あれ?もしかして具合悪いのかも?大丈夫かな」と異常にもすぐ気づくことができそうですから。
これからの日本の状態を思うのなら、個々人の家の充実もさることながら、集団で共有できる空間にも注意を傾けることが急務なのかもしれません。

ちなみに、一つ気になるデータを見つけました。
日本における世帯数の変化を示したグラフです。
これによると現在一番多いのは「二人世帯」。その次が「一人世帯」。
友人が言うように助け合って暮らすという提案が急に現実味を帯びてきました。

出典:厚生労働省 グラフで見る世帯の状況

友人からの誘いを受けるか受けないか、正直、まだ微妙なところではありますが、今回、各国の住まいのこだわりについて調べていて改めて思ったのは、
やっぱり家とは「人と人の関わりをどう捉えるか」に重点を置いて作るべきものなんだな、という点です。
便利な設備もお洒落な内装も素敵だけど、住む人に寄り添い、家族を結び付けてくれるような住居こそ、本当の意味での「快適な家」だと思います。

これから住まいの購入、自宅のリノベーションを検討されている皆さま。
今日お話ししたことが、ご自身だけではなく、共に暮らすご家族や恋人、友人との絆を深めるような家を作るきっかけになれば、この上なく幸いです。

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