売却理由別による進め方

生活環境の変化とともに、ライフスタイルや家族構成に変化があり、今まで住み慣れたマンションや戸建て住宅では、住まうにあたりどうしても解決できないことも出てくるでしょう。また転勤などのために住まいの場所など環境を変える必要がある場合もあるでしょう。実は売却理由はさまざまなのです。

ここでは購入者が購入意思決定時に必ず聞いてこられる「売主の売却する理由」についてみていきたいと思います。

実は、中古住宅購入者の全員が内覧時に「どんな理由で売却されるのですか?」と聞かれます。

売主側からみると、「売却する理由って、え、そんなに大事なの?」と思われるかもしれませんが、購入者からするととても重要な購入決定要因となっています。

なぜ、重要決定要因となるかですが、買主は、これから購入しようとする物件に欠陥や問題が無いかとても不安に思っています。

売却理由にはその不安材料が現れていたり隠れていたりすると考えているため、どうしても聞いてみたいこととなります。

ただ、ここでお伝えしたいことの最も重要なことはその不安というのは「問題があるから不安」なのではなく、「知らないから不安」「教えてくれなかったから問題」がほとんどなのです。

初めから聞いて知っていればそれを踏まえて購入するかどうか検討されますし、その問題が必ずしも大問題となるとは限りません。

ですから、不動産会社に査定や売却相談をする際には、不安なことや現状を伝え確認してみましょう。

不動産業者や査定担当者はその不安なことや現状ついて、適切なアドバイスやを提案してくれます。

しかも売却理由により、売却の進め方も変わってきますから、もし適切なアドバイスもなく売却受注(媒介契約締結)する不動産業者は売却依頼をやめるべきです。

さて、以下では具体的に各売却理由とその理由別の売却手法を見ていきたいと思います。

具体的にはどんな理由で売却するの?

まず、売却された方々は具体的にどんな理由があるのか、ここ5年の間に理由として聞いたことをピックアップしてみます。

相続

マンションから戸建てへ、別のマンションへ、戸建てからマンションへの住み替え

 ☞定年を機に、夫婦で田舎に移住したい、または広い戸建て住宅から便利な都心の1LDKに住みたい。

手狭になったため

 ☞いつの間にか多くなった家財道具などが部屋にあふれ手狭になったから。

転勤(国内、海外)

 ☞海外勤務や地方勤務の辞令が出て、今の住まいでは通勤できないから。

結婚のため

 ☞1人住まい用に買った1DKのマンションだけど、結婚するので2人で住まうには狭いから。

家族構成の変化(出産や子どもの独立など)

 ☞家族が増えて、今の家の広さでは限界がある、または子供が結婚し転居したから広い間取りは不要になった。

親と同居するため、または子どもと同居するため

 ☞親が病に倒れたため介護が必要な状況だから。子供が孫の面倒を見てもらいたいから一緒に住もうって言ってくるから

通勤や通学のため

 ☞子供の通う学校のために買い替えされる方は意外と多い理由です。

高く売れそいだし、今が売り時だと思ったから

 ☞金利の低下や税制改正などから売却して儲けを出すために売られることもあります。

以上はポジティブな売却理由と言えますね。上記理由では何も悩む必要はないのかもしれませんが、下記には反対に売却理由として言うには少々言いずらいものがあります。
成約価格は下がる可能性は高いですが、しかし、一番悪いのが「隠すこと。」また、同じくらいに悪いのが「嘘を伝えること。」なので、やはり正直に伝えることをお勧めします。

ネガティブ理由として今まであったものでは、

離婚したため

 ☞実はこの理由、最近とても多くなってきています。ネガティブ理由の中では断トツに多いです。

借金返済に充てたいため

住宅ローンが払えなくなった

お隣住人と馴染めないなどや隣人とのトラブル



以下はとても少数ですが、実際に言われた理由です。

近隣からの騒音や悪臭

マンション内で起こった事件、事故

設計や仕様などの欠陥

ネガティブ理由もどこまで伝えればいいのかって良く質問を受けます。
コーラルでは「本当の理由を伝える必要があります。」とお答えしていますが、その回答の仕方には注意を払っています。

例えば、マンションで「上階の人と音問題でトラブルになって・・・」ならどの位のトラブルになっているのかをよく聞いて
その他も過去類似事例も確認して判断して回答の仕方を考えます。
人には人の感覚が違いますから、簡単には判断できません。
ただ、もし、真上のお部屋で「人が亡くなって2日間確認が遅れて・・・」とかであれば伝えます。

売却における必ず伝える事項は決まっている。

なぜ言わなきゃいけないかですが、もし争った場合解約事由になるからです。
「そんなの聞いてたら、買わなかったよ!!」って言われたら対抗できません。告示事項義務違反になり売主が困ったことになります。
そのため、コーラルでは売主が買主になった場合のことを考え、伝えるべきことは伝えることにしています。

もう一度お伝えしますが、一番悪いのが「隠す」こと。
また同じくらいに悪いのが「嘘を伝える」ことなのです。

ただ、闇雲に不安なことばかりではないこともここではお伝えしておきますね。

それは、購入者目線では全く問題ない売却理由が、反対に売主にはネガティブ理由と考えていることがあるということです。

売主には売主の事情があるでしょう。しかし買主には買主の事情があります。
買主が買いたくなくなるような理由が、売主の売る理由と同じだった場合は「隠したり、嘘を言ったりした場合」に瑕疵に当たる場合がありますが、もしちゃんと話し買主が知ったうえで飼った場合には瑕疵にはなりません。

例えば、結婚予定で購入する人が「今度結婚するので、売主様の売却理由が気になります。できれば離婚が原因で売却・・・とかは避けたいので、そのような物件の場合には事前にお知らせください。」と言われているのに、これを黙って売却したというならば問題です。
ただ、過去にコーラルで上記理由で売却されたお部屋を新婚の方が購入されたことがありますが、その方は全く離婚による売却は、購入するに支障になることは有りませんでした。
反対に間取りがとても気に入って頂き、しかも物件立地もとてもお気に召されていたので、離婚による売却という問題は全く気にされませんでした。

このように、売る人の理由が買う人の買わない理由になるとは限りません。
確かに売却理由により成約に支障がある場合もあります。しかしネガティブ理由を隠して売却完了しても、後で大問題になるより
先にちゃんと私たち不動産業者にお伝えして頂き、問題点をクリアにすることを考えて売却することで売却手法も変わってきますので安心なのです。
次に売却理由別売却手法についてみていきましょう。


売却理由別売却手法

以下は工事中です。
記事発表迄少々お待ちください。