赤信号・みんなで渡れば怖くないのか? 危険信号も何のそのなマンション市況の異常

(株)不動産経済研究所は、4月17日、2016年度(2016年4月~2017年3月)の首都圏と近畿圏「マンション市場動向」を発表しました。
https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/280/sf2016.pdf

これによると、首都圏における2016年度の新規供給戸数は3万6,450戸。対前年度比4.4%の減少。1992年度以来の低水準となり、2016年度の初月契約率の平均は68.5%で、前年度の72.7%に比べて4.2ポイントダウン。年度としては8年ぶりの70%割れとなったと発表しました。

また、その2日後の19日、今度は日銀が、金融システムの現状や課題を分析した「金融システムリポート」を公表しています。
このリポートによると、過熱ぶりが指摘されている不動産向け融資について、2008年のリーマン・ショック時並みに不動産価格が急落した場合に地方銀行と信用金庫の約4割が、最終赤字に転落するとの試算を初めて公表したのです。
これは実質的なリスク管理の強化を求めたこととなり、金融政策は実質的にも引締めに入っています。
実際、不動産担保融資に対する審査がかなり厳しくなってきています。

日銀金融機構局は「人口減少で構造的に収益に下押し圧力がかかる中で、益出しで補い続けるのは限界がある。抜本的な収益力強化の取り組みが必要だ」と言ってもいます。

約四半世紀の低水準な新築マンション供給戸数の問題より深刻なこと

初月度契約率は「70%に届かない」程度の数字で調整されてはいますが、これには色々な販売上のカラクリがあるので実際にはもっと悪いと言えます。
しかもここにきて、中古マンション市場も、明らかに下落基調を見せ始めています。
特にコーラルの在る江東区湾岸エリアの停滞ぶりは鮮明となりつつあります。成約数が少ないのに、新規で売り出す物件も、売りだし中の物件はいっぱい、ゴロゴロしているのですから。一番の問題は売出価格と成約価格がかなり乖離してきていることです。

にも拘わらず、いまだにレインズは 4月10日の発表の月例マーケットウオッチ平成29年03月度 「中古マンション・中古戸建住宅の成約件数がともに前年比増加」と発表している始末。全くもって動きが遅い!

不動産価格が高値圏で推移する中、住宅ローン金利がわずかながら上昇し始めました。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170422-00000000-sh_mon-bus_all

1990年、バブル崩壊が始まりました。

このときのマンションの総数は216.1万戸でした。平成27年末現在の総数は623.3万戸、実に約3倍となります。
またこの数に戸建て住宅総数も加算すれば、皆さんわかると思いますが、その数約数倍にもなる住宅ストック数となるのが今なのです。

しかし、1990年当時はまだ人口も世帯数も増え続けていました。
しかし今はどうでしょう?
人口も世帯数も減ってきているのです。

市場は生ものです。生きています。

中古マンションの価格が上がってきているなんて浮かれているのは港区の一等地のマンション位です。
どうしても自分だけは違うって思いたい気持ちはわかりますが、もうそこまで来ているんです。
映画じゃないんです。「今そこにある危機!」は。

今世界で起こっていること、それは戦争の危機。

それも第二次世界大戦以降から最も近距離での戦争が起こるやもしれない状況にあります。
これから先、アメリカ合衆国では金利上昇、保護主義、金融引締めなど起こりそうですし、中国のバブル懸念もあります。
これらすべてが不動産市況にはマイナス要因なのです。

プラス要因は?

更なる金融緩和があると思いますか?、

先にも書きましたが、日銀は実質的なリスク管理の強化を求め、金融政策は実質的にも引締めに入っています。
実際、不動産担保融資に対する審査がかなり厳しくなってきているのですから。

赤信号・みんなで渡れば怖くない? 

って思っているかもしれませんが、もう既に資産家と言われる人たちは危険信号を察知してとっくに退避完了していますよ。
実に時は繰り返します。
そのことを物語るようにトランプ大統領が誕生しました。そして
過日1月その歴史が動き始めました。

2017年1月18日

オバマ政権の終了に伴い、駐日アメリカ合衆国大使であり、ジョン・F・ケネディの娘でもあるキャロライン・ケネディ氏が日本を離任しました。
なんというタイミングでしょう。

時は繰り返すのでしょうか?

1929年

ウォール街は歴史に残る大暴落に見舞われました。
その中でひと際目立つ相場師が一人いました。
その名をジョセフ・P・ケネディ。
そう皆さんもご存じである、第35代アメリカ合衆国大統領ジョン・F・ケネディの父親です。

それにはこんなエピソードがあります。

ある時ジョセフ・P・ケネディは路上で少年に靴を磨いてもらっていた。
その最中、靴磨きの少年からこんな一言を掛けられました。

『おじさん!今○○の銘柄を買ったら絶対儲かるぜ!
これはココだけのナイショの話だからな!!』

これを聞いたジョセフ・P・ケネディはこう心の中でこうつぶやいたそうです。

『靴磨きの少年までもが株式相場が絶対上がると思っている。これは正常ではない。』と。

ケネディは買い増し続けていたポジションの手仕舞いにすぐさまとりかかり、全く無傷で大暴落をやり過ごす事となった。。。。。

という逸話。

おそらくこの話、作り話と言えそうですが、まんざら今回は外れていないような気がします。