不動産売却は個人のみでできる?個人間のみで売買する方法について

不動産(マンション、一戸建て)の売買は、不動産会社に仲介を依頼するのが一般的でしょう。
ただ、なかには個々人の間のみで売買するケースもあります。いわゆる不動産会社を介さないで売買するというものです。

なぜ、個人間のみで売買するのか?

その理由は、高すぎる売買時の仲介手数料にあるようです。
この売買時の仲介手数料、不動産業者の仲介の場合(「売買価格×3%+6万円」×消費税)を上限とする仲介手数料が発生します。
この場合、例えば売買価格が5,000万円の場合、売主と買主が各々156万円+消費税という非常に大きな仲介手数料の負担を強いられることとなるのです。
私の今までに経験した個人間売買で知っているケースは、約10年前に売買金額30億円、売買仲介手数料は通常の計算では90,064,800円となり、
この額を売主買主双方が支払う事となっていました。
その合計額実に1億8千万円にもなるのです。
このケースの時には、銀行からの依頼で私が売買仲介人として仲介に入ることになり売主買主それぞれから売買金額×0.5%づつの仲介手数料として仲介した経験があります。
売買金額30億円ともなると、仲介手数料が0.5%でも売主買主からそれぞれ1500万円づつ頂いたので合計3000万円が一つの不動産の売買の仲介で利益を得たという事になるのです。
この時、私にこの話を持ってきたある地方銀行(第二地銀)の支店長は、私のところに来る前に数十社に声を掛けたそうです。
しかし、その全部が私より仲介手数料が高かったらしいのです。
この時の売主買主は遠い親戚同士だったので、売買時やその後も揉めることもなくスムーズに事は進みました。
銀行の支店長は、なぜ個人間のみで行う希望だったこの不動産売買に不動産業者を介在させたのか?
それは、一にも二にも安心のためです。
銀行の行員が相談を受け融資するときに最も避けたいことが書類不備とトラブルです。
このとき私が所属していた不動産会社は司法書士、土地家屋調査士が設立した不動産会社でしたので、その点でも安心だったのかもしれません。
30億円の不動産でも、1,000万円のマンションでも、売買で一番恐ろしいのがトラブルの発生です。
トラブルはちょっとした手抜きや、ま、このくらいの事はいいだろっていう気持ちや隙間から発生してしまいます。
この、ま、これくらいという気持ちは個人間のみの売買には一番多いんです。
しかし、その気持ちが後々大きな後悔になってしまうのです。
地方銀行(第二地銀)の支店長はこの時融資は発生していませんでした。
銀行融資が発生してしまうケースでは、ほぼ間違いなく不動産会社の作成した各種書類が必要になります。
しかし、この時は、その融資は無かったのです。
では、なぜ、支店長は不動産会社を仲介者として介在させたのか?
それは、やはり後のトラブルが一番問題になることを肌でわかっていたからです。

個人間のみの売買は、買主と売主が合意すればそんなに難しくはないのかもしれません。
今、ネットで売買契約書も作成出来てしまう時代です。しかも各種の必要書類もその取得方法までも解説付きで掲載されています。
しかし、一番問題なのは、理解されていないのかもしれません。

個人間のみの売買にはメリットやデメリットがあるのです。
ここでは、その個人間売買の方法と、そのメリットやデメリットについても解説してみたいと思います。

個人間売買可否の結論

個人間のみの売買は、4つのハードルをクリアできれば可能でしょう。
個人間売買のデメリットは不動産会社に支払う仲介手数料だけです。
メリットはたくさんあります。 そのことを以下で十分解説していきたいと思います。

そもそも個人間売買は誰が好む!?

個人間売買をなぜ、考えるのか?
それは、売買時の高額になる仲介手数料の発生が一番のデメリットだから、その支払が嫌だからと先に書きました。

なぜ、仲介手数料が嫌になるのでしょう?、結論、高額すぎるのです!

個人間売買でなくても、仲介手数料額はとても高額になります。その高額な故に誰でも嫌になるものです。
しかも、個人間の売買なら尚更でしょう。
個人間の売買を行っている人とは、実は親子間や親戚間、お知り合い同士、お隣さん同士、ご近所で仲良しさん等々なのです。

ここで少々考えてみたいことがあります。
私たちは、なぜ、マンションや一戸建てなど不動産を売却するとき不動産業者へ売却依頼するのでしょう?
理由は、そうです、買い手を見つけてほしいからです。
私たちが売主となり不動産を売る時に考えることと言えば、まず真っ先にいくらで売れるのだろうか?です。しかも本当に売りたいときには一番高く買ってくれるのは誰だろう?ではないでしょうか。
まず、売ることを考えているときは売買完了後のトラブルまでは考えていないものでしょう。
トラブルを考えれるようになるのは、買い手が現れた時か、売買契約時、その後かもしれません。否、今のマンションはほぼトラブル的なことは無いので考えることもないものでしょう。
売買時に不動産業者を仲介者として介在させる理由は、一番高く買ってくれる人を見つけてくれるからではないでしょうか。
では、どんな人が一番高く買ってくれる候補になるのでしょう。
このことを言い表す言葉が昔からあります。

「隣の土地は借金してでも買え」という諺です。

これは「隣の土地」の購入によって所有地の価値が上昇することが十分にあることが理由となっているのです。

従って、個人間売買の主な検討者は、この「隣の土地」の購入によって所有地の価値が上昇することが分かっている人という事です。
いわば、その不動産の魅力を十分に理解している隣人や、兄弟親戚、親子間やお知り合い同士、ご近所で仲良しさん等々なのです。
この人たちが、実は最も一番高く買ってくれる人になるケースでもあります。

今書いた人たちは、普段の生活線上に登場している人です。

とすれば、何かのきっかけに売買の話をして、売る買うとなることが多いこともあります。
これらの人が個人間売買を好む人なのです。
不動産会社に売却を依頼する一番の理由が無いケースの人となるのです。
だから仲介手数料を払わないで済む個人間売買を選択したくなる気持ちもわかります。
しかも、この不動産会社を介さない個人間売買、土地やマンション、家などの不動産売買を個人間や親子間で取引することは法律上何の問題も無いのですから、買い手さえ現れれば自分達だけで行いたくなる気持ちもわかります。
このように買い手さえいれば、高額な仲介手数料を払わないで済む個人間売買。
しかし、まだまだ普及していないという現実があります。
その広まっていない理由が、メリット以上にデメリットが多くダメージも大きくなるからなのです。

不動産業者は、「宅地建物取引業法に基づいて宅地や建物の売買・交換・賃貸の代理や媒介を業として行う場合には、国土交通大臣または都道府県知事の免許を受けなければならない」と規定されています。
また、不動産業者が取引をする場合には、必ず宅地建物取引士をもって下記事項を記載した売買契約書・重要事項説明書を作成し説明し交付することが宅地建物取引業法上義務付けられています。

宅地建物取引士の役割
①重要事項の説明
②重要事項説明書(35条書面)への記名、押印
③契約書(37条書面)への記名、押印

一方、個人間にみの売買においては原則自由で法律での義務付けはされていません。
この規定は、不動産取引を行う不動産業者に対して消費者の利益を守るために課されるものであって、個人が自己の不動産を売却したり、売主から直接購入したりすることを制限するものではありません。
したがって、不動産の個人間売買に免許などは必要なく、また違法ではありませんが、契約自由の原則により自己責任で行うことになります。


不動産の個人間売買はなぜ普及していないのか?

不動産業者を通さずに、売主と買主が直接取引をすれば仲介手数料は必要ないのですが、現実にはそれがなかなか行われていない状況です。
普及しない理由は、メリット以上にデメリットが多くダメージも大きくなるからなのです。

個人間売買のデメリット

個人間売買のデメリットは大きく次の5つになります。
どれもハードルが高いものです。
さて、あなたはこのハードルを越えられますか?

1.買主を自分で探さなくてはならない。
2.売買契約書や重要事項説明書など書類を自分で作成する。
3.銀行融資利用の場合、各種指示された書類を作成し提出しなければならない。
4.もしトラブルがあったら自身で全て対応するしかない。
5.適正な金額で売買しないと贈与税支払の対象になることもある。

以下、それぞれに解説しましょう。

1.買主を自分で探さなくてはならない

どのハードルも高いのですが、上記隣人や、兄弟親戚、親子間やお知り合い同士、ご近所で仲良しさん等々で買う人がいない場合、もしかするとこれが最も高いハードルかもしれません。
買い手をどうやって探せばいいのか?
不動産会社ならその手段は持ち合わせているのが通常でしょう。
しかし、一般の人が、ほぼ人生で一、二度しかない不動産を売却する時に買い手を探すことほど難しいことはないはずです。

2.売買契約書や重要事項説明書など書類を自分で作成する

売買契約書には、売買物件がどこにあるのかを明示すると共に、以下の条項の記載が必要です。

1.当事者の氏名(法人にあっては、その名称)及び住所
2.売買の対象物(土地あるいは建物)を特定するための表示
 ●土地の場合:所在・地番・地目・地積
 ●建物の場合:所在・家屋番号・種類・構造・床面積
3.売買代金又は交換差金の額およびにその支払方法及び時期
4.不動産の引渡しの時期
5.移転登記の申請の時期
6.売買代金及び交換差金以外の金銭の授受に関する定めがあるときは、その額並びに当該金銭の授受の時期及び目的。
7.契約の解除に関する定めがあるときはその内容
8.損害賠償額の予定又は違約金に関する定めがあるときはその内容
9.売買代金又は交換差金についての金銭の貸借のあっせんに関する定めがある場合においては、当該あっせんに係る金銭の貸借が成立しないときの措置
10.天災その他不可抗力による損害の負担に関する定めがあるときは、その内容
11.当該宅地若しくは建物の瑕疵を担保すべき責任又は当該責任の履行に関して講ずべき保証保険契約の締結その他の措置についての定めがあるときはその内容
12.当該宅地又は建物に係る租税その他の公課の負担に関する定めがあるときは、その内容

このほか、必要に応じて特約などを追加することになっています。

さらに、重要事項説明書には物件についての説明の他に、以下の項目が必要になります。

【取引物件に関する事項】
(1)登記記録に記録された事項
(2)法令に基づく制限の概要
(3)私道に関する負担に関する事項
(4)飲用水・電気・ガスの供給施設および排水施設の整備状況に関する事項
(5)宅地造成または建物建築の工事完了時における形状・構造等に関する事項
(6)区分所有建物の場合の敷地に関する権利、共用部分に関する規約等の定めなどに関する事項

【取引条件に関する事項】
(1)代金、交換差金および借賃以外に授受される金銭に関する事項
(2)契約の解除に関する事項
(3)損害賠償額の予定または違約金に関する事項
(4)手付金等の保全措置の概要(不動産会社が自ら売主になる場合)
(5)支払金または預り金の保全措置の概要
(6)金銭の貸借のあっせんに関する事項
(7)瑕疵担保責任の履行に関する措置の概要

【その他の事項】
(1)国土交通省令・内閣府令で定める事項
(2)割賦販売に係る事項

3.銀行融資利用の場合、各種指示された書類を作成し提出しなければならない

買主が現金で売買代金の準備ができず、融資を利用して代金の準備をする場合には、不動産会社を通すことが必須になってきます。なぜなら、融資をする金融機関は個人だけのリスクのある取引を嫌い、不動産会社をきちんと入れたうえで、不動産会社が作成した「売買契約書」と「重要事項説明書」を提出することを融資の条件としてくるからです。

4.もしトラブルがあったら自身で全て対応するしかない

不動産の個人間売買において最も大きなリスクは、物件の引き渡し後に隠れた瑕疵(欠陥)が発覚して深刻なトラブルを引き起こす「瑕疵(かし)担保責任」の問題です。
不動産を売買した場合、通常 売主には「瑕疵担保責任」が発生します。
引き渡し時に発覚しなかった建物の基礎のひび割れ・腐食や屋根の雨漏りといった不具合や欠陥等が見つかった場合、売主が対処し、改善しなければならないのです。
欠陥の程度によっては、買主は損害賠償の請求や契約の解除も可能となります。
たとえ売主が欠陥を知らなかったの場合でも、買主が善意無過失であれば瑕疵担保責任は発生します。
売買契約の場合、この瑕疵担保責任を免責とすることもできるのですが、もし期間や免責などを取り決めていなかった場合、大きなトラブルのもとになりかなません。
因みに、買主が瑕疵担保責任を追及できるのは、「買主が瑕疵を知った時から1年間」と民法で定められています(売買契約の締結から1年間ではありません)。
たとえ売主が欠陥を知らなかったの場合でも、買主が善意無過失であれば瑕疵担保責任は発生します。
もし、物件に瑕疵があると知りながら売主が隠していた場合、それが発覚すれば、契約内容によらず売主は瑕疵担保責任を負うことになります。

5.適正な金額で売買しないと贈与税支払の対象になることもある

適正な価格で売買契約しないで相場よりあまりにも安すぎる価格の場合は贈与と見なされ、購入者が贈与税を納めなくてはならない場合もあります。

如何でしょう。
あなたにこの高いハードルを越えることはできますか?
もし、買い手がいる場合でもその他の4つのハードルを越えることは至難の業ではないでしょうか。
しかし、このような5つのデメリットを乗り越えられると思ったら、個人間売買はできるでしょう。
チャレンジしてみてもいいかもしれません。

最近の個人間売買の動き

これまで不動産の個人売買と言えば、ほとんどは親子・親族間あるいは友人・知人間の売買でしたが、最近ではヤフー不動産のおうちダイレクトなどでインターネット上で個人が物件情報を公開して買主を探す手法が普及しつつあります。
(ヤフー不動産のおうちダイレクトは、売買契約時不動産会社が仲介業者として介在し買主側の仲介手数料は上限額の3%が掛かるみたいなので個人間のみ売買と言えるかどうかは疑問ですが。)
不動産取引は、次第にネット時代に多様化してきているとは言え、まだまだそのハードルは高いことも現実です。

まとめ

個人間のみ不動産売買は、最大のメリットである売主と買主双方にとって仲介手数料が発生しないということがあるとは言え、デメリットも多数あり、そのハードルの高さはとても高いことがお分かりになられたことでしょう。
また、仲介手数料が掛からない分、思わぬお金と手間がかかることもご理解いただけたことでしょう。
こうしたデメリットやリスク、手間があることが、不動産の個人間売買が広まらない理由と言えるでしょう。

ご提案

個人間での売買はリスクも多いことがご理解いただけたと思います。
でも、それでも買い手が見つかっている場合の多額の仲介手数料を払うのもちょっと・・・と思う気持ちはよくわかります。
そんなときは仲介手数料を安く抑えられる不動産業者に依頼するなんて如何でしょう。
コーラルなら、購入者が決まっている個人間売買の場合の仲介手数料は、売主買主それぞれ「(売買金額×0.7%)×消費税」になります。
コーラルが、売買に必要なすべての段取りを組みますので、安心して取引を行って頂くことができます。

すでに売買合意済みの個人間における不動産売買は、

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おそらくこの仲介手数料率で、売買取引に仲介として入る不動産会社は無いと思います。